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2021年5月の記事一覧

NHKは学校教科書と似ている

NHKは学校教科書と似ている

NHKでは月~金の午後11時20分~30分に「持論公論」というニュース解説番組を放送している。毎回1テーマに絞って、わずか10分で概要を解説してくれる実にいい番組だ。

ぼくは今年の2月からはかかさず見ている。それまではジジくさい「時事放談」のようなものと勘違いして敬遠していたが、いまでは世間のことを広く知るためになくてはならないものになった。

といっても毎日見るわけではなくて、1週間分を撮りだ

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橋田寿賀子さんが4月に亡くなっていたそうだ

橋田寿賀子さんが4月に亡くなっていたそうだ

『おしん』や『渡る世間は鬼ばかり』の脚本家の橋田寿賀子さんが4月に亡くなっていたそうだ。晩年は、安楽死を提唱する本を出版したり、テレビでもご意見を述べたりとわりに活躍されている印象的があったので、意外だった。

橋田さんは橋田文化財団というものを設立し、すぐれたテレビ番組に「橋田賞」というものを贈呈していたそうである。財団の資金は、若いころからの原稿料を旦那さんが株式投資でふやしたものでまかなって

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同調圧力だって毒にも薬にもなるはず

同調圧力だって毒にも薬にもなるはず

16世紀スイスの錬金術師パラケルサスは「すべてのものは毒であり、その毒性は量で決まる」といったそうである。

水だって無害というわけではなく、飲みすぎると水中毒を起こして最悪のばあいは死に至る。マラソン選手がまれにかかることがあるらしい。

人の性格もおなじだ。用心深いのはいいことだが用心深すぎると疑心暗鬼におちいるし、楽観的なのもいいことだが、楽観的すぎれば備えがおろそかになる。バランスしだいで

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世の中の見た目はどんどん"キレイ"になっている

世の中の見た目はどんどん"キレイ"になっている

今、世の中の見た目はどんどん"キレイ"になっている。具体例を挙げればきりがない。

YouTubeには、昭和50年代のテレビ番組を録画したものが出回っているので機会があれば注意して見てほしいが、客席でげらげら笑っているひとのほとんどが金歯や銀歯を光らせている。当時はあれが普通だったがいま金歯を光らせているひとなどいない。

トイレは水洗が普及したので他人の排泄物をみることもなくなった。街中はどこも

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常識があることと健全であることは正反対

常識があることと健全であることは正反対

ぼくは常識にとらわれない人間なのだそうだが、いいかえれば非常識ということだ。つまり変人である。なぜそうわかるかというと(すでになんどか書いているが)世界的に著名な占術家やサイキックになんどか鑑定してもらったことがあり、みなにそう言われているのでそうなのだろう。

しかし、ぼくのおさななじみには"A"というもっと強烈な変人がいる。かれの変人ぶりにくらべればぼくはかわいいほうである。

たとえば、中学

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色気と食い気はどちらが先か?

色気と食い気はどちらが先か?

「色気より食い気」という言い回しがあるが、この表現が成り立つのは両者が二者択一の問題だからである。色気と食い気はどちらかを選ばなければならないものだということが前提になっている。

ぼくもその通りだと思っており、色気と食い気は共存しないと考える。たとえば、「お寿司屋さんに入って横にすわった客の香水が強いと食欲が落ちるのでやめてほしい」という話をきいたことがある。カウンターのお寿司屋さんにはほとんど

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ぜんぶみんなで決めたこと

ぜんぶみんなで決めたこと

1980年代のソビエト映画に『ストーカー』という作品がある。これは、いわゆるストーカー行為とは無関係だ。だれかにつきまとっていやがらせをする話ではなくて、SF映画である。

ストーカーとは「渉猟者」という意味だそうで、具体的には、政府のさだめた立ち入り禁止区域に侵入してうろうろする連中のことを指している。

この立ち入り禁止区域は、通称「ゾーン」とよばれており、かつてUFOが着陸したとかしなかった

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大人はちゃんとしていなくても別にいい

大人はちゃんとしていなくても別にいい

昨日は「大人は子どもが思っているほどちゃんとしていない」という記事を書いたけど、今日は「それはそれでいいんじゃないか」という内容です。

昨日も書いたけど、池袋駅西口には東武デパートがあり、東口には西武デパートがある。どうしてそうなったのかは知らないが、もしぼくが外国へ行って、首都の主要駅のウエストゲートにイーストモールがあり、イーストゲートにウエストモールがあったとすれば、その国を舐めるだろう。

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「大人はちゃんとしている」と思っていた

「大人はちゃんとしている」と思っていた

こどもというのは、「大人はちゃんとしている」と思い込んでいるものだ。大人は絶対の存在である。だから、ちゃんとしているに決まっている。だいたい、小学校などという場所では教師の言うことは絶対であり、子どもは理屈や知識ではかなわないので、だまってしたがうしかない。

「修学旅行は別府だ」といわれれば、なんのぎもんも持たずに別府に行った。大人が考えたことなのだから、しかるべき理由があって別府に決まったのだ

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意識高い系とは何の意識が高いのか?

意識高い系とは何の意識が高いのか?

今日は、コンシャス(conscious)ということばを掘り下げて現代文明論までもっていく・・かどうかはわからなけど、いかにも翻訳者がブログに書きそうなことを書いてみたい。

コンシャスとは「意識する」という意味だ。昨晩しごと(翻訳)をしている最中にこのことばの訳にまよったのである。なにをコンシャスするのかが書かれていなかったからだけど、文脈から考えて"環境"をコンシャスするという意味になるのは明ら

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それが気持ちよいのだから、しかたがない

それが気持ちよいのだから、しかたがない

長年「どこかおもしろいのかわからない」とおもっていたマンガ、映画、小説、音楽などのおもしろさが「ある日とつぜんわかった!」という経験はないだろうか?たぶん、だれでも一度や二度はそういう経験があるでしょう?

ぼくも今年デカい経験があったのである。1991年にCDを買い、即後悔したクソアルバムがあった。しかし、それから30年を経て、今年はそのアルバムにハマりにハマっている。スティーヴ・コールマン・ア

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気持ちよくさせるのはテクニック

気持ちよくさせるのはテクニック

1980年代の映画で『スニーカーぶるーす』(81)というのがあった。ジャニーズ事務所の近藤真彦さんの初主演作品だ。当時、マッチといえばおそろしいほどのスーパーアイドルであり、マッチの雄姿をスクリーンで見られるということで熱狂的なファンが劇場におしかけた。

まだビデオデッキすら普及していない時代である。いつでもなんでもYouTubeで見れるいまのファンとは気合がちがう。見のがせば二度と目にすること

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人事を尽くしてから天命を待つ

人事を尽くしてから天命を待つ

インターネットはいいところもたくさんあるけど、情報がかたよっていくというデメリットもある。昨年、アメリカでは「分断」ということがさかんに言われたが、共和党支持者と民主党支持者とではそもそも見ている情報がちがっていた。意図的に耳をふさいでいるのではなく、知らず知らずにそうなってしまうところがこわい。

いわゆる「最適化」だ。たとえば、今ぼくがヤフージャパンのトップページを開くと、一番上にくるニュース

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きみも卓球部に入らないか!

きみも卓球部に入らないか!

新庄剛志さんといえば、イケメンの元プロ野球選手であり、大リーグでも活躍した。そして昨年、49歳という年齢でプロ復帰をめざしたことでもしられる。

復帰はかなわなかったが、連日マスコミをにぎわせたことは記憶に新しい。そうした報道の中でぼくはちょっと気になることがあった。

新庄さんがスポーツ紙などのコメントの中でくりかえし「ぼくのカンピューター」という表現を使うんですよ。ちなみに、"カンピューター"

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