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コーヒーが持つおもしろさと、僕がコーヒーを好きになったきっかけ。

今日10月1日はコーヒーの日ですね。

新しいコーヒー年度、そしてコーヒーがおいしい季節のはじまりです。

僕は大学生の頃からコーヒー屋をやっていて、狂おしいほどコーヒーが好きなので、今日は僕がコーヒーを好きになったきっかけと、コーヒーのたのしいところについて書いてみたいと思います。


ものづくり感と五感の楽しさ

小さい頃からずっと、僕にとってコーヒーは苦くて、この苦味を嗜めるようになったら大人なんだろうと思ってました。でも、そんな僕でも衝撃を受けるフルーティなコーヒーがあったんです。

コーヒーとの最初の接点は大学生のアルバイト。地元のショッピングモールのチェーン店になんとなく応募して、コーヒーをつくる仕事につきました。 幼少期からレゴや図工に熱中してた僕は、何かをつくるのは飲食に限らずずっと好きで、コーヒーを作ることにも熱中しました。割と混む店舗だったのですが、エスプレッソを落としてる間にこのドリンクもつくれる、といったように、工程を圧縮して超効率的に提供していくことに快感を覚えていました。そして、その中でラテアートというものに出会いました。

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泡立てたミルクをエスプレッソに注ぐやり方だけで模様を浮かび上がらせるラテアートは楽しすぎて、YouTubeを見て練習しまくりました。気付いたら他店舗の練習仲間ができて、閉店後のお店を深夜借りて、夜な夜な練習に明け暮れました。気付いたらラテアートの大会で日本一になってました。

同時期大学2年の夏、大学生のうちに海外に行ってみたいと、ロンドンに2ヶ月短期留学に行きました。初海外だったので、すべてが刺激的だったのですが、滞在中はカフェを回りました。WORKSHOP COFFEEというお店がかっこよくて、タトゥーの入ったバリスタがイケイケにコーヒー淹れてて、お店も焙煎所の雰囲気も、コーヒーの仕事ってかっこいいなと突き刺さりました。


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東京に戻って、いろんなカフェに行ってみました。その中でもONIBUS COFFEEとFUGLEN TOKYOで飲んだエチオピアは衝撃的においしく、コーヒーが全く苦くなくてフルーツティに近い感覚で果実味と華やかさにあふれてました。今でも大好きで通ってるお店です。一体なぜ、苦いだけと思っていたコーヒーがこんなにいろんな味がするのか、そしてなぜここまでフルーティなのか。謎すぎて、好奇心が一気に傾き、自分もそんなコーヒーをつくってみたくて仕方なくなりました。気付いた頃には銀行にいました。


焙煎機を買うお金の融資が、大学生になぜか決まりました。リビングの壁に穴を開けて食卓の横で焙煎を始めました。ネットで調べて生豆を買って、実験の始まりです。どのお店のやり方にも染まりたくなかった僕は、とりあえず焼いてみて味わってみて、温度と時間の違いを試しまくりました。マンションだったのですが、排気が流れたゴミ捨て場がめっちゃいい香りになってました。焼いたコーヒーは飲み切ってから次の検証をしていたので、焙煎の原理がわかるまで1年かかりました。豆を見すぎて、豆のシワさえ愛おしくなりました。手で持った感触だけで焙煎度合いがわかるようになりました。


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FUGLEN TOKYOはノルウェーからきたお店で、ノルウェーの首都オスロにはフルーティで世界トップレベルに美味しいコーヒー屋さんがたくさんある、ときいてアルバイトのお金でノルウェー行きのチケットを書いました。その時の様子はこっちのnoteに書いてみました。とにかく楽しくてコーヒーを仕事にしようと確信した旅でした。


旅を終えた大学三年生の夏、吉祥寺に物件が見つかりました。吉祥寺に小さな個人店サイズの物件が出るなんて奇跡です。しかも公園の前で静かな住宅街の入り口。「コーヒーで世界を変えたい」という思いを込めた紙を10枚物件オーナーに提出して、他の申し込みを蹴ってまで僕と契約してくれました。お金はないのに気付いたら捺印してました。融資を受けてDIYで毎日改装しつづけて、ついに2014年7月31日にLIGHT UP COFFEEをオープンしました。

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違うことがおもしろい

コーヒーは、違うから楽しいんだと僕は思います。どれも同じ味だと思ってる人には、僕のコーヒーを本当に飲んでもらいたい。

なんで味が違うのか?それは農業だからです。僕はその面白さに、お店を始めた後にちゃんと気付きました。コーヒーはもともとコーヒーチェリーの種の部分。赤道付近のアフリカや南米、遠く離れたコーヒー生産地には農園があり、人が手作業でコーヒーをつくっています。なぜ先祖はその場所で農園を始めたのか、どうやってコーヒーの木がそこに伝わったのか、という歴史によって地域ごとに育っている品種が違って、コーヒーチェリーから種を取り出して乾かす精製のやり方も違うし、そもそも土や標高や気候も違います。

農協が地域のコーヒーを混ぜて大きなロットにする中、小さなロットのまま生産者ごとに混ぜずに仕入れる「シングルオリジン」というコーヒーがあります。もともとは大手へのカウンターカルチャーや生産者への社会性から生まれた混ぜない仕入れですが、美味しさが対価となって生産者に渡るので、作る側からしたらめっちゃやる気が出るのです。そして1つ1つの工程を突き詰めることで、その人、その場所でしか作れない「個性」が出てきます。

あるコーヒーはオレンジの味がしたり、別のコーヒーはイチゴの香り。同じ地域でも人が違えば味は違う。収穫の年によっても違う。想像以上の振り幅で味があって、違いこそが僕にとってのわくわくでした。お店では個性がたのしいシングルオリジンだけを扱って、3種類のコーヒーを同時に比べて違いがわかる「飲み比べセット」を看板メニューにしました。

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「好き」が持つ熱

コーヒーのたのしいところはまだまだあります。それはいろんな人とつながることです。

コーヒーが好きというだけで、どんな人とも仲良くなれます。コーヒーを飲む人同士、伝える人同士、そして遠く離れたつくる人とも。同じアジアで美味しいコーヒーをつくろうと、4年前からはバリ島やベトナム、台湾の農家さんと一緒にコーヒーをつくりはじめました。コーヒーの概念がひっくり返ったきっかけのエチオピアにも行きました。場所や背景なんて関係なく、コーヒーは人をつなぎます。コーヒーが好きという熱は伝わり、みんなにも新しい熱が生まれます。人が何かを「好き」という気持ちはこの世で一番のエネルギーなんだと僕は思います。


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美味しいコーヒーっておもしろいよ

コーヒーについてなんて、まだまだぜんぜん書き足りないのですが、何よりコーヒーは美味しいんです!!

最初は僕は仕事にしようとか、お店をつくろうとか、これで生きていこうなんてまったく思ってもいませんでした。面白そう、の好奇心がすべてをつなぎ、衝撃的な美味しさが一番の出会いでした。

料理やお酒、いろんな美味しい体験がこの世界にはあって、1つ1つが本当におもしろいです。美味しいという喜びと発見だけで、人はきっとどこまでも動けるはずです。大学生時代に僕はラーメンにも熱中して、1年で食べログトップ100を制覇し、眼球がズキズキするほど食べすぎていました。今はナチュラルワインや発酵料理にもはまって、家ではエスプレッソの出し殻でぬか床をつくっています。

たのしい飲食の中でも、コーヒーは最も日常的。毎日寄り添える美味しさ、1つ1つ違う感動。コーヒーが美味しいと1日は明るく感じて、そんな1日の積み重ねで大きな幸せを届けたい、そんな思いで僕は明るく照らすという意味のLIGHT UP COFFEEをやっています。


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今日はコーヒーの日。

1年の中でもコーヒーが美味しい季節がやってきます。


今こそコーヒーをたのしもう。



川野優馬



さいごに

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美味しいコーヒーで世界を明るくする。LIGHT UP COFFEE代表。

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