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やりたい事とやれる事、どちらから始めてもいいんですよ_トーキョー奮闘自営生活

トーキョー奮闘自営生活、と銘打っているので東京で自営している訳ですが、改めて調べてみるとびっくりするほど起業支援や独立支援サービスが存在します。もう、身体一つ、(自営したいという)意志一つ、そして必要なお金だけ握りしめて支援センターに行けば起業出来ちゃうんじゃ無いかというくらい手厚い支援体制が整えられています。詳細はまた改めてご紹介するとして、今回はそんな支援サービスの一環で、無料の創業相談を受けた時の出来事を紹介します。

明確で高尚なビジョンって大事

なまじビジネススクールで学んだことがあると、やれビジョンが大事、ビジョンドリブン、ビジョンファーストと、ビジョンや理念の重要性が心底骨身に沁みているわけです。フリーランスとして自営を始めるにあたっては、何はともあれビジョンを明確に、鮮烈な課題感を明らかに、「どうしても実現したい社会と現実のギャップ」があって初めて起業する資格がある、私はそう思っていました。

しかし残念ながら、どんなに時間を掛けて自己分析しても、紙に書いて分析しても、どうしても「明確で鮮烈なビジョン」が出てこない。その時はうまくまとまった!と思っても、翌日にはどこか薄ら寒く感じてしまう。そんなモヤモヤな状態を2ヶ月ほど過ごし、しかし居ても立っても居られずに、開業届を提出してしまったのでした。

無料相談って大事

起業家支援の媒体(と言うと有名どころはもう一つしかないのですが)が無料の創業相談をしてくれると言うことで、予約してオフィスに伺いました。

実はその日は「個人事業の開業届出書」を提出した翌日。希望と期待に胸ふくらませて面談に臨んで…と言いたいところですが、届出書を提出したにも関わらず「本当にやっていけるのだろうか…」「明確で鮮烈なビジョンが無いのに開業してしまった…」と、届出書を提出したことで逆にものすごくネガティブになっていました。

面談してくださったのは(おそらく私より若い)お姉さん。いきなり創業のビジョンや理念を滔々と語れる訳もなく、しどろもどろに「えっと・・・こう言うことをやろうかなぁって・・・おもうんですけどぉ・・・でも、なんというか・・・自信がなくって・・・」と、ほぼ思春期の恋愛相談状態。でも此処まできて着飾ってもしょうがないと、正直にモヤモヤした想いを語りました。

やりたい事とやれる事、どちらから始めてもいいんですよ

そんな私の思春期の恋愛相談を一通り聞いた後、お姉さんはこう言いました。
「やりたい事とやれる事、どこから始めてもいいんですよ。昨日は『地球を救いたい!』という20歳の起業家が来ましたけど、彼はやりたい事から始めるタイプですよね。そしてあなたはやれる事から始めるタイプ、それどちらも起業ですし、やりたい事とやれる事、弱い方はこれから時間を掛けて磨いていけばいいんですよ」

よく考えると至極当たり前の事なのですが、ビジョン大事、理念大事と思い込んでいた私にとっては目から鱗でした。あのままビジョンや理念をいつまでも悶々と考え続けて起業を先延ばししていたら、こんな事にも気付けなかったと思います。

当たり前ですが、開業届を提出した、登記した時点で完璧なビジョンや経営理念や「社会を変えたい」という鮮烈な想いがある起業家が全てではないと思います。組織が大きくなっていく過程では絶対に必要だと思いますが、よく考えたら私一人だし笑

まずはやってみる、形から入ってみる、飛び込んでみると、自分ができる事、やりたい事が机の上で考えている時より何倍も見えやすくなる、だからまずは、やりたい事とやれる事、どちらから始めてもいい。この言葉は、もやもやしていた私の背中を、ずいっと押してくれました。


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