【UX戦略】読んで分かったことと感想
こんにちは。オライリー社の「UX戦略――ユーザー体験から考えるプロダクト作り」を読んだので
読んで分かったことや、考えたことなどを書きます。
まず、UX戦略とは?
ビジュアルデザインやコピーを含むさらに大きな構図のこと。
確実でない条件のもとビジネスの目標を達成するための計画。
この本を読んで、「UX戦略」という言葉は、「デザイン」からもっと、「UXデザイン」から更にビジネスに近い戦略だなと思いました。
しかし本来、デザインは
ビジネスのことを考え、成果について考えながら行っていかなければいけないと思いました。
UX戦略の必要さ
成功している多くのサービスはすぐに成功したわけではなく、
イノベーションを起こすまでの数年の試行錯誤があって今がある。
アイデア段階からたくさんの打ち合わせと、ターゲットとする顧客に
直接会うことで成功してきた。
→後述するユーザーインタビューが大切!
フレームワークと戦略のいろいろ
この本では、いくつかのフレームワークや戦略が出てきたので、まとめたいと思います。
1. ビジネスモデルキャンバス
ビジネスの構造を可視化すること。内容は、
顧客、顧客に対してどんな価値を届けられるか(バリュープロポジションと言う)、販売経路、顧客をどう獲得して維持するか、収益の流れ、
リソース、どんな活動をおこなうか、必要な外部パートナー、コスト構造(減らすことはできるかどうか)などで、
あらゆる仮説を1つにまとめることができ、ビジネスの強みや弱みを知ることができる。
2. バリュープロポジション
「"顧客や顧客のニーズ"のためのサービス」と書かれており、私は
「サービスの強み」だとか「唯一の価値」だと解釈しています。
たとえばiPhone のバリュープロポジションは、単なる電話だかでなく多機能であることと洗練されたデザインだといえます。
サービスのWebサイトのトップ画面と見ると、そのサービスの強みがわかる
ヒントが得られると感じました。
(「すべてがプロ。」は正直わかりにくいけれど)
3. 競合調査・分析
競合他社を調査し、分析する。
Googleスプレッドシートなどで
競合社名、サイトの目的、設立年、サービスを実際使ってみてどうか?など細かい情報を記入。
直接的競合:自社と近いバリュープロポジションを提供している企業。
間接的競合:自社と近いがターゲットはまったく同じとはいえない企業。
(インフルエンサー:競合ではないが真似したい優れた部分がある企業)
上記「競合調査結果」を
・定量的データ(数値化できるデータ)
・定性的データ(数値化できないデータ)に分けて、
レポートを書く。
これをもとに自社がレッドオーシャン(市場的に飽和しているかどうか)なのか、ブルーオーシャン(未開拓の市場)なのか、パープルオーシャン(その真ん中)なのかが理解できる。
→ サービスを客観的に見つめることで、次に自分たちがすべきことは何か?を考えやすいということですね。
4.ストーリーボード
顧客がしてくれるであろう体験を一覧化する。
(ビジュアルも付けながら)
5. プロトタイプを作成する
プロトタイピングツールを用いて、ストーリーを画面で表示できるようにする。
6. ファネルマトリックツール
こちらはマーケティングと直接関係することで、
潜在的顧客(サービスを必要とするかもしれないすべての人)〜
常連客(日常的にサービスを利用してくれている人)の
あらゆる点での行動を書く。
これは経営者やマーケティング担当者(特に!)、その他
サービスに携わる人すべてと共有する。
→ Google Analyticsなどで分析して施策を考える。
ユーザーインタビューの大切さ
提供したバリュープロポジションは同じでも、考える人によってペルソナ(サービスのターゲットになりうる人物の詳細な設定)が全然違う人物像になってしまうことがあるそうです。
また、経営者などが「欲しい!」と思ったものが、実際にサービスを利用しているユーザーが欲しいとは限らない。
だからユーザーインタビューが大事!タイミングはいろいろで、
・サービスを制作する前
・サービスが世に出たあと
競合調査やユーザーインタビューに終わりはなく、
競合やユーザーは常に変化していくので
常に調査と仮説、改善を繰り返していくことが大切。
当たり前のことですが、デザインはデザインだけで成立されず
あくまでビジネスを表現するためにおこなうものなのだと思いました。
おまけ:本に出てきたAirbnbについて
こちらの本では、いくつかのWebサービスが出てきましたが
そのうちの一つに「Airbnb」がありました。
Airbnbの強みは、
出会ったことのない人同士の「信頼」が仕組み化されている
・個人のID認証がされるようになっている
・ホテルとゲストが相互レビューをつけられる
ということだと思いました。
もしかしたらメルカリなどのサービスも、
このようなサービスからヒントを得たのかも?と思いました。
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