マービーちゃんと親指姫

私は8歳まで指を吸う癖の治らなかった子どもでした。

学校では吸ってませんでした。(でも指に跡がついてて、担任の先生にはバレてたらしい)
学校ではみんなの前で全然喋れず、おとなしすぎていじめられました。

おとなしいからいじめられたというより、誰かをいじめたい奴がどこの社会にも一定数いて、たまたま家が近くて登下校一緒だった子が「コイツなら大丈夫だろう」と標的にしてきたのだと思います。

机に落書き、変なあだ名で呼ばれたり、「おまえ全然喋らないから○○(差別的表現)かとおもった!」「ねぇ、『あ』って言って!!」、一緒に登校する友だち複数から「花粉症がうつる!逃げろー!!」といきなり走り去られたり、意味もなくぶたれたり、着替えてると「ワーッ!あいつのこと見ない方がいいよ!!」と言われたり、「ドッジボールでわざと当たれ」「算数の問題でわざと間違えろ」と命令されたり、トイレを上からのぞかれたり、カバン持ちと称して両手に2個ずつ、お腹に一つとランドセルを待たされたり
クラスにはかばってくれるいい友だちもいましたが、登下校一緒の子たちはボス(女の子)に加担していました。

ここで被害者ヅラして語ってる私も、当時いじめられてなかったとして、いじめられてる子を助ける勇気はなかっただろうし、ボスにけしかけられたら加担してたと思います。
しかし大人のイジメもそうですが、一対一ならまだしも複数対一でやられるのはこたえるものです。


嫌な気持ちにはなってたけど、当初の私には、断る抵抗する仕返しをするというのはもちろん親や先生に相談するという発想もなかったのです。「いじめ」というものを知らなかったから(たぶんいじめてる側にも自覚はない)、これらの状況に疑問を持ちませんでした。ただそういうもんだと思ってた。この子には従わなければいけないのだと。

また、私は悲しくても学校では全く泣かない子どもでした。それは、泣いている子のもとにはみんなが物珍しげに集まってくるのを知っていて、そんな恥ずかしい思いはしたくなかったからです。
その分家でたくさん泣いていました。


私の両親は、どちらも子どものためになんでもしてくれる優しい親でしたが、昔から喧嘩が多く、特に父親は理不尽に怒鳴り散らしたり、母親や子どもに不当に高圧的な態度をとることがしばしば、また時代が時代だったので、私が理不尽に暴力を振るわれても母親は父親の弁護をすることもありました。


学校では恥ずかしがりや

家では指を吸い、私をいじめてくる子あるいは父親のようにワガママし放題わめき散らす。
どちらもわたしでした。


母親は呆れて、兄に「この子は何歳まで指吸ってると思う?お母さんは、お嫁にいくまで吸うと思う!!」と言い、

兄は

「俺は小3になったら治ると思う」

と言い、

兄の言った通りになりました。

その小3というタイミングが、
私がある日下を向いて泣きながら母親にいじめ被害を報告したら担任の先生に通報してくれてそのボスの子とクラスが分かれた(一緒に登下校しなくなった)タイミングと重なっていますが、因果関係があるかは定かじゃありません。


指を吸うのとセットだったのが、お気に入りタオルでした。四六時中、鼻と口の間くらいのとこに押しあててクンクン匂いをかいでました。

みんなからは汚いと評判でしたが、私にとってはパートナーであり心の拠り所でした。


あとはぬいぐるみでした。

外出するときも、家に置いてったらかわいそうだから、5,6体のぬいぐるみを袋に入れて連れていきました。

女の子は、子どもの頃から母性を身につけているのかもしれません。

タオルやぬいぐるみを大事にしてかわいがることで自分を助けようとしてたのかもしれません。


その後「パートナー」はタオルやぬいぐるみからハムスター、犬になりました。
人のパートナーもいいけど、べつに人でなくてもいいと思います。
人であれば「パートナー」じゃなくて、「仲間」「味方」がいれば十分だと思います。


あと、いい年齢の人が指吸ってたらびっくりされるかもしれないけど、
大人だって秘密の場所で人の体のいろんなとこ舐めたり吸ったりしてるんだから、やってることは変わらないと思います。

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