文章を書く準備をしていて思ったこと

昨日、仕事で「人に伝える文章を書こう」と思い立ち、少しずつちゃんとした文章を書く準備を進めています。

映像の仕事をやっている身ではありますが、コピーライター的な感じの仕事もやったりします。

「やったりします」というと、まるで誰かからの依頼の仕事、という風に想像してしまうかもしれませんが、そういうわけではありません。

映像の仕事は人から依頼されることが大半ですが、それ以外の仕事はどちらかというと、僕が意図的に作る、みたいな方向のものが多いので、僕が文章を書く、というのは意図的に作った仕事です。


とはいえ、意図的に作った仕事も"仕事"である以上、誰かの事業のサポートであったり、何かの講座を紹介するためであったり、色々ですが、基本は第三者を巻き込むようなものです。


そういう文章を僕は少なくともこの5年間くらい、のらりくらりと書いてきました。


コピーライティングという分野なんでしょうか。


僕にはその辺りは詳しくないので、よくわかりませんが、そういう表現にしておきましょう。

簡単にいえば、広告文、ランディングページの文章、ステップメールの文章、セールスレターの文章、名刺やチラシの文章あたりを想像してもらえれば、イメージしやすいでしょう。


僕がこれらの文章を仕事で書いてきた理由は、ジャンルとして僕が扱う映像の仕事にとてもよく似ている、という理由です。


初めはそういう認識ではいませんでしたが、コピーライティングの技術を身につけていくと、根底に流れるものは同じです。


コピーと映像というと、聞いただけでは、全く別物のように思えますが、コピーも映像も、表現方法が異なるだけでその本質は同じです。

広告の分野でいうコピーは文字を扱うものです。

広告の分野でいう映像は動画を扱うものです。


その構成は基本的には同じもので、表現手段が異なる、という理解で僕はいます。

表現手段が異なるゆえに、映像ならではの表現というものも存在します。

たとえば、映像なら、はっきりと時間軸が設定されて、もっといえば1カットあたりの時間も定めなければいけません。

他にも映している画面のどこに意識を持っていく必要があるのか?も考える必要もありますし、色はどうするのか?もあります。
こんな風に、色々考慮しないとダメな理由が多いわけで、ここが面白いなぁと思う反面、とても設計が面倒なところ、だとも考えています。


面倒とはいえ、対個人に対して狙い撃ちをかけるダイレクトレスポンスの世界ではきちんと顧客の反応を見ながら作り込んでいけば、統計的な数字は出てきますし、もっともクリエイティビディのないビジネスモデルとも言われる(という認識を僕はしていますが)わけで、ある程度、相手とその居場所さえ特定できれば、作るべきものの答えは自ずと見えてくる、ような認識でいます。


これまで僕はそんなジャンルで文章や映像を作ってきたと思っていますが、そんなジャンルで文章を書くという行為と、これらのジャンルとは一切接点がなさそうなエンタメ業界の、小説の文章を書く行為は、全く別なんじゃないかとよく感じます。


もちろん、同じような部分もあるでしょうが、明らかに違う部分はあるはずで、小説家が広告文をかけるか?というと、いきなりは難しく、ある程度訓練が必要なんじゃないかと思うのです。

逆もまたしかり。


ただ単に文章を羅列すればいい、ここで書いている日記のような乱文とも違い、もっとはっきりと、しかも丁寧にものを見ていかないとダメな気がするのです。


コピーの場合はそれが外に向いている気はしますが、小説などの創作の場合、内向きになっている気がしていて、自分が内面で見ている世界を、どれだけ丁寧に見れたのか?という問いの答えのように思ったりします。


昨日、ある本を読んで気づきましたが、コピーや小説はジャンルは違えど、第三者を想定した瞬間に書き手は文章を書くための準備をものすごく必要とする、という点はよく似ています。

だからか、わかりませんが、さらっと小説を書く気にはなれないのかもしれません。

最近、僕は小説を全く書いてないんですが、今年は1作品くらい形にしたいなぁとは思っていて、さぁどこから手をつけようか、と考えてたりします。

日々物思いにふけって、あれこれと考えてたりしますが、書く行為そのものは最後の最後であって、準備に8割、時間を使うんでしょう。


それは仕事に限らず、何にでも言えることで、世界観を作ったり、設定を作ったり、いろんな資料を調べて見たり、という行為がそのほとんどを占めて、実際に誰かに見せるような形になるのは後半だなぁと思うのです。

そーいう何かの積み重ねでしか、何かを生み出すことはできないのかもしれません。


時々、シャーマンみたいに、取り憑かれたようにかける人や降りてくる人もいるみたいですが、僕はそれはある瞬間の、しかも断片でしか経験はないので、今はとてもハードルが高いです。


きっといろんな作り方があるはずで、あれこれ考えながらも、変にとらわれずにやりたいなぁと思いながら、人に伝える文章の準備をしていました。

あぁ、僕はなんだかんだ言って、文章を書くのが好きみたいです。

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