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「浪費」と「投資」の違い!~自己投資をするために~

1.はじめに

投資と聞くと、「お金を投じて、それよりも多くのお金を得ることだ」と考える人も多いのではないでしょうか。

もちろん、それも投資なのですが、投資の結果帰ってくるものはお金とは限りません。

むしろ、叶えたい夢がある人は積極的に「直接お金にはならない投資」をする必要があるかもしれません。ところが、この投資はお金や労力をかけるので、「浪費(無駄遣い)」との区別がつきにくいという問題があります。

というわけで、今回は「投資」と「浪費」の区別がつけられるようになることを目指します!

2.投資とは何か?

投資というのはざっくり言えば、「コストを支払うことで、そのコストを上回るメリットを得ること」と言えます。

投資の代表格である株でいえば、「株式を買うこと(コスト)で、配当(メリット)を得る」ということになります。

実際、私たちの普段の消費行動も基本的にはこの原理で動いています。

「おにぎりを買って、空腹を満たす」とか、「チョコを買って、ストレスを解消する」とか。

でも、これだと浪費との区別がつきませんよね。何をもって浪費と区別したらいいのでしょうか。

3.資本を増やすのが投資だ!

会計の分野では「バランスシート(貸借対照表)」というのが出てきます。これは企業が今持っている「資産」と「資本」のバランスがどうなっているのかを見るものです。この「資産」と「資本」の関係が分かると、「浪費」と「投資」を区別できるようになります。

と言っても、これは別に会計のブログとかじゃないので、もっとざっくり言います。

バランスシートというのは、今ある「お金」や「モノ」をどうやって調達したかを表すツールです。

例えば、以下のようなバランスシートなら。

すっごいテキトーなバランスシートですが(笑)、左側が「資産」です。で、右側が「資本」なんですが、「資産をどっから持ってきたか」を示したものだと思ってください。

具体的に言うと、この図だと「資産」は合計3000万円なのですが、右側をみると、このうちの800万円は借金由来、残りの2200万円は純資産、簡単にいうと貯金に由来する「資産」であることが分かるということです。

で、投資というのはこのうち、左側の資産を使って利益を出し、右側の資本(特に貯金)を増やすことが目的になります。なので、この逆である「資本」を増やすことを目的としない出費は「(企業にとっては)浪費」ということになります。

え~、でも私たちは会社じゃないからな~。

そうですよね。というわけで、今度はこの考えを個人に適用してみようと思います。

4.あなたのバランスシート

会計はお金に換算できるものがすべてですが、私たちはそうではありませんよね。なので、それぞれの指標を変換してあげる必要があります。

これは色々あると思うんですが、私なりに考えたものを以下にご紹介します。

<資産>(活動に使えるもの、投資するもの)
現金、時間、道具、商品

<資本>(資産のもと)
利益、借金、健康、貯金、信用、人間関係、知識、経験

「現金、時間、道具、商品」を使って、利益や健康、信用などの「資本」を増やすということができれば、それは投資ということになります。ただし、「資本」は「資産」のもとになるものですので、「資産にならないもの」は「資本」とは呼べません。

例えば、外国に行くつもりもそれに関する仕事をするつもりもないのに、何となく英会話をやっているとすると、それは資本を増やす活動とは言えないかもしれません。

逆に、資産を使って、資本を増やさない、減らしてしまうような活動は浪費だと言えます。ちなみに、活動に必要不可欠なもの(経費)は「消費」であり、「浪費」とは異なります。

ギャンブルは節度を守ってやるなら健康の増進(ストレスの発散)などになるのでいいかもしれませんが、はまって、たくさんやってしまうのは資本である貯金を縮小させる方向に向かわせるので浪費だと言えます。

5.まとめ

・投資とは、資本を増やして、使える資産を増やすこと
・浪費とは、資本を増やさず、資産を減らしてしまうこと

この感覚というか、考え方を持っていると「自己投資」なのか「浪費」なのかが分かりやすくなります。

ただ、1つの活動をすると、ある資本は増えて、ある資本は減るということが起こることが多いので、そこは天びんにかけて考える必要がありますね。いくらお金の入りが良くても、健康を損なう仕事なら、使える資産が減る可能性があったりしますから。

ぜひ、参考にしてみてください!

<おすすめ記事>
「投資をする」という発想を持とう、というお話(あやえもブログ)
→分かりやすくておすすめです!

[議論]あなたのキャリア資本、バランスシートで見てみたら?(日経ビジネス)
→難しめ。でも、キャリアを考えたい人には面白い考え方ではないかと思います。

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