学級経営の教科書レビュー①

おはようございます。

yuma otsukiです。

今日は「学級経営の教科書」についてのレビューです。

1回でまとめるのは難しいので何回かに分けて投稿したいと思います。


学級経営の2つのタイプ

①狭義の学級経営

学級経営の研究領域をリードしてきた教育経営学の流れと教育社会学・教育心理学の流れがあり、教育経営学の方では、学級経営は授業や教育活動のための「条件整備」と捉えられていました。

教育社会学・教育心理学の流れでは、人間関係作りや集団作りが学級経営に含まれていました。

「教科の授業でも学級経営は可能」という先生の声もあります。

中学・高校は主に教科担任性なので教科指導が中心になってくると思います。(個人的にはどの先生も授業ができた上での他の指導だと思っています。感動とか熱い話がしたい人はそのへんで講演会でも開けばいい)

学習のための秩序を作ることをねらいにした学級経営を狭義の学級経営と言われています。生徒をいかにコントロールできるかを技術と捉えています。

②広義の学級経営

こちらは「人間関係」「集団づくり」をねらいにした学級経営です。

さきほどの①の学級経営は教員の技術が問われるやり方でしたが、こちらは児童・生徒の立場を重視するやり方です。

こちらは生徒に自律的・自治的な活動を促します。

今はこちらの要素が大事になってくると思います。

管理教育では、後に話しますが管理の強い(体育の怖い先生みたいなイメージ)人の前ではきっちりしていると思いますがそれ以外の先生の前ではだらしなくなります。

みなさんの周りにもそのような先生や生徒がいたのではないでしょうか?

これはまた後に話します。

イメージするとこんな図です。

狭義の学級経営は学力向上や問題行動の抑制、広義の学級経営は人格形成を目指した学級経営と言えます。

学級経営の三領域

①必然的領域(学級のあたたかさ)

まず生徒一人ひとりが人格を持った存在であることを尊重して関わること。

また、これは読んでいて大事だと思ったのが、「生徒に自己存在感を与えること」です。

生徒との関わりが上手くいっていない人はこれが欠けていると強く感じます。

また、好きな先生のアンケートにはやさしいとともに「きちんと叱ってくれる」が入っています。

自己と他者の心と体を傷つける行動は許さないという学級経営の指針が必要です。

ここはどの先生にも必要な要素です。

②計画的領域(できることを増やす)

この領域は教室における学習や生活をルーティン化によって教室を秩序化することです。

昔よく「黄金の三日間」というキーワードが流行りましたよね。

教室の秩序化を図ることで教師にとっても生徒にとっても

その際に重要なのが、「管理=服従」とならないことです。

さきほども言いましたが、管理が強すぎると色んな問題があります。

本に書いてあった例ですが、管理の強い先生から翌年やさしい先生に変わると問題行動が多発するケースがありました。

前任の先生が「自分のときは問題を起こさなかったのに」と現在のやさしい先生の指導力を指摘しますが、決してそういうことではありません。

その子の保護者が言うには、管理の強い先生の前では「先生の期待する児童をふるまって疲れ果ててしまっていました」とあります。

2つ問題があり、1つは前任の先生が教室を過ごしやすいを環境にしていれば、児童生徒の自律的・自治的な活動が増えただろうということ。

2つ目は担任によって狭義(条件整備、規律、訓練)と広義(自律、自治的)とが異なりすぎということ。

研究データでは管理の強すぎる学級と無秩序な学級経営において、学級崩壊やいじめ等の問題が発生しやすいとなっています。

経験不足の人が自主的・自律的態度を大切にするものの細やかな指導がおろそかになり学級崩壊の形になる例もあります。

逆に規律に重点を置きすぎると、児童生徒との間に距離感が生まれてしまいます。

支援を必要とする生徒も増えています。ルールで縛るのではなく学習や生活の手順を見える化していくことが必要です。

できたことに着目する指導が望ましいと考えられます。

そうすることで教室を安心できる場にしていきたいですね。

③偶発的領域

この領域は教師が管理できる部分ではなく、さきほど記した「自律的・自治的活動」につながる指導が必要な領域である。

簡単に言えば、先生が見ていないときの生徒の活動です。

僕自身もこの領域が大事だと思います。

中高生によくありますが、「先生が見てるからやめないといけない」という視点もときには必要かもしれませんが、それは行動の意味を理解できていないということだと思います。

僕も根っからの教師ではないので言えますが、みんな見えないところで良くないことしていますよ(笑)

それは管理教育が生んだ負の遺産だと思います。

まとめ

全体的に言えるのが、バランスが大事ということです。

僕自身が学生時代に管理してくる先生が極度に嫌いだったので、管理教育に対してかなりきつい書き方になっていますが、秩序のない学級も良くないとは思っています。

今年初めて担任をするので、どうなるか期待と不安で混じっていますが、根拠のある指導をしていきたいと思っています。

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