【ヤドリギに思う】

毎年この植物と向き合うことになって,もう5,6年経とうとしている。いつ見ても,この造形美にはほれぼれするが,大きな庭木にこの植物が大量に寄生すると樹木の健康を損なうため,大木の持ち主さんにとっては,本当に厄介者なのだそうだ。美しい半透明の実も,道路や自動車に落ちるとべたべたと粘着し,乾くと取れなくなる。ご近所迷惑になることもあるらしい。しかし,この植物と直接の関わりがない人たちは,この造形美や,ある意味の希少性から,大切に思うのか,いつまでも大木に寄生しているままにしてほしいと言う。どちらの気持ちもわかるなぁ…などと思いながら,毎年この植物を手にする。

なんでもそうだけれども,価値観というのは見方によって全く変わる。毎年毎年,そのことを思い知らされる。

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