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2021年6月の記事一覧

キューバ五輪予選敗退の必然 相次ぐ亡命と深刻な人材不足

去る6月14日(月)、日刊ゲンダイの2021年6月15日号27面に、連載「メジャーリーグ通信」の第94回「キューバ五輪予選敗退の必然 相次ぐ亡命と深刻な人材不足」が公開されました[1]。

今回は東京五輪野球競技の米大陸予選でキューバが敗退した背景を検討しています。

本文を一部加筆、修正した内容をご紹介しますので、ぜひご覧ください。

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キューバ五輪予選敗退の必然

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東京都議会選挙の告示に際して「候補者たちに求められる態度」を考える

本日、任期満了に伴い7月4日(日)に投開票が行われる東京都議会議員選挙が告示されました。

今回の選挙は今年10月までに行われる衆議院議員総選挙の前哨戦と位置づけられ、衆議院に議席を持つ各党が国政選挙並みの態勢で臨んでいます。

あるいは、小池百合子都知事の与党である都民ファーストの会の議席数がどの程度まで増減するかという点も、昨年再選された小池都知事の今後の都政運営の動向を見極める意味で重要とな

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「開会式1か月前」に改めて東京オリンピック・パラリンピックの「開催の理念」を問う

昨日、今年7月23日(金、祝)に行われる予定の東京オリンピックの開会式まで1か月を迎えました。

現在、東京オリンピック及びパラリンピックを取り巻く様々な問題は日本のみならず国際社会の関心も集めています。

その一方で、関係者はこうした状況を等閑視するかのような態度を示し、様々な事項について対応が混乱しているのは周知のとおりです。

もちろん、こうした事態が、ある面において新型コロナウイルス感染症

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「沖縄慰霊の日」に思ういくつかのこと

今日、第二次世界大戦末期に沖縄諸島に上陸した連合軍と日本軍との間で行われたいわゆる沖縄戦において、日本軍の組織的な抵抗が終了した1945(昭和20)年6月23日から76年目を迎えました。

沖縄慰霊の日となる今日は、新型コロナウイルス感染症への対策を行いながら戦没者追悼式が行われたほか、各地で平和への祈りが捧げられました[1]。

沖縄戦については8月6日の広島への原子爆弾の投下、8月9日の長崎へ

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『クラシック音楽館』の「希望のシンフォニー オーケストラ・ショーピース」の持つ大きな意味と可能性

去る6月20日(日)、NHK教育テレビで『クラシック音楽館』が放送されました。

今回は「希望のシンフォニー オーケストラ・ショーピース」と題し、全国の楽団の公演の実況映像が放送されました。出演した楽団は、登場順に名古屋フィルハーモニー交響楽団、札幌交響楽団、仙台フィルハーモニー管弦楽団、群馬交響楽団、山形交響楽団、大阪フィルハーモニー交響楽団、京都市交響楽団の7団体でした。

『クラシック音楽館

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「G7共同宣言での東京オリパラ開催の支持」はいかなる意味を持つか

6月11日(金)から6月13日(日)まで英国コーンウォールで行われていた主要7か国(G7)首脳会議では、会議最終日に共同宣言を発表しました[1]。

共同宣言では、新型コロナウイルス感染症対策のほか、国際協力や多国間主義の重要性の強調、気候変動問題への対応、台湾海峡の平和と安定の維持など70の項目が挙げられ、結語として東京オリンピック・パラリンピックの開催を支持する旨が記されました[2]。

G7

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ヤンキースの「ブレークスルー感染」が明らかにしたCDC指針の問題点

去る5月31日(月)、日刊ゲンダイの6月1日号25面に連載『メジャーリーグ通信』の第93回「ヤンキースの「ブレークスルー感染」が明らかにしたCDC指針の問題点」が公開されました。

今回は、米国で問題にありつつある新型コロナウイルス感染症の「ブレイクスルー感染」と球界の関係を検討しています。

本文を一部加筆、修正した内容をご紹介しますので、ぜひご覧ください。

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改正国民投票法の成立は「早期の改憲」をもたらすか

昨日、憲法改正の手続きを定めた国民投票法の改正案が参議院本会議で可決され、成立しました。

今回の改正により、期日前投票の対象や有権者が投票所に同伴できる対象の拡大など、国政選挙や地方選挙ですでに導入されている制度が適用されることになりました[1]。

また、改正に際しては国民投票が実施される場合、投票前の宣伝活動について施行後3年を目途に必要な法制上の措置などを講じるとする付則も可決されており[

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党首討論は「無用な行事」か

昨日、国会の国家基本政策委員会合同審査会で行われた党首討論は、菅義偉首相の答弁が野党各党の質疑に対応していないこと、東京オリンピック・パラリンピックの開催を巡り菅首相が1964年の大会に関する思い出を6分近く話すなど、実に乏しいものとなりました。

1999年11月の試行から約22年、2000年2月の本実施から約21年を経て、与野党から歴史的な使命を終えたという指摘がなされるなど、「党首討論無用論

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「2年ぶりの党首討論」の意味は何か

本日、国会で国家基本政策委員会合同審査会が開催され、2019年6月19日以来となる党首討論が開催されました。

質問に立ったのは立憲民主党の枝野幸男代表、日本維新の会の片山虎之助代表、国民民主党の玉木雄一郎代表、日本共産党の志位和夫委員長でした。

今回は時節柄、新型コロナウイルス感染症への対策と東京オリンピック・パラリンピックの開催の可否が話題の中心となりました。

菅義偉首相に対する答弁の中で

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「総選挙と総裁選に向けた予防線」を張る菅義偉首相

昨日、参議院決算委員会が開かれ、菅義偉首相は立憲民主党の福山哲郎氏の質問に答え、東京オリンピック・パラリンピックの開催について「国民の命と健康を守ることが開催の前提条件だ」と述べるとともに、「前提が崩れればそうしたことは行わない」と指摘しました[1]。

また、菅首相は立憲民主党の水岡俊一氏の質問に対し、五輪の開催の可否について「様々な声があることは承知しており、取り組みをしっかり進めたい」とする

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Examen et prospection des situations entourant les Jeux olympiques de Tokyo et le CIO

Le 3 juin était 50 jours avant les Jeux olympiques de Tokyo, dont la cérémonie d'ouverture aura lieu le 23 juillet.

L'opinion publique japonaise est divisée sur la décision d'accueillir les Jeux olym

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「開幕50日前」に考える東京オリンピックとIOCを取り巻く状況と課題

去る6月3日(木)、7月23日(金、祝)に開幕式が行われる予定の東京オリンピックまで50日となりました。

現時点で東京オリンピック及びパラリンピックの開催を巡り、日本国内の世論は賛否が分かれ、外国の報道機関の中にも開催に反対する声が認められます。

これに対し、開催権の可否を決定する国際オリンピック委員会(IOC)にとってはオリンピックは唯一の競争力のある商品であり、オリンピックの開催を前提に放

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「トランプ復権」共和党との関係修復が急務の大リーグ機構

去る5月17日(月)、日刊ゲンダイの2021年5月18日号24面に連載「メジャーリーグ通信」の第92回「「トランプ復権」共和党との関係修復が急務の大リーグ機構」が公開されました。

今回は米政界の動向と大リーグ機構の関わりを検討しています。

本文を一部加筆、修正した内容をご紹介しますので、ぜひご覧ください。

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「トランプ復権」共和党との関係修復が急務

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