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「旅の終わりとタシケント」ウズベキスタンdiary8

タシケントは首都だけあって見所がいっぱい。今回はその中でも特に好きだった場所、チョルスー市場と工芸美術館のお話から。ウズベキスタンdairyも今回が最後です。

市場はその国の暮らしが垣間見えて面白い。

ウズベキスタンの首都、タシケントにあるチョルスー市場。
大きな丸いドーム型の青い屋根が目を引く建物を中心に、果物から下着まで、ありとあらゆる日用品のお店がビッシリと軒を連ねていた。

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色々あり過ぎて目移りしてしまうけど、私が気になったのはこの2つ!

その1、クリスタルシュガー

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前にもちょこっと書いたけど、紅茶やコーヒーに浸しながら、ちょっとずつ溶かして使うスティックシュガー。鉱物みたいでとっても綺麗。

純度が高い砂糖は結晶化して、こんな風にキラキラするらしい。混じり気の無い美しさとは正にこの事。おみやげにもぴったりだと思う。もっと買っておけば良かった・・・!

その2、ザクロの実

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ザクロって本当に美しい。実の透明感が凄い!ヒヴァの宿で朝食に出てきたけど、食べながらもウットリする美しさだった。

ウズベキスタンの人々にとって、ザクロはとても身近なものみたい。お土産ものの刺繍や器にもたくさん描いてあった。子孫繁栄などの縁起物として、中東のアートにはよく使われるモチーフ。


市場を歩く楽しみは、モノを見るだけじゃなくて人間観察も出来るところ。とにかくたくさんの人が行き交うから、その国のファッションやメイク、話し方など自然と頭に入ってくる。

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面白かったのは、前歯をぜんぶ金歯にしている人をチラホラと見かけたこと。笑うとキラリと光る金。全部金。流行り…?

気になったので調べてみたところ、おしゃれとしてだけじゃなく資産になるから、らしい。ホ、ホント〜?


次のオススメが「ウズベキスタン工芸美術館」

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ここ「ウズベキスタン工芸美術館」は是非行ってみて欲しい。ウズベキスタンの伝統的な工芸品がたくさん見られる上に、建物自体の装飾も素晴らしい。手仕事好きな人や、細かい装飾好きは絶対楽しめる(乙嫁語りを読んでハマった人は是非!)

しかしここに行こうとGoogle mapで検索したら、ガイドブックとは全然違う名称で出てきた。その名も「ウズベキスタン国立応用美術館」。Google mapで調べる時はこの名前で合っています。(2020.2月の情報です)

そしてそして、忘れてはならないのが美術館に併設されたショップ!ここではクオリティの高いおみやげが買えます。

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ショップの一角。ディスプレイも素敵・・・。

私は初日の夕方にここに来て、可愛いスザニのバックを見つけたんだけど、まだ初日だしちょっと高めだし〜と思って一度諦めた。でも意外と他の都市では可愛いバックには巡り会えず。私が見た中ではここのショップが一番素敵だった。

結局最終日に筋肉痛の足を引きずりながら、もう一度行ってみたらもう無くなっていた・・・泣。旅での出会いは一期一会。良いと思ったら買おう。(教訓!)

そう、筋肉痛。私はヒヴァのミナレットに登った筋肉痛を最終日まで引きずっていた。しかも最終日はいつも通り体力の限界を迎え、「もう麺類しか食べられない…」と、ヨボヨボのおばあさん状態。

夫は「どんだけ運動不足なの・・・」と嘆きながらも、いつと通りお店をサクッと調べ、中華料理屋を見つけてくれた。ここなら優しめの麺類が食べられそうだとの事。ありがたい。

ウズベキスタン料理は美味しいんだけど、とにかく油の量がスゴイ。冬は極寒の地なので、油分をたくさん摂って栄養をつけるみたい。痩せている人は少なかった。


中華料理屋はタシケント駅近くの川沿いに立っていた。川は黄緑色の水草がキラキラとなびいているけど、茶色く濁っている。キレイなんだかよく分からない。

鳥ダシの中華麺をすすりながら、ずっと川面を眺めていた。

不思議と、こういう風景のほうが印象に残っている。


旅に出ると、どうしても自分の内側に意識が向く事になる。人はどこにいたって、自分がその時に関心がある出来事について、無意識に反芻したり考えを深めたりしながら、日々を過ごしていると思う。きっと一緒に旅をした夫は、私とは全然違うことを考えていただろう。


旅に出るといつもとは違う刺激があるからか、妙に頭が冴えてゆく。

私はやっぱり、自分のこれから作るものについてずっと考えていた。ウズベキスタンに来たのが個展の一週間後だったから、個展の余韻がまだまだ残っていた。自分にとっての大きな一仕事を終えて、次の段階に進む時だと感じていた。


もっと自分の仕事と旅を重ねていきたいな、と川面を見ながら思った。

今までは、旅はスペシャルな非日常で、普段の生活とは切り離して考えていたけれど。

旅をすることも、ガラスでモノづくりをする事と同じ、私の人生の一部で。自分の好きな事をもっと素直に重ねていきたいな、と思う。そうしたら、もっともっと仕事が楽しくなる気がする。


身体は疲れていたけれど、気持ちは澄み渡っていた。

ウズベキスタン、来ることが出来て良かった。
夫とも1週間、色々な話をする事が出来た。夫と一緒じゃなかったら行けなかった場所や気付かなかった風景があったと思う。一人旅とはまた違う楽しさだった。ありがとう。

旅をする場所も自分が選んでいるようで、何か縁に導かれているような感覚がある。

次はどこに行こう。どこに行けるんだろう。










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