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また今日もDay1が始まる!


はじめまして。キャディ株式会社でベトナム事業企画を担当しております中村です。創立5周年記念note 15日目を担当します。
キャディは『モノづくり産業のポテンシャル解放』をミッションとしたスタートアップです。5周年記念サイトもオープンしたのでぜひご覧ください。

 キャディは、「VISION 2030」として、CADDi MANUFACTURINGのモノの流通規模を1兆円に、CADDi DRAWERのソフトウェア販売規模を1,000億円にする、それによってサプライチェーンのあり方を変えていく、という目標をグローバルで掲げています。

キャディに入って気づけば3年目。現在はベトナムでMANUFACTURING事業のグローバル化を推進しており、入社を決めた3年前の12月に想像していた以上に遠くまで来たことをしみじみと感じております。私のNoteでは、ベトナム事業の現在までの軌跡と今後の展望に関して、12月に差し掛かっても20℃を超えるハノイから紹介させてください。

1. 海外事業経験

まずは少し私自身のキャリアバックグラウンドを記載させてください。私自身としては幸運なことに3度目の海外事業挑戦なのですが、毎回全然違う学びと刺激を味わっております。

1-1: 海外事業1回目: インド ケララ州の話(インターン)

初めての海外での業務経験は、2014-2015年に経済産業省派遣のインターンとして、インドの最南端のケララ州に滞在していた時でした。日本のお客様からのIT関連の依頼を受けてオフショア開発する会社において、各種依頼を言語化や・プロマネが業務の中心でした。

日本以外で働くという経験も楽しかったですし、インフラが整ってない環境で働くのも楽しかったので、勉強を続けていたら瞬時に時間が終わってしまいました。留学していた時の延長で当初は捉えておりましたが、①停電も週1-2回あり、②交通機関は遅れ続け、③お腹を壊しながら、オフィスに到着するのも一苦労の日々でした。

キヤノンに入社することは決めてたので、プリンティングニーズ調査してレポート書いて送ったりしてました。未来に対して布石を貼るという思想は良かったなと思ってますが、当時は『既存の仕組みに乗っかってTodoをこなしている』感覚が近かったです。

1-2: 海外事業2回目: アメリカ シカゴの話(キヤノン)

新卒でキヤノンに入社し、プリンターのサプライチェーンマネジメントに従事しておりました。2017-2019年にキヤノンからの出向で、アメリカのWindy City、シカゴに滞在してました。

プリンターを含むハードウェアと、情報管理システムなどのソフトウェアについて、営業と営業企画をしてました。自由に伸び伸び働かせてもらったこともあり、最初の半年間の苦労以降は目標を達成しつつ楽しく生活できました。

一方、長年のキヤノン地盤の上で勝負しており、新しいビジネスや組織を築くというより、仕組みを活かしてビジネスをしておりました。キヤノンのビジネス戦略を寄与することまではできず、何個か戦略検討していた段階で終了してしまいました。2回目の赴任は、『既存の仕組みにレバレッジをかけて、新しい成果を生み出す』という感覚です。

1-3: 海外事業3回目: ベトナム ハノイの話(キャディ)

2020年にキャディに転職し、『5年後位にまた海外事業に携わることができたら嬉しいな~』と考えておりましたが、気が付くとハノイでの駐在生活が始まっておりました。

きっかけは、2022年の1月にベトナム事業のトップの武居と話していたことでした。海外事業を検討していたものの、海外事業を成立させるためには国内の需要と海外の供給の橋渡し役が必要な状況でした。誰かが強くコミットしなければ進まない、『鶏卵問題』に近い状況でした。顧客への解像度が高く、プロマネとして受発注事業への理解が深い人が必要であり、私自身が担おうと覚悟を決めました。

事業に関与した当初は、リモートでのプロマネと事業作りが中心でした。5月の初回訪問以降、ベトナム事業の拡大にコミットするため月の7-8割位をベトナムで過ごしております。

過去2回の経験から、今回のベトナム事業を創っていくに際しては、2つ覚悟を持って臨んでおります。

  • ①海外事業での体感時間は短く、明日帰任と言われても後悔ないよう、大事なことはその日に絶対やりきる

  • ②過去2回で成し遂げられなかった、『ビジネスを創って価値を届ける』という所まで、今回は達成する

ベトナム事業トップの武居が、覚悟を持った男であることもあり、本当に上記の記載を実行できる環境で過ごさせてもらっております。詳しくは武居のnoteをご覧ください。

2. ベトナム事業での挑戦

ベトナム事業は、現地メンバー30人を含む50人を超える事業部に成長してきましたが、10ヵ月間どんな形で事業を推進してきたかお話させてください。

2-1: 案件獲得とチームビルディング(2月-6月)

Meetup Event

まずは、需要(案件)をしっかりベトナム側にも流通させる、需給マッチング設計と案件獲得提案を行っておりました。

2月の段階では、ベトナム進出やグローバル展開に賛成していても、実際にベトナムのSPさんに依頼した経験は社内で誰もありませんでした。QCDのフィットも示しても、何もしなければ案件の依頼先工場はこれまでどおり国内で決まってしまう。その危機感から、まずは案件の発注先として海外SPも想起されることを目指しました。キャディ社内に「ベトナムいける!」「すごそう!」という温度感をつくることを、ベトナムチームとしても個人としても意識しました。

数字面に対しても、不測の事態があってもQ(4月-6月)目標達成できるよう、①ダッシュボードの粒度を細かくしたうえで、②デイリーのモニタリングと、③実際のリカバリーへの入り込みまで行っておりました。

さらにチームメンバーも足りなかったので、社内みんなに「ベトナム携わりたい」と思ってもらう必要があり、社内的なリクルーティングや全社MTGでの発信設計なども担って、広報活動しておりました。7月には社内で最優秀チームに送られるMVTを獲得することができました。チーム春からずっと狙っていた賞だったので、とても嬉しかったことを覚えてます。

2-2: 品質・生産管理体制強化と組織作り(7月-11月)

ハノイオフィス契約

7月-11月は、『スケールしないことにフォーカス』という言葉の通り、チーム毎にベトナムのサプライパートナーに張り付き、①ベトナム製造業におけるペインの見極め、②今後のスケーラブルに体制を上げていく管理作りを行っておりました。

2月-6月までに積上げていった発注に対して、7月以降は実際に生産現場に張り付きながら、品質と納期を担保しながら実際の製造を進めていくということが中心でした。

製造現場では予想以上に言語の壁・カルチャーの壁・製造業の前提の壁が大きく立ちはだかりました。思ったほど数字が伸びなかったり、社内リソースが追加で必要になったりと困難の連続でした。

ただ、困難な時にも支えてくれるのは、チームメンバーや社内の他のプロジェクトメンバー、そして製造現場の人々でありました。言葉が伝わらなくても、お互い"物"を見ながら製造方法を議論し、標準化を一歩ずつ推進していきました。

至らない部分も多いですが、助けてくれた皆さんには、未来の結果で恩返ししたいと思っております。

2-3: USAに進出と本格グローバル展開(12月-3月)

ベトナム事業を更に加速させる大きな柱として次なる挑戦を目指しております。CADDiのグローバル受発注をベトナムから創り、次の地域展開(米国事業)に取り組んでいく。

製造業プラットフォームの特徴は、既存地域で獲得したネットワークが、新しい地域展開の時にアセットとして活用できることです。UBERなどのプラットフォームでは各地域で充分な乗客と運転手を獲得しなければ、ユーザーは価値を感じることが難しいです。一方、製造業においては、新しい国での初めてのカスタマーやパートナーであっても、既存のネットワークに参加することができるので、メリットを感じることができます。

製造業プラットフォームの特徴

米国事業のトップの橋本も語っておりますが、米国の人件費、輸送費、材料費の値上げは深刻であり、CADDi MANUFACTURINGが提供する①強固なサプライチェーンと②国際的な取引コストの低減は、付加価値となっていくことを確信しております。

ベンチャーとして、カオスの最前線としてまだまだ仕組み化が整ってない感覚もあり、地球のほぼ反対側と毎日会話しながら米国×ベトナムの事業展開の準備を整えております。

3. 私自身のキャリアについて

『人生で何達成したいの??』と聞かれることも多いのですが、キャリアの趣向性として、私自身が明確に達成したいということはあまりなく、チームでワクワクする目標に向き合っている状態そのものに重きを置いております。そんな私自身のCADDiでのキャリアについて語りたいと思います。

3-1: ベトナム事業における挑戦

ベトナム事業を通じて、私自身のキャリアとして何を成し遂げていきたいかと言いますと、『CADDi MANUFACTURINGのグローバル化』です。先ほどの米国事業展開をプラットフォームの目線で見ますと、大きく2つのポイントがあります。

  • ①本国(日本)の次の地点(ベトナム)からの、次のネットワーク展開(米国)

  • ②オペレーションのローコンテクスト化とプラットフォーム自体の進化

1つ目は、ネットワークの展開の検証です。日本からの展開のみだと、スケーラビリティ・コスト両面から、グローバル化に大幅な時間がかかってしまいます。今回の米国展開が成功すれば、ベトナムからヨーロッパへの展開も可能であり、タイから次なる国への展開も見えてきます。2030年のグローバル化に向けて、大きく進展することができます。

2つ目は、オペレーションのローコンテクスト化です。多品種少量の製造業は、①図面数が多く②LeadTimeがかかることから、変数も多くなり、受発注オペレーションもハイコンテクストになります。受発注オペレーション自体はCADDiの競争優位の源泉にもなっている一方、『一部の人に知見が集まりスケールのボトルネックとなる』ことが起きてしまいます。

ベトナムから事業推進していくため、日本で5年間築かれた受発注オペレーションの、更なる標準化に取り組んでいます。オペレーションが標準化されることで、ベトナムから日本を巻き込んでCADDi MANUFACTURING事業を進化させるということを目指しております。日本からだけでなく、各ネットワークの全体からCADDiの成長を生み出すムーブメントを起こしていきます。

推進していく中で困難なことを上げるときりがありませんが、『グローバル化って大変だけど、国境超えて仲間出来ていくこと自体が楽しいし、事業成果が伴った時は最高に気持ち良いよ』という事業トップからの言葉を胸に、突き進んでおります。

3-2: CADDiでの今後

振り返るとあっという間との感想しかないです。2年以上前、当時チームメートだった、現在の営業トップ・オペレーショントップ・品質トップと飲みながら、『こんなことができたらいいよね・世界が変わるよね!』と語っていた話が実際に実現できていて、一部は想像を超えてきているスピード感です。月曜日のことを今週と認知できないような日々の忙しさを駆け抜けておりますが、ふと2年位を振り返ると、思った以上に高い山を登ることができています。

自分自身のロールを振り返っても、①サプライパートナー企画→②新規加工カテゴリの拡大→③カスタマー~パートナーへの一気通貫事業検証→④Biz Div→⑤サプライサイドの全体戦略→⑥ベトナムのサプライ拡張→⑦グローバルの受発注組成と、多岐に渡ってます。次何をやるかは自分も分かっていないですが、今正解の見えてない課題に向き合っていることが楽しくて仕方ないです。

来年30歳になる訳ですが、自分がどこで何をしているのか、今からとても楽しみにしています。成功した数より、失敗した数の方が多いし、毎日大変だなと思うことはめちゃくちゃ多いです。それでも、好きな仲間と挑戦の打席に立たせて貰えるって幸せなことだなと実感しながら、日々生きています!

VISION2030

来年のアドベントカレンダーでも、今自分が見えてない課題に向き合ってワクワクしていることを願って、今回のnoteを締めくくりたいと思います。

おわりに

本当は、去年も書いていた、大変な中でも安らぎを得る香りGoodsの2022年版を最後のコラムとして準備していたのですが、、、長くなってしまったので、別の機会にお披露目します。

そして、いつも人は不足しておりますので、もし興味があればいつでもお声がけください。

■会社概要Q&A
 https://recruiting.caddi.jp/recruit/event/meetup_friday
■創業5周年記念 キャディCEO/CTO対談ウェビナー
https://recruiting.caddi.jp/recruit/event/mhB-YpGb
■募集ポジション
JP-BIZ:https://herp.careers/v1/caddi
GLOBAL:https://caddi.freshteam.com/jobs
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