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帰遅スープにまつわる往復書簡

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賞をもらった、その後で

賞をもらった、その後で

昨晩、年に一度開催される料理レシピ本大賞の発表があり、『帰り遅いけどこんなスープなら作れそう』が、料理部門で入賞しました。

壇上でアンバサダーであるキャイ~ンの天野ひろゆきさんから賞状とガラス皿的な盾を手渡してもらった。編集の野本有莉さんとキャンベルスープ缶のTシャツを色違いで着て、写真見ると親子みたい。

帰ってnoteを覗いたら、野本さんがすでにこんな記事を書いてくれていた。ここまでベタ褒め

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『帰遅スープ』レシピ本大賞料理部門入賞しました

『帰遅スープ』レシピ本大賞料理部門入賞しました

今の出版社に転職して以来の悲願が今日かないました。
有賀薫さんの『帰り遅いけどこんなスープなら作れそう』が第5回料理レシピ本大賞料理部門で入賞をいただきました。

華やかな受賞パーティーでキャイーンの天野さん(すごい良い人な感じの方だった!)から賞状を頂きました。その時、少しだけ皆さんの前でお話しをする機会があったのですが、私は人前に出て話すのが死ぬほど苦手(できれば避けたい)ので、手短に済ませま

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本日、 #cakesnoteフェス でポトフ食べてくださったみなさん、ありがとうございました!明日は11時40分より登壇します。
また、深夜に嬉しいお報せが。拙著『帰り遅いけどこんなスープなら作れそう』が、レシピ本大賞一次選考通過したそうです。引き続き応援お願いします!

「楽ちん料理」と「料理の楽ちん」はちょっと、いや、だいぶ違う

「楽ちん料理」と「料理の楽ちん」はちょっと、いや、だいぶ違う

簡単料理はいつの世も人気があるものだが、昨今では、より簡単、時短、さらに材料もなるべく少なく、家庭のレシピはその極限まできている。

私のスープ本もそんな「楽ちん料理」のひとつとして需要があるのだろうと思う。たとえばレンジでできるスープとか、5分でできるスープとか、包丁を使わないでいいスープ。そういうレシピを作ってくださいと依頼を受けることは多い。このままいくと、料理はしないのが一番楽である、とい

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「安心安全な場」を作りたい

「安心安全な場」を作りたい

先日、天狼院書店さんにて有賀薫さんの『帰り遅いけどこんなスープなら作れそう』刊行記念を兼ねた、「ごはんの話を聞かせてください」のイベントを行った。

有賀さんがこちらのレポートにも書いてくださっているように、ごはんや家事の悩みを通して、コミュニケーションの問題が浮き上がってくるように感じた2時間だった。1週間経った今、もう一度振り返ってみて特に印象深かったことをまとめてみる。

・「洗い物が嫌」と

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『新しいカテイカ』について、そろそろ考えてみませんか?

『新しいカテイカ』について、そろそろ考えてみませんか?

今週の日曜日、下北沢の本屋B&Bで、新刊記念トークイベントを行った。ゲストには生活史研究家の阿古真理さんを迎え、編集の野本有莉さんと三人での対談形式。

阿古さんとはプライベートでも友人で、よく料理や家事の話などをしている。阿古さんの近著『料理は女の義務ですか』(新潮新書)は人はなぜ料理をするのかという大きなテーマのもとに料理の変遷が書かれているのだが、その最初にスープの章がある(実は私もスープ作

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自分を励ます料理

自分を励ます料理

『帰遅スープ』刊行記念の、有賀さん×阿古さんのトークライブ@下北沢B&Bが無事終了しました。司会の席からは、有賀さん、阿古さんのお話に頷いていらっしゃる方のお顔がよく見えてすごくうれしかったです。
大勢の人の目の前で、「にんじんのかわをむくのがめんどうです」と断言するのは少し恥ずかしかったですが(自分で言いながら呆れる)、「そんな人もいるのか(笑)」と気が楽になる人がいたらいいなぁと思います。

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東洋経済オンラインに『帰り遅いけどこんなスープなら作れそう』ヒットの秘密を取材いただきました。よかったらお読みください。
20〜30代女性に「異色スープ本」がウケる必然 包丁や出しを使わないものも | 食品 - 東洋経済オンライン https://toyokeizai.net/articles/-/215662

ごはんの優先順位~いちばん大切なことは何なのか

ごはんの優先順位~いちばん大切なことは何なのか

2回目のごはんトークイベントを昨日開いた。
今回もあり得ないほど盛り上がった。なぜ人は、たかがごはんの話でこれほど盛り上がれるのだろう。

前回に比べて今回はおだやかな参加者が多く、パートナーとの味付けの違いだとか、味が決まらないのだがどうすればいいのかとか、朝ごはんのメニューがどうも決まらないとか、ごはんの悩みと思うことを、みんなでお茶を飲みつつ話す。

それぞれのごはんの悩みは、つまりその人が

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一生外食か一生自炊か。あなたは、どっち?

一生外食か一生自炊か。あなたは、どっち?

3月29日に『キッチンの処方箋~みんなでごはんの話をしましょう』というタイトルのトークイベントを開いた。みんながどんなごはんを食べて、どんなことに悩んでいるのか、知りたいなと思っていたことから立てたイベントだ。

参加者には事前に3日間の「食べたものアンケート」をとらせてもらっていた。食のプロやベテラン主婦だからといって、自分の食事がきちんとしているとは限らない。

食関係の仕事をしていると食べる

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「料理好きです」といえない理由

「料理好きです」といえない理由

先日、こちらの有賀さん主催のイベント(座談会?)に参加してきました。

子育て中の主婦の方、学生の方、料理がすごく好きな人、作るのは別に好きじゃない人、一人暮らし、家族がいる人など様々。有賀さん含め8名の参加者。

他の参加者の方から、「どうして一人暮らしで忙しいのに料理をするの(したいの)?どうして買わないの?」という質問でふと気づいた。

私は本当は、料理をするのが好きだ。

私が料理で好きな

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コンビニ食が罪悪感なのはどうしてなんだろう、とスープを作りながら考えた

コンビニ食が罪悪感なのはどうしてなんだろう、とスープを作りながら考えた

ほんとうにおかげさまで『帰り遅いけどこんなスープなら作れそう』が4刷となりました!近所の本屋でみつからないという声も多かったので、今回の増刷でお手元に届くといいなと思っています。

さて、先日スープについてある媒体に取材を受けたとき「有賀さんのレシピはコンビニ食材を使ったりして身近だけど、手を抜いているというのではなくきちんと料理した感があるのがいい」というようなことをライターさんに言われて、

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「作る楽しさ」と「簡単さ」の奇跡的なバランス

「作る楽しさ」と「簡単さ」の奇跡的なバランス

有賀さんとの往復書簡的なnoteをきっかけに、色々な人からレシピ本の感想をいただいた。そこで気づいたのは、私が有賀さんのレシピを好きな理由が「自己肯定感が高まる」からだ、ということだ。

さらに私はこの方のツイートに深く共感してしまい、どうしてコンソメ使わないとすごい事をした気分になって、妙にテンションが上がるのか考えてみた。
そこで初めて、コンソメを使わない料理のほうが「料理している感じ」が味わ

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自分で作った料理(たいしたものでなくていい)への愛しさを知ってほしい

自分で作った料理(たいしたものでなくていい)への愛しさを知ってほしい

有賀さんが私が書いたこちらのnoteに対するお返事を書いてくださった中で、ちょっと驚きながらもうれしかったことがある。

私も帰りが遅くなってちょっと手抜きをしようとして、スーパーの惣菜売場で買うものがみつからず立ち尽くす日がある。

私が前のnoteに「コンビニの棚の前であんまり美味しそうでもなければ安くもないものから食べるものを選ぶのがすごく苦手」と書いたことに共感してくださったこの言葉、有賀

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