表参道からタクシーで帰った人たちと、メトロで帰った私。

仕事関係で知り合った方々と、表参道でご飯を食べた夜、帰り道に思ったこと。

会社を経営されている40代の男性二人と、芸の道で成功されている30代の女性と、26歳一般会社員わたしの四人。

お店を出て、私以外の方々は当たり前のようにそれぞれタクシーで帰られた。

もちろん電車に乗るような方々でないことはわかっていた。そして私にとっては電車に乗るのが当たり前なので、一人メトロに乗って帰った。単純に、タクシー楽でいいなーとは思ったけれど、そのときは特に何も思わなかった。

表参道から半蔵門線に乗り、渋谷で乗り換える。終電間際だったので、渋谷駅はめちゃくちゃ混んでいた。人混みでみんな気が立っていて、殺伐としている。あからさまにイライラした顔の、窮屈そうな人たちを見て、そのとき思った。

タクシーで帰る人と、混んだ電車に乗ってイライラしながら帰る人の差は、何なのだろう。

タクシーで帰るにはお金の余裕ももちろん必要だけど、そこにお金をかけて、ゆっくり帰るその時間を大切にするという考え自体にも違いがあるのかもしれない。

でも、そもそも、タクシーに乗るのが当たり前の人と、電車に乗るのが当たり前の人は、もともとの生活はそんなに違いはないんじゃないかとも思った。

どのくらいのことを目指したいと思うかとか、毎日努力を続けられるかとか、そういう小さな違いが、いつのまにか人生の大きな違いになるのかもしれないと思った。

私は、どうなりたいんだろうとふと考えた夜でした。

#コラム #エッセイ

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