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香水と金融

ポップアップストアでは、香水について、そしてブランドについて大いに語った。繰り返し繰り返し、来ていただいた方に理解できるように、言葉を尽くした。

その日はポップアップストア終了後、来てくれた友人何人かと食事に行った。

そこで話題は半沢直樹になった。私がそのドラマを見ていないことを告げると、「面白いから絶対観た方がいい!」と強く強く勧められた。結局まだ観ていないが、いつか機会があれば観てみようと思う。

「ところで、時間外取引って何?」と聞かれたので、こちらも香水同様、相手にわかるようにあの手この手で説明した(実は私は金融機関出身)。

そこからなぜか話が金融方面に。不思議に思ったのは、金融用語がわからなくても、半沢直樹というドラマは面白く観ることができるらしい、ということ。半沢直樹の中で使われているわからない用語に関して1つ1つ説明を試みたが、説明したところで、どれくらい理解していただいたのか、正直あまり自信がない。一方で、それがわからない状態で彼ら彼女らはこの金融に関するドラマに熱中していた。ドラマがものすごくよくできているのか、その他のところに面白い要素があるのか…ますます興味が湧いてくる。

そんな金融の説明がひと段落したところで、友達の1人が、「クリエーションもファイナンスも、全部1人でできるからいいよねぇ」と私に言った。

なるほど、外からだとそういうふうに見えるのね…そのときふと感じた。

私としては、ファイナンスとか会計とか、そういったことは誰かに全部任せたいと思っている。今すでに1人で結構手一杯になってしまっているので、少なくともアシスタントが欲しい(本当に、欲しい…誰か一緒に働きませんか…?)。

全て1人でできる、というのは、それはそれで便利なのかもしれないが、諸刃の剣でもある。本来私がやらなくても良いような仕事まで全部抱え込んで、パンクしてしまう可能性は大いにある。他の人ができることは、やってもらえるに越したことはない。

一方で、1人でやることによるメリットはある。1つは当然経費削減になるということ。しかしそれはそこまで重要ではないと感じている。それに、ファイナンスを担当する人の分まで働く必要があるため、本当の意味で経費を削減できているかどうかはわからない。

それよりも大切なのは、クリエーションから販売、さらには会社のオペレーションまで、全てが1人で完結するため、ブランド戦略に一貫性が出る、ということだ。

ちょっとわかりにくいかもしれない…が、最近このメリットを強く感じている。

というのも、クリエーターとファイナンシャルディレクターがそれぞれいるブランドで、その2人が金銭的なことに関して対立しているケースをよく見かけるのだ。そういったブランドは、得てしてうまくいっていない傾向にあるように思う。

私はその点、どうしてこの価格か、何にどれくらい投資をするべきか、会社のオペレーションのどの部分に力を入れ、どの部分は少し軽めにするか、ということを、クリエーションを中心に置きながら考えることができる。そして、そうすることで戦略に一貫性が生まれるように感じている。

いずれにしても、1人で全てをやるのには限界がある。今のところはギリギリでなんとかなっているが、なるべく早くパートナーを見つけたいと思う今日この頃である。


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