コミュニティを学ぶための本

#コルクラボ では、毎月課題本がある。課題本を通して、コミュニティの理解を深めている。コミュニティの共通言語をつくっていく。
このnoteでは、2017年に読んできた #コルクラボの課題本 を紹介したい。

コミュニティを学ぶとは、自分のことを理解することだ。思考、感情、行動をより細かく、深く理解する。コミュニティを学ぶことは、人と人との関係を理解することだ。わたしとあなた、わたしとチームの関係性やつくる場にどんなことが重要になるのか思考を深める。
ぼくは課題本を読んできた中で、コミュニティを学ぶこととは、そういうことだと理解している。

ぼくが課題本を紹介してもいいのかなと思う。だけど、 #コルクラボ に参加し、たくさんの視点の本を読み、学んでいる。世界の見え方が変わっていく過程が、とても楽しい。その楽しさを共有したくて、簡単に課題本を紹介したいと思う。

アリストテレス『詩学』
アリストテレスが、コンテンツをつくるうえで必要な要素を分析した本。アリストテレスは以下の6つの要素が必要であるという。
・出来事の組み立て:ストーリー
・性格:キャラクター
・思想:テーマ
・語法:文体
・歌曲
・視覚的装飾


糸井重里『インターネット的』
インターネットというメディアの登場後、社会はどう変わるのか。"インターネット的"な生き方、考え方を考察した1冊。リンク・フラット・シェアがキーワード。


平野 啓一郎『マチネの終わりに』

天才ギタリストの蒔野(38)と通信社記者の洋子(40)。
深く愛し合いながら一緒になることが許されない二人が、再び巡り逢う日はやってくるのか――。

この小説が好きなコルクラボのメンバーがbar bossadeで読書会を開いた。


浅生鴨『中の人などいない』
現在200万以上のフォロワーを持つNHK広報局のツイッターアカウント@NHK_PRで、初代"中の人"を担当していた浅生鴨さんの1冊。人気アカウントに育て上げた彼が、運用していく中で、どんなことを考え、なにに悩み、なにを大切にしてきたのかが描かれる。ツイッターを運用していくうえで、重要な考え方も学ぶことができる。


ジョディ・アーチャー、マシュー・ジョッカーズ『ベストセラーコード 』
ベストセラーが売れるのは、偶然なのか、それとも法則があるのか。テキストマイニングと計量文献学の技術でベストセラーに共通する"DNA"を明らかにする。


個人的には、すごくおもしろくて、noteも書いた。
#コンテンツ会議 でも掲載されてうれしかったな…)


伊東潤『国を蹴った男』
伊藤潤さんの歴史小説の短編集。

武田信玄、上杉謙信、織田信長、豊臣秀吉――天下に手を伸ばした英雄たちの下、負けられない一戦に挑む者たちの生死の際を描く。

コルクラボのゲストに伊東潤さんがいらっしゃり、プロジェクトが始まっている。


山岸俊男『安心社会から信頼社会へ』
安心と信頼をキーワードに、個人がどのように人と社会に関わっていくのかを考えていく1冊。今の日本社会は何が変化しているのか、ぼくたちはどのように意思決定し、集団を形成しているのか。
コミュニティには「安全・安心」が必要であるとの考えは、この本でより理解が深まり、共通言語となっていった。


小松成美『虹色のチョーク』
社員の7割が知的障がい者であるチョーク製造会社「日本理化学工業株式会社」を描いたノンフィクション。なぜ障がい者雇用に力を注ぎ、どのように仕事を任せ、事業を拡大しているのか。仕事とはなにかを考えられる1冊。
小松成美さんもゲストでいらっしゃり、その後、小松成美プロジェクトが始まっている。


ロベルト・ベルガンティ『突破するデザイン』
愛される商品やサービスには、どのような原則があるのか。固定観念を覆し、生活や社会を一変させるような商品はどのように生まれたのか。本書は、新たな開発手法「意味のイノベーション」の概念と実践について解説する。
重要なのは、「私たちが人々に愛してほしいものは何か?」という問いだ。マーケットに、ほしいものは何かを聴いているのではなく、自分たちのアイデアから始める。その重要性と、その具体的な方法が述べられれている。


佐藤雅彦『新しい分かり方』
バザールでござーる、だんご3兄弟、ピタゴラスイッチなどを生み出してきた佐藤雅彦さんの作品と解説エッセイがまとめられた1冊。「分かる」楽しさや「分かる」という行為を体験する本。この本で、直感的で無意識の「分かる」感覚を認識した。


國分功一郎『暇と退屈の倫理学』
人が感じる暇と退屈というものを哲学や経済史、疎外論や生物学などの様々な視点から考究していく刺激的な1冊。


中野信子『脳はどこまでコントロールできるか』
人間の脳の仕組みを解説し、なにを選択でき、コントロールできる余地があるのかを解説する1冊。どのように感じ、思考し、行動しているのかを相対化することができる。


ぼくは、 #コルクラボ に参加してから、本を読む機会が格段に増えた。課題本から興味が広がったからだ。それに、仲良くなった友だちにおすすめさることも増えた。ぼくの大きな変化のひとつだ。
ただ、紹介してみて、まだ理解が深まっていない本や、最後まで読めていない本があることを改めて気がついた。

#コルクラボbook倶楽部 というハッシュタグで、課題本の感想や読書会の感想をつぶやいている。コルクラボ以外の方でも、課題本を読んで発見や感想、コミュニティにについての学びがあれば共有してほしい。


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