愛とは何か
たいそうなタイトルですが、すごいことは書きません。昨日、東京都写真美術館で「荒木経惟 センチメンタルな 旅 1971– 2017–」を見てきました。
経惟さんから妻の陽子さんへの愛が、写真から溢れでていて、見ていて恥ずかしくなるくらいでした。
台所の写真とか、ベランダの写真とか、なんでもないところの写真のなんでもない表情が、ものすごく可愛く、愛しく見えました。
陽子さんはわたしの恋人でもないけれど、ファインダーをのぞいてる経惟さんの愛情が伝わるからなのか、不思議と自分の恋人を見ている気持ち、自分の中から愛しさが溢れてくるような感じがして、なんともいえない気持ちになりました。
帰ってから荒木陽子さんのエッセイ、『愛情生活』(作品社)を読みました。
陽子さんの暮らしの描写から夫への愛が溢れていて、そんな風に夫との暮らしを書き綴っている陽子さんがまた可愛らしくて、透明人間になって二人の暮らしを身近で見ているような気持ちでした。
エッセイでも、日常の小さいことの描写から感じられる愛情が、読んでいてたまらなくなりました。
愛とは暮らしなのだなと思いました。なんでもない小さなことをどう見るか、どう見えるかが、相手への愛情の深さなんじゃないかと思いました。
最近すごく思うのが、日々の暮らしが大切だなぁということ。ご飯作ったり、掃除したり、駅までの道歩いたり、そういう小さい時間を愛せたかどうかで、人生の幸せは決まるんじゃないかと思う。
愛情も同じだなぁと思ったわけです。このエッセイの『愛情生活』は、すごく素敵なタイトルだと思います。
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