見出し画像

「1週間の始まりだね、頑張ろうね」

出張の楽しみは朝ごはんだ。

ホテルの朝ごはんも素敵だが、私は地元の人が通う喫茶店やカフェでの朝ごはんの方が好みだ。

ある程度下調べをして赴いているということもあるだろうが、そういった類のお店には必ず、美味しいコーヒーがある。

美味しいコーヒーをすすりながら、その土地の生活を垣間見る時間は、素敵な旅の思い出になる。


青森でのこと。

寒い朝だった。

早朝から営業しているお店を探していたら、ミーティングに向かうバスの乗り場の近くに素敵な喫茶店があるのを見つけた。

「珈琲舎」という潔い名前そのままに、こじんまりとした店内は6席ほどのカウンターと4人掛けのテーブルが1つの、とてもシンプルで清潔感のある作りだ。いわゆる「喫茶店」だが、ミニマルな印象を受ける室内がどこかモダンな雰囲気を醸し出す。

年配夫婦と思われる2人でお店を切り盛りしているようだ。旦那さんがコーヒーを淹れ、奥様がその他のことを担当している。

朝は飲み物を注文するとトーストとゆで卵がサービスで付く。嬉しい。

ホットコーヒーを注文。ゆで卵はなしで、トーストだけありがたくいただくことにした。

真っ白な食器に、コーヒーとトースト。こちらも大変ミニマル。

足元のストーブとコーヒーが急に訪れた冬に縮み上がった私の身体を温めてくれた。

大きな荷物を抱えていたこともあり、1人だったがテーブル席に案内していただいていた。そこからカウンターの様子を伺うと、年配女性2人組が2組と、1人で来ている若い女性の合計5人が並んでいるのが見える。

1人で来ている女性が席を立ち、お会計をする。スポーティなジャケットを羽織り、リュックを背負ってお店を出ようとする。すると、奥様がカウンターから、

「一週間の始まりだね、頑張ろうね」

と彼女に声をかける。

彼女は軽く会釈をし、お店を後にする。


一週間、頑張ろうね。

不思議に感じた。

「頑張ってね」ではなく、「頑張ろうね」なのだ。

「頑張ろうね」には、一緒に何かをしているというニュアンスを感じるが、2人が何かを共同でしている雰囲気はない。あくまでも客と店員だ。

なぜ「頑張ろうね」だったのだろうか…


その一言が、喉に刺さった魚の小骨のように、いまだに私の中に引っかかっている。

しかしそれはどこか心地よく感じられる。整然とした喫茶店を背景にした、適切な量の違和感、といった趣をたたえているのだ。


素敵だった。


そんな青森の思い出。


【çanoma取扱店】
TOMORROWLAND 渋谷/有楽町ルミネ/横浜ルミネ/横浜高島屋/名古屋ラシック/京都/京都BAL/大阪ルクア/神戸/福岡/アミュプラザ博多
Land of Tomorrow 心斎橋PARCO
Super A Market 青山/新宿
Nose Shop 新宿/銀座/池袋
https://noseshop.jp/?mode=cate&cbid=2681149&csid=0
ミヤシタパーク “The Editorial”
表参道 context TOKYO
千葉 Dresskinそごう店
大阪 Velvet
大阪 Tale Cocoon
京都 乙景
神戸 折角堂
恵比寿 Awake
名古屋 Amplir
富山 Green Room
寒河江 GEA
仙台 藤崎
小倉 Antenna
福岡 Birthday
長崎 HANAわくすい
大村 古々屋
岡山 Afelice
熊本 アクアブーケ
大分 Bellure

オンライン
センテンティア

ブランドçanoma(サノマ)のインスタグラムもぜひフォローしてください!

@canoma_parfum

#サノマ
#香水
#フレグランス
#ニッチフレグランス
#canoma
#canoma_parfum
#パリ


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?