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【Vol.2】The Isley Brothers / 3+3

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私はソウルミュージックが大好きだ。
そしてバラードが大好きだ。
さらに付け加えると、ギターソロが大好きだ。

この好きな要素3つを全て兼ね揃えているのがこのアルバムである。

私は普段ベースをメインに演奏しているが、本作をベーシスト目線で聴くことは少ない。それもそのはず、ギターが良すぎるからだ。音色はそこまで好きという訳ではないのだが。




本作を聴くきっかけになったのは、Kendrick Lamarの“i”という楽曲がきっかけだった。むしろ私のような大学生や10〜20代でThe Isley Brothersを知る人はこのKendrick Lamarから入る人が多いのではないだろうか。
1曲目の”That Lady”は、Kendrick Lamarの”i”のサンプリング元である。ヒップホップを聴くようになってから勿論Kendrick Lamarも聴いていた。世界的に成功を収めた彼の背景に、ソウルミュージックへのリスペクトが感じられる。

自分の話になるが、私は大学で3年間ブラックミュージックを演奏するサークルに所属していた。先輩達が”That Lady””i“を繋げて演奏しているのを見て、そこで初めて出会った。
個人的に特筆したいのは”That Lady”ではないのだが、間違いなくこの楽曲の功績は大きいだろう。



話を戻すが、本作に収録されているソウルバラードはどれも必聴不可避だ。

2曲目の”Don’t Let Me Be Lonely Tonight”は、初っ端から泣かせてくる。私はこういうコード感の楽曲に弱い。本作はエレキギターが素晴らしいも楽曲も多いのだが、アコースティックギターがなかなか良い味を出している楽曲も多く、ソウルフルで力強いがリスナーに優しく寄り添ってくれる。


本作の8曲目に収録されている”Summer Breeze”は、もはや私が説明するまでもないが、ソウルミュージックの歴史に名を残すギターソロが収録されている。「Fantastic…」と思わず声を漏らしてしまうほどの熱量の入ったギターは、決して弾きすぎないフレージングでほとんどペンタトニックスケール。ファンクやソウルをあまり聴いてこなかった、ブラックミュージック畑出身ではないロック畑の人でも”Summer Breeze”のギターソロは聴きやすいのではないだろうか。


ラストの”The Highways of My Life”も必聴だ。そもそもこのアルバムの収録曲の順番がズルい…。”Listen to the Music”のようなリズム隊がとても良い仕事をしているファンキーでノレる楽曲や、”Summer Breeze”のようにとてつもない熱量を持った爆発的なバラードを終えて、〆に全てを優しく包み込んでくれる。




バラードに対しての熱が入ってしまったが、3曲目の”If You Were There”についても私から言及したい。今や日本のポップス界の超が付く大御所である山下達郎氏は、The Isley Brothersを丸々参考にしていたと述べる程のファンであったそうだが、この曲を聴けば影響を受けていたことが容易にして分かる。
SUGAR BABE時代の”DOWN TOWN”という有名な楽曲があるが、まさに”If You Were There”が元ネタになっていることは聴いてもらえば一目瞭然だろう。


”What It Comes Down To”もどこか”今日はなんだか”を思わせる部分がある。SUGAR BABE時代とソロ活動の山下達郎氏の楽曲で大きく違うのは、リズム隊の洗練度合いが一つに挙げられると考えている。勿論レコーディング環境だとかマスタリングで音の質が変わるのも一因ではあるが、それ以上にSUGAR BABE時代の楽曲のリズム隊は本作から影響を十二分に受けている気がする。





私が過去に書いたジャンルについてのnoteの記事でも述べたが、ムーブメントやリバイバル、ルーツを辿っていく聴き方は非常に面白い。特にシティポップと呼ばれる音楽を好んで聴く人は、いつか源流の一つとしてこのアルバムに辿り着く人もいるのではないだろうか。

私が書いた記事を読んでくれている人の中で、もしシティポップやブラックミュージックに興味を持っている人がいるならば、是非いつかこのアルバムに巡り合ってほしいと切に願っている。名盤。

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Dong

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しがない大学生です。普段はベースを弾いています。心身の調子を崩しがちですが頑張って生きています。

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