向き不向き。

今年からおなじチームで働くKは、年齢の上では私の2つ下であるが、職場の年次としては3つほど先輩にあたる。
Kは、元々この大学の卒業生で、物事への問題意識も高く、自分の意見を持って、学生とも教員とも上層部とも誰とでもきちんとした大人の会話ができる。
私からすると、この仕事(大学職員)にたいへん向いているように見える。
しかしKは、自分は何かをきちんと決められたとおりに履行し、はみ出さずにきっちり収めるように仕事をすることは苦手で、そそっかしくミスが多いので、自分は事務職に向いていないのだ、という。
でもそこは、チームで補完できる部分なので、個人的にはわりとどうにでもなるというか、致命的な問題ではないように感じる。

管理的な部署の仕事というのは、そもそもが大幅に失敗しないように設計されている。手続きが決められていたり、様式があったり、すでに誰かがやっていて、道筋があったり、年間スケジュールが組まれていたり。
そして何かが間違って履行される前に気付けるように何重にも関門が設定されている。

私が深刻だなと思うのは、Kのような人に、仕事が向いていない、自分は駄目だと思わせてしまう完璧主義の空気と、一人にはじめから最後までを担わせすぎる体制だ。つまりはチームと管理職の敗北ということだ。
愕然とする。

何とか、助力したいと思う。
チームとして働けるように何とかしたい。


それから、向き不向きと、その仕事が楽しいと思うかどうか、好きかどうかは、また別の話だが、混同することも多い気がする。

向き不向きは、これまた自己判断に頼ってはいけない部分なのかもしれない。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?