ホノルルで日本酒造り Islander Sake Brewery Hawaii
8月26日(水) 感染者数:7,260人*(前日比277人増) *データ調整済み
ハワイ州ホノルル市ロックダウン(都市封鎖)から157日目
その昔ハワイには何軒かの酒蔵があり、サトウキビ畑で働く日系移民の喉を潤していました。その中でもホノルル酒造製氷株式会社は、第二次世界大戦後もホノルルのパウオア・バレーで日本酒を造り続け、1986年には米国宝酒造に買収されましたが、数年後にはハワイから撤退してしまいました。
その後30年以上に渡って酒蔵のなかったホノルルで、2020年3月16日、アイランダー酒(Islander Sake Brewery Hawaii)が営業を開始。ところが、オープン翌日にはホノルル市がロックダウンとなり、レストランおよびバーの閉鎖命令が出てしまいました。
順風満帆とは言えないスタートでしたが、ロックダウンのためにレストランやバーとして営業できない間も、造り立ての日本酒や地元のフルーツを使った甘酒を購入するためにホノルルの日本酒ファンが足を運んだそうです。
今日は、日本酒好きの友人2人と一緒にディナーに行ってきました。メニューはおまかせでお酒のペアリングがつきます。アイランダー酒のオーナー兼杜氏の高橋千秋さんがお酒に合うように吟味して作りだすお料理には家庭料理の温かみを感じます。
前菜の4種盛り。さっぱりとした搾りたてのお酒によく合います。
▲写真左上から時計回りに:きんぴらごぼう、ひじきの煮物、肉味噌かぼちゃ、春雨とコーン
サラダにはリリコイ(パッションフルーツ)のドレッシング。搾る前にリリコイを加えたリリコイ酒は、思ったほど甘くなく、ほんのりと香るリリコイがハワイの夕べにぴったりです。
夏野菜と肉そぼろのさっぱりとしたスープ仕立て。
鮭の包み焼きには酒粕が使われていて、包みを開けるとほんのりと日本酒の香りがします。日本の酒米の雄町米を使った薄濁りのドライなお酒でより一層お料理の味が引き立ちます。
牛の頰肉を酒粕でマリネしてワインで仕上げています。とても柔らかいので、フォークだけで食べることができます。
3種のデザート盛り合わせも酒粕や甘酒をふんだんに使っているので香り高く、甘さ控えめでもコクがあって十分楽しめます。
▲酒粕のチーズケーキ(写真下)、甘酒とピーチのムース(写真左上)、そして酒粕あずきと抹茶のムース(写真右上)
今日はハワイの夜風に吹かれながら、店の前の特設テーブルで食事をいただきましたが、店内にはモンキーポッドのテーブルが素敵なバーカウンターもあります。ちなみにハワイで一番有名なモンキーポッドの木は、モアナルアガーデンにある「この木、何の木、気なる木 🎶🎶」で有名な日立の木です。
▲カウンターの中にいらっしゃるのが高橋さん
お店の後ろが酒蔵です。もちろん神棚もありました。
アイランダー酒では、ハワイ産フルーツやアメリカ産のカリフォルニア米を使って、日本にはないハワイ独自のお酒を造っています。ハワイの風とハワイの人が大好きになってハワイで酒造りを始めた醸造研究家の高橋さんの日本酒造りの旅は始まったばかり。地元に根差した造り酒屋としての発展が楽しみです。
アイランダー酒 Islander Sake Brewery Hawaii
住所:753 Queen Street, Honolulu, HI 96813 USA
電話番号:808-517-8188
URL: https://www.islandersake.com
Instagram: https://www.instagram.com/islandersake/
Facebook: https://www.facebook.com/islandersake
Twitter: https://twitter.com/SakeHawaii
(このブログは2020年8月26日にyumiozaki.comに掲載されたブログの転載です)
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