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作文か、ヨガか、それとも「『女子力』とか言ってる場合ちゃうで!」 か?2024/7/14

8月の末の『夏の特別講座』を頼まれて、やることにしたのだが、タイトルを「苦手から始める作文教室」にした。津村記久子の本のタイトルのまんまそのものなのだが、同じ国語の先生でもとくに何かを言ってくる人がおらず、誰も知らないらしい。

それはいいのだが、国語の人たちが「面白そう! 授業受けたい!」と言ってくれて、それもいいのだが、その後の会話がよくなかった。

*AとBはベテラン先生。

A「○○先生(私のこと)、文章書いてるらしい。本物やもんな!」
B「え? そうなん? すごいやん! 何の? 知らんかった! 読んでみたい!」

最初の2秒は、興味を持ってくれているんだなと嬉しく思ったのだが、「本物」って何かよくわからないし、「有名」とか「売れてる」とかの意味では「本物」じゃないし……ってところで一気に引け目を感じ、否定しなきゃと焦り、否定しなきゃと焦ったことに落ち込み、外側の自分は急いでいて中の自分が落ち込んだことに気付かず、あわてて「ただ勝手に書いてるだけです!」と言うと、「普通は勝手に書かへんよ」と言われた。
たしかに……という思いと、それ褒めてんのか? イジッてんのか? というところで判断がつかなくなり、この人たちが期待するようなすごい授業(「苦手から始める作文講座」)なんてできない気がする……、と猛スピードで不安になった。
そこで急に頭が冷えて思考にストップがかかり、別にこの人たちの期待や煽りを真に受けなくていいんじゃないか? というか、期待に応えなくてさえいい、言うまでもなくきっと私のほうがおもしろくできるだろうそれはたしかだろうと思い直して不安が止まった。

だいたい、私が慌てたのは後ろめたいからで、その理由は私が書いているのが日記で、自分のことや日常のことや、なんと! 職場のことが多いからだよ! あなたについても! そっちのあなたのことも! 私はすぐに書いちゃうからだよーーー!

自分のことが書かれているとも知らずに無邪気に煽ってくることに勝手に罪悪感が募る。前にA先生に「読みたい!」と言われたときに、一瞬迷ったが結局何も見せなくてよかったーと心からほっとする。

それにしても、なんで私は自分が文章を書いてるとかそういう系のことをすぐにおわせてしまうのだろう。
そりゃあ相手は「読みたい!」ってなるだろう、お世辞的にも。
前に「趣味は?」と聞かれたときも言ってしまった。何なの? 何か知ってほしいの?
それこそ、「趣味はヨガ」でよかったじゃん。
7~8年通ってるじゃん。
でもヨガは趣味じゃないのよ。生きるのに必要なことなんだ!(知らねーよ)

たまげたのは、A先生が「夏の特別講座」で「ヨガ」をやると言っていて、長年してきたのかと思いきや、単に半年ユーチューブで見てやっているだけだと知ったことだ。
けどそれは、そんなんでいいの?! と思ったのを、「べつにその程度でいいんだよな~」というのがすぐに上回った。
何をもって「教えることができると思う」のかは人それぞれ、というか、「なんでも教えられる」と思える方が自由で気楽で、案外真実なのではないかとも思う。やったことがあれば、それはつまり教えることができるということ。教えたいと思えば教えられるということ。先生も生徒も一緒になって学んでいけばいいのだ。
私にも、そう思えそうなものは他にあるのかもしれない。
「ヨガ」なんて、まさに「教えられる」って思ってみてもよさそうなのに。
ヨガは私にとって、簡単に「できるよ」とは言えないところにある。
理由はわからない。
「右」と「左」が文字通りわかってなくて自信がなく、永遠に間違えているからかもしれない。

👧

本当は一瞬フェミニズムについての講座をすることも考えた。やめてしまったのは何でだろう。
夏の暑い盛りに、わざわざ大変なことをしたくなかったのかもしれない。
伝わらない怖さもある。
正直、準備を何もしたくない。
終わってるな!

やっぱり伝わらなくて傷付きたくないのだ。

作文を久しぶりにやってみるのもいいかなと思った。
津村さんの『苦手から始める文章教室』が好きで、いつか参考にしてみたかったのだ。
そしたら雑に煽られて、なんかいやな思いをしたな。

👩

さらに打ちのめされたことがある。
体調不良で結局「夏の特別講座」をやらないことになったC先生が、「『女子教育についての講座』をしたかったのに! タイトルも、『女子力とか言ってる場合ちゃうで!』って決めてたのに」と言ったことだった。

やるんだ…(やらないんだけど)。
やれるんだ…(やれないんだけど)。
すご…。

なんだろうこの気持ち…。私は何がしたいのだろう…。

でも、作文をするのはちょっと楽しみだよ!

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「ててて日記」を読むと、もしかしたら、一人だけど一人じゃないなあって思えるかもしれないです。 ほんの時々、これは知らせたいぜひ! っていうことを、急に書いたりします。 最近は、学校の話が多いです。 好きなのかも。 あとは、家族の話、生き方についてや悩んでいること…。 購読したいけどシステム的に(?)難しいなどの方はお知らせください~。

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