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絵本のこと

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はじめまして。スペイン語の詩と絵本の翻訳をしている星野由美です。

はじめまして。スペイン語の詩と絵本の翻訳をしている星野由美です。

南米のベネズエラでくらしたことがきっかけで、スペイン語の仕事をするようになりました。今は、スペイン語の絵本や詩を読んだり、それを日本語にしていく仕事が、いちばん好きです。

スペイン語は、まるで歌っているように聞こえたりします。スペイン語を話す人たち、とりわけラテンアメリカの人たちは、よくわらい、なみだもろく、たくさんしゃべります。元気がないときは、詩をプレゼントしてくれたりします。小さなことは気

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せかいの みんなの パン・パン・パン!

せかいの みんなの パン・パン・パン!

世界にはいろんなパンがある。

ふかふかのパン、ぺたんこのパン、味もちがえば形もちがう。

でも、パンづくりでいちばん大切なのはね…

。。。

内容紹介(ほるぷ出版HPより)

せかいには いろんなパンがある。

どうやって つくるか しってる?

こむぎこ ライむぎこ トウモロコシこ

しおに たまごに ぎゅうにゅう バター

やきあがりは ふわふわ ぱさぱさ

ふっくら ぺったり…!

きみ

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HIRO Y LA CAMATIGRE(トラベッド)スペイン語版

HIRO Y LA CAMATIGRE(トラベッド)スペイン語版

お姉ちゃんの気持ちを優しくえがく、角野栄子さんの童話『トラベッド(福音館書店)』を、スペイン語に翻訳しました。絵は、スズキコージさん。メキシコに魅せられた画家さんだけに、ラテンアメリカの読者にも響くのではないかと思います。

スペイン語版 『HIRO Y LA CAMATIGRE』は、チリの出版社Ediciones Liebreから発売です。Liebre社は、2024年のボローニャ国際児童図書展で

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パパはたいちょうさん わたしはガイドさん

パパはたいちょうさん わたしはガイドさん

わたしの目は かすかに見えるけれど

パパの目は 見えない。

でもね、パパは だれよりも ずっと、

たくさんの ものを 見てる。

。。。

内容紹介(PHP研究所HPより)

 視覚障がいのある娘と父親は通学路をジャングル探検ととらえ、さまざまな想像を膨らませながら楽しく通学しています。行きかう街の車をパンダやジャガーなどの動物と見立てたり、横断歩道を大きな川にかかる橋と想像したり……。信号

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『おんせん ぽかぽか(岩崎書店)』ー 親子で声をだしてあそべる、ピクトグラム(絵文字)とオノマトペの絵本 ー

『おんせん ぽかぽか(岩崎書店)』ー 親子で声をだしてあそべる、ピクトグラム(絵文字)とオノマトペの絵本 ー

海外で、日本の温泉絵本が大人気!

日本が大すきなチリの絵本作家パト・メナさんが、長野県の地獄谷温泉のさるたちを主人公にして温泉のおはなしをつくりました。この絵本はスペインで刊行されると、地球の裏側のチリでも話題をよび、今や海外で大人気!フランス語、韓国語、中国語に翻訳され、この度、日本での凱旋出版となりました。

内容紹介(岩崎書店 HPより)
雪山で温泉にぬくもりをもとめてくらす、さるの家族

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いのちのながさはどれくらい?

この世界のわたしたち、いったいどれくらい生きるの?そんな好奇心を、カラフルなふしぎキャラクターで楽しめる穴あきしかけ絵本が発売です!
#いのちのながさはどれくらい ? #ワールドライブラリー さんから発売しました。

作者はスペインで大人気のイラストレーターデュオ「カチェテジャック」
彼女たちのえがく世界は、カラフルでエネルギッシュ!クライアントはアップル、グーグル、ナイキ、ザラ、ニューヨークタイ
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まぼろしのおはなしは、図書館のかたすみにひっそりとかくれていました。ゆうめいなおはなしたちから、とおく とおく はなれたところに…。

じぶんはだれからもみえない まぼろしのおはなし、からっぽなんだっておもっていたのです。
#絵本の日
はじめて翻訳した絵本は、やっぱり特別です✨

《こわい≫という難しいテーマを、恐怖心をあおるようなことは決してせず、フタをしてしまうのでもなく、外側から理解しようとするのでもない。人間の本質と内面を真摯に見つめています。

最後の確認中…
#どうしてこわいの ? #偕成社
1月末に本屋さんで✨

だいすきなだれかが
いなくなったらどうしよう
そうおもうとこわくなる
どんなにたいせつだと 
おもっていても
じぶんだけのものには
ならないのに
そのときはきづかないんだ
#どうしてこわいの
刊行しました。
宜しくお願いします。
《こわい》と向きあい、さらけだして一緒に生きる

1作目『どうしてなくの ?』は、心に小さな毛布をかけてもらうような温かさがありました。

2作目『どうしてこわいの ?』は、進むべき道を照らしてくれる灯りのようなものを感じます。

この絵本を読むと、私たちは国籍も性別も何もかも越えて、みんな同じなんだと思えるのです。
#偕成社

金子みすゞ の童謡詩は優しさと憂いに満ちていて、易しい言葉で深く、国境をひょいと越える普遍性がありました。幼少期の体験が蘇る、鼻の奥をツンとつくような懐かしさ、そういう感想を味わうことができました

日本児童文学 3.4月号で「詩を訳すこと」を寄稿させて頂きました。機会を頂き感謝

40-50のオジさん2人(編集者、共訳者)とおばさん(私)が、うさぎの「ふわふわ」と「ちくちく」について、何度となく真剣に話しあいました。これほど愛おしい時間はありませんでした。

スペイン語版の翻訳をパト・メナさんと担当しました✨
#うさぎとハリネズミきょうもいいひ

#うさぎとハリネズミきょうもいいひ スペイン語翻訳をパト・メナさんと💓

悩んだのは「ちくちくとふわふわ」。「カーリー&フラッフィー」はどう?という案もあったのですが、このオノマトペは主人公の特徴を表す毛で、直接うさぎとハリネズを示しておらずなど、オノマトペの奥の深さを学びました

この絵本を見つけた時、谷川俊太郎さんの朝のリレーを思い出しました。コロナ禍、旅行に行けない日々、どれほどこの本に楽しませてもらったことか💓
#あさごはで世界いっしゅう #おまつりとごちそうで世界いっしゅう

アリス・B.マッギンティ作
スズキ トモコ絵
星野 由美 訳
汐文社