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それでも旅に出たい🛬旅心をくすぐる作家たちの言葉に背中を押されて【全文無料】

「うーん、この様子だと2021年は旅行、とくに海外旅行はむずかしいかなぁ…」と思われる方が多いかもしれませんが、わたしはそう簡単には諦めませんというお話です😜

①イギリス人は海外旅行が大好き

わたしがイギリス生活が性に合うと感じる理由はたくさんあるのですが、そのひとつが海外旅行好きの人が多いこと。実際に、イングランド&ウェールズ(いずれもイギリスの地域の名前)では76%の人がパスポートを有しています。

それに対して日本のパスポート保持率は24%。日本のパスポートは「ビザなしで200か国近くの国に行ける世界最強のパスポート」と言われたりしますが、実際にその恩恵を受けている人は意外に少ないのですね。

イギリス人が海外旅行好きな理由としては、日本よりも休みが取りやすいこと、列車やフェリーなどで隣国に簡単にアクセスできることなどが挙げられるでしょう。たとえばロンドン~パリ、ロンドン~ブリュッセルのユーロスターは最安値が片道29ポンド(約4,200円)。1泊旅行や日帰りだって可能なのです。ヨーロッパ内のフライトも格安のものがたくさんあります。

とくにロンドンに住んでいる人は自分自身が外国人という人も多く(わたしもですが…)国境を越えることに慣れています。会話の中でも海外の話がしょっちゅう出るので、共感したり情報がもらえたりと良い刺激に。日本の観光地をイギリス人にお勧めされることもよくありますよ♪

②今は日本もイギリスも渡航制限が出ているけれど…

現在、日本からは全世界に対して「レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)」が発令されています。イギリスでも同様に、仕事や教育上の理由などを除いて海外への渡航が禁止されています🙅🏻‍♀️

わたしはイギリスから日本に一時帰国していますが、それ以外ではこの1年間、海外旅行はできていません。最初はそれどころではないなぁと思っていましたが、やはりうずうずしてくるものはあります。ちなみに英語ではこの状態を「have itchy feet」(足がかゆい=旅に出たくてうずうずする)と呼びます。

旅の代替として今は本を読んだり歴史を学んだりしていますが…。やっぱりリアルに旅行したいなーーーと。じっと座ってられない子どものようで恥ずかしくもありますが、それが長年海外旅行を続けてきたわたしの本音ですし、多くのイギリス人、そして一部の日本人の方もその思いは同じかと。

③沢木耕太郎さん&池澤夏樹さんに誘われて

旅好きの日本人と言えばこの方…。昨年8月にこの沢木耕太郎さんの記事を見たときに、ああ、沢木さんの言葉だなぁとわくわくしました。

人生もまた、思いがけないことが起きるもの。今回のコロナ禍も、同じことだと沢木は言う。
「こういう想像し得ないことが起こるのは当たり前で、自分がそこにどう対応するかを決めていくだけだと思う。世界や人生が変わっちゃうとか、それほど大騒ぎするほどのことなのかな? 僕の場合は、高齢というリスク要因を抱えていることになるし、場合によっては死ぬこともあるだろうけど、その時はその時。『それで何か問題がありますか?』と自分に問えば、何もないと答えるだけです」
沢木は『深夜特急』の後書きで、これから旅をしようと思う若者への餞(はなむけ)として「恐れずに、しかし気をつけて」というメッセージを記している。まずは恐れることなく旅に出ればいい、ただし注意は怠るな、と。「今、僕が感じているのは逆です。注意深くある必要はあっても、そんなに恐れる必要はないんじゃないかな。今ならこう書きますね、『気をつけて、しかし恐れずに』」

そう、旅好き(の一部)はそんな風に考えてしまうのです。国ごとにさまざまな法律や制約があるのは理解できるし守る。気をつけるべき点は気をつける。けれど、チャンスがあれば、自分はリスクを引き受けて旅に出てしまうだろうなと。そもそも平時から海外旅行はリスクの高い行為だとも言えるし。

そしてつい先日、この池澤夏樹さんの長編小説を読み切って、ますます旅に出たくなりました🥰舞台であるオーストラリアと南極を自由に歩き回る主人公の姿にワクワクしてしまいます。個性的で素敵な人たちとの出会いや、挑戦や、冒険や。羨ましい!!

④2021年、海外旅行のチャンスは来るのか?

イギリスは状況が許せば夏のホリデーを解禁する可能性があります。少なくともジョンソン首相は夏のホリデーに関して「楽観視している」と発言。ただ、仮にホリデーが解禁されたとしても、国内旅行に限るのか海外旅行もOKとするのかはまったく不明です。

まあ、イギリス国内にも魅力的な観光地は数多いので国内旅行でも十分楽しめるでしょう。わたしもまだまだイギリスには「外国」としての魅力も感じているので、イギリス国内を自由に移動できるようになれば旅好きとして文句はありません✨

また、一部のヨーロッパ諸国との行き来が再開する可能性もあります。わたしが個人的に再開を希望しているのはフランスとドイツ。フランスはやっぱり年に1回くらいは遊びに行きたいし、ドイツは昨年あちこち回る予定だったのにダメになったので…。

一方、日本発の海外旅行ですが、こちらも2021年はむずかしいかも…。ただ、緊急事態宣言が解除されて国内旅行がもう少しおおっぴらにできるようになれば(今も一応禁止はされていないわけですが)「旅行欲」は満たせるのかもしれませんね。海や山、都会やカントリーサイドなど、日本も見どころが豊富な国ですから♪

まとめ

今、「旅行したいのにできない😥」とストレスを溜めている方は少なくないかと。でも、そうやってずっと「したい、したい」と思っている方は、旅行が許可されるタイミングが生まれたらその機を逃さずにぴゅーっと出かけるのでしょう。心身ともに準備万端で(笑)。

他の記事で、沢木耕太郎さんはこうも述べていらっしゃいます。

こんなご時世ではもう旅行どころじゃないですよねと嘆いてみせるインタビュアーに、作家はこう答えた。「しばらく旅行は無理かもしれないね。でもほら、思い描いている時点でもう物語の半分はできているわけだから、半分旅をしているんだよ」。

そう、旅ってそういうもので。「行きたい!っていうか絶対に行く!!」と決めたときには、もうわたしたちはその旅の中にいるんです。ガイドブックやネットで情報収集したり関連書籍を読んだりその国の言葉を学んだりして、それぞれに「その時」を待ちましょう🛬💓

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