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「ケアマネ」ガチャ

「親ガチャ」という言葉からいろいろ想起されて次は「子ガチャ」からの連想、と思ったけれど子ども関係のことはもう少しじっくりと考えたいので後回し。

この世の中、端から端までガチャガチャしていて、確からしく自分で決められることって案外少なくて、多かれ少なかれ、神の采配とか偶然の産物で動いてることばかりだな~って気がする。

自分の身近なところでは、ケアマネが担当する利用者さんがそんな雰囲気。新規の相談は地域包括支援センターとか病院から依頼されることが多いのだけど、事業所内でどのケアマネが担当するかは、自分が所属する事業所では、まず立候補みたいな形になる。ケースが安定していて余裕がある、担当件数が少なめ、とかで受けられる時には比較的スムーズに決まる。ただ、曰く付きだったり、困難っぽい感じだけれど・・・・・って時には経験に応じてとか事業所内の話し合いで決める。
同僚が尻込みして管理者が一杯のときには必然的に自分。貧乏くじ引いちゃった気分になったりするけれど、それも経験と思って引き受ける。ダメなら他に頼めば良いんだしみたいな軽いノリで引き受けるんだけれど、私だって断りたいって思うことも正直ある。
いろんな経緯があって利用者さんの支援を始めるんだけど、紹介先からいろいろ吹き込まれても意外にやりやすい利用者だったりする。正直で自己主張強い方が敬遠されがちだけれど、意思表示してくれる方はありがたい。

問題ないケースと思われて新人が入ったら、揉めてゴタゴタしたり、当初の見込み通りには行かないことが多い。ケアマネと利用者の相性もガチャで引いたみたいに不確実な要素がある。会ってみて関わってみないとその方の本質は見えない。穏やかそうにみえて大層なクレーマーだったなんてことはしょっちゅうある。
同じ仕事をするにも、良い利用者を担当できれば負担は軽いし困難ケースになってしまうと辛い。どんな利用者を担当するかは、本当に運任せのところがある。
ただ、これはケアマネから見える側面で、ケアマネの力量で安定した支援ができればそんなに気にすることなく利用者との関係は築ける。

もっと切実で深刻なのは、利用者が引く、ケアマネガチャの方だ。自分の周辺だけ見ても、本当に様々な個性のケアマネジャーがいる。求められてる職務は同一だけれど、実力や方針は様々。信頼できるケアマネに当たれば介護の負担や不安は軽減できるけれど、そうじゃない場合にはストレスが溜まりまくる。
「話を聴いてくれない」「自分の意見ばかり押しつける」「フットワークが悪い」「知識が薄い」ケアマネに対していろいろな苦情を耳にする。一度担当になったら変更ができない、みたいに思っている利用者が多いのだろう、不満があっても我慢して付き合わなければならないなんて、本当、外れくじを引いた感が満載。ケアマネが与えてしまうダメージはハンパない。

利用者側から見たケアマネの選定は、実際のガチャによく似た部分もあって違うと思ったら引き直すチャンスがある。相性が合わなければ変更することができる。どんなケアマネを選ぶかは利用者の意向で決められる。行政とか病院から紹介されたとしてもその人が絶対ではない。ケアマネにしてみれば担当の変更の依頼は正直凹んだりするけれど、一般的になってくれば傷は小さくなる。もう少し気楽に交代とか変更ができるようになれば、マッチングが改善されるだろうし、残念なケアマネが淘汰されて質が上がると思う。

ほとんどの出会いは狙ってるようでも、当たり外れが出てくる。最初から決められた当たり外れじゃなくて、相互の関わりで良くなったり悪くなったりすることもあるけど、選ばれる側の自分は、レアとか激レアには届かなくても、まあまあの当たりくらいなポジションでいられればラッキー。そのためにはスキルを上げておかなくちゃだけど。