休むのは難しい

緊急事態宣言のころに発生した休講などで、今年は前期の期間が大幅にずれている。
通常ならお盆から学生は夏休みに入るが、勤め先の大学ではまだあとひと月ほどは授業期間だ。

しかし後期の開始は待ってくれないので(なぜなら卒業をずらせないため)、どうなるかというと、9月にやたらめったらいろんなことが詰め込まれることになった。
いやー大丈夫なのかな、となんだか他人事のような気分でいるが、9月はほんと、想像もしたくない。

もともと、夏休みの期間というのは、学生は休みになっても教職員にとっては忙しい時期だ。
前期の成績が出揃ったらやることがいろいろある。
成績が関係する判定関係(卒業、留年、奨学金など)が重大事項としてまずあり、秋卒業、秋入学、留学関係などの学生の出入りの手続きがある。10月につつがなく後期を始めるための各種設定や連絡調整、準備、非常勤講師の手続きはもちろん8月9月にやっている。期に合わせて人事も動くので、9月末退職や10月採用(主に教員人事)の手続きもある。授業がない間にやるオープンキャンパスや入試、就活の支援、システム改修や施設設備の修繕などもある。まぁ軽い年度末のようなものだ。
先生方の方はといえば、ようやくまとまった時間をとっての研究や調査、学会など、研究活動を活発に行える時期になる(ので、事務手続きも増える)。9月といえば科研費の公募が出るので申請準備も始まる頃。
夏休みだからといって授業が全部なくなるというわけでもなく、集中講義や、ゼミ、実習、フィールドワーク系科目など、コマ授業のないときに入れ込む科目もままあるし、次年度にカリキュラム改定や組織改編などが控えていれば夏が議論の大詰めの時期で、会議なんかはなくならない。
そんなようなことを8月9月に大学ではやってて、なんというか、世間一般でイメージするほど暇ではない。

それが今年は前期がずれた影響で、普段2ヶ月くらいかけてやっていた上記のことをぎゅぎゅっと3週間くらいに凝縮してやり、さらに追加の業務も発生することが確定している。
中止になってやらなくてよくなったこともあるにはあるのだが、新たに必要になる準備や対応(後期科目のオンライン化の準備とか、入試の特別対応とか、もろもろの議論とか、危機管理とか)もいろいろあって、そういうのが全部一気に9月にやってくることになったので、お盆明けたらもうたぶんどこの部署も休んでいられない。

のだが。

今あんまりこころが休めていなくて困っている。

休めるのは今くらい、と、明らかにわかっているのになんだか気忙しくて休まらない。ぼんぼん面倒ごとが起きるので、それに関わっているうちに疲れて、今片付けておきたい簡単な仕事も捗らない。
精神的にアップダウンが激しくてぼーっとする。さらに暑さはもともとけっこう苦手。

休むときにちゃんと休むということが大事だってわかってるのに、なんだか自ら激流に飛び込んでいって無駄にしてしまっているような気がする。

休み方を忘れてしまった。
大丈夫なんだろうか。

なんて、また他人事のように思う。

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