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「世田谷区で子育てする家庭」の幻想。

世田谷区で子育てしてる、って聞いて、どんなイメージだろうか。

世田谷区の第2回区民版子ども・子育て会議「地域のネットワークによる予防的な支え合い ~地域子育て支援コーディネーターの実践から考える~」に出席してみた。Zoomミーティングでブレイクアウトルームも活用して、充実した2時間。

みなさんの話を聞きながら、2つ思い出してた。

1つは、愛知・長久手町にあった、えだまめランド。多胎児を育てる家族が福祉の家に集まって、さらに先輩ママが子どもたちをみてくれているあいだにママパパが情報交換やなかよくなったりして、リサイクルも2人分セットで渡せて、いい会だなーって思ってた。

世田谷区は人数も多いし、多胎児も結構いて、児童館とかで自発的に会がはじまってるらしい。

2つ目がこの「自発的」ってこと。多国籍子育てひろば、とかもそうだけど、やっぱり「自発的」って大事よね。支援される側がずっと支援される側にいるんじゃなくて、できることをお互いできるだけ循環していかないと、いくらでも、いつまでも、支援者が不足してる、ってことになっちゃう。CRファクトリーさんの「コミュニティマネジメント」でもよく言ってるけど、理念を共有して、関われるポイントを増やして、まきこんでいく、大事よね。

CRファクトリー「コミュニティマネジメント」

これまでいろーーーんな子育てのひろばとかセンターとか見てきたけど、唯一うまいことバトンが渡せているように感じたのが、愛知の藤が丘の一室でやっていた子育てひろば。なんと、係が1年ごとにバトンタッチしていくの。お母さんたちが企画して、名東区の保健師さん呼んできたりとかして。子育てしながらだから大変といえば大変だけど、一緒にがんばった仲間とはそれこそケンカしつつも深くかかわりあうようになるんだよね。そして1年たったら、次の代にあっさりバトンタッチする。

子育てだけじゃなくて、少子化社会ですべての場で人間が減ってるんだから、やっぱり「ひとは減る」ってことをベースに考えていかないといけないと思う。エンパワーメントというか。

今日の子ども・子育て会議では、各地域の子育て支援コーディネーターさんの活動を伺えて、それぞれ連携していること、自分たちの事業(おでかけひろば)をベースにしながらアウトリーチ活動を行ったりしていること、絶対的に人が少なくて支援が行き届かないことなどが知れた。

世田谷区で子育てしている家庭って、そこそこ所得があって、両親がいて、親子関係も良好で、みたいなイメージがあると思う。それって幻想で。LGBTQもそうだけど、国籍もいろいろ、ひとり親、ダブルケア、貧困、まぁいろんな人がいて、保護者で病気やメンタルに課題がある人もいたり、特に特別支援学校ではちょっと凝縮されている気もする。なので、日々いろんなことに気づかされる。それを、いま住んでいる地域の人とうまく共有できてるのかなーって、心配になる。心配する以外になかなか具体的に動けてないけど。

幻想を支援するんじゃなくて、現実と向き合うポイントをたくさん作っていることが大事だな。そして、支援される側が、自発的、能動的な動きができるような支援をする。これ、子どもに対してと同じだね。

そとあそび+オンライン活用、がコロナのなかでの子育ての大事なスキルだと個人的には思うんだけど、どちらもできにくい保護者がどんどん弱い立場になっていくんだなー。せめてオンラインだけでも活用できるような支援をしないとな。保護者が申し訳なさそうに「アナログ人間なんで・・・」とかいってる場合じゃないぞ♪ って、明るく言ってあげられたらいいんだけど、LINEもできない古い携帯使ってたり、そもそもネット使ってなかったりすると、どこから支援したらいいのか、って思うよね。でもできることはあるはずなんだけど。

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