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【採用担当者向け】ダイレクトリクルーティングにおける候補者検索軸設定のコツについて

今回は採用の中でも「ダイレクトリクルーティング」に特化した記事です。以下、ダイレクトリクルーティングだと長いので"DR"と略します。

その中でも、最初にやることの1つである"候補者検索軸の設定(ターゲット選定)"に触れたいと思います。

この項目ってあまり注視されないのですが、個人的には重要な項目ベスト5には入っていると思います。なぜなら、この設定次第で『本来、採用可能性のある方々を取りこぼしてしまう可能性』があるからです。

上記を踏まえた上で、検索軸設定のコツについて諸々書いていきます。

1、DRサービスごとの仕様を理解する。

まずは、ここから理解するのが大事です。DRサービスを導入する際にマニュアルで確認するか、営業担当もしくはカスタマーサポートに確認するのがおすすめです。

DRはサービスごとにUIは結構違いますが、主に使用する機能はほぼ同じです。たまに名称が異なる事もありますが、中身はだいたい同じですね。

その上で、1つだけ注意ポイントがあります。

候補者が経歴を入力する際、『必須項目』『任意項目』がDRサービスによって異なること。

例えば、会社によってこんな違いがあります(アルファベットはA・B・C…と適当に並べているだけです)。

【各サービスの入力項目における違い】
◆A社のサービス
現住所、会社、業種、職種、職務詳細、使用ツール、希望業種、希望職種、希望勤務地等が必須項目。
◆B社のサービス
職務詳細、使用ツールは任意項目。他はA社と同様。
◆C社のサービス
希望業種、希望職種、希望勤務地は任意項目。他はA社と同様

では、もしもA社のサービスに慣れた採用担当者がB社やC社のサービスでも同じように検索軸を全て設定するとどうなるか。

結果として、B社のサービスだと『職務詳細や使用ツールの未記載者』が検索結果から漏れてしまう。C社のサービスでは『希望業種、希望職種、希望勤務地の未記載者』が同様に漏れてしまう。

勿論、A社と同様の検索軸でヒットした方々は採用要件にマッチしている可能性が高いです。ただ、それだけでは不足するケースが多く、その際は取りこぼしてしまった方々を発見する事が重要になりますね。

2、実際の検索軸設定事例

ここでは具体的なケースを用いて説明します。
※検索軸設定がテーマなので、ペルソナ設計は簡易的にしています。

◆募集企業の特徴
東京にある製造業の会社で法人営業職を募集。MUSTは法人営業経験者。MOREは製造業の経験。CRMツールを使った事があること。

この際、検索軸で細かく絞り込むとこんな感じです。

「検索軸:東京在住/製造業界経験者/法人営業経験者/希望業種 製造業/希望職種 法人営業/希望勤務地 東京/ログイン 1ヵ月以内/キーワード:CRM or セールスフォース」

がっつり絞り込んでいますね。この検索軸でヒットする方々は優先度高めで、1人1人に本気のメッセージを送った方が良いと思います。

ただ、ここまでやると数は相当絞られており、検索軸を拡げる必要があります。広げるポイントを順番に見ていきましょう。

◆現住所、希望勤務地について
東京在住で絞っていますが、東京であれば一都三県(東京 神奈川 千葉 埼玉)も通勤圏内のため拡げましょう。そして希望勤務地が任意項目の場合は、一度外してみましょう。『通勤圏内かつ転勤を考えていない方々』は希望勤務地を入力していない事も多々あるためです。

また、もう1つ絞り方があります。

「検索軸:一都三県以外在住/希望勤務地 東京」と絞る事で、東京へのU/Iターンを考えている方々を絞り込むことが可能です。(特に地方企業の採用だと、なおさらこの手法は重要だったりします)

◆業種、職種について
「製造業×法人営業」で絞っていますが、今回のケースでは業種はMUSTではありません。製造業は外して、法人営業の全体像を把握しておきたいですね。人数が多い場合は、「商社」「流通」など他に相性良い業種があれば優先的に絞ってみると良いでしょう。

また、職種において「法人営業」を探す際、会社によっては「アカウントエグゼクティブ」「金融営業」「不動産営業」「海外営業」等で絞り込むケースもあります。これはDRサービスによって軸の有無が異なるため、一度確認してみることをお勧めします。

◆希望業種、希望職種について
これらは任意にしているDRサービスが多く、現住所と同様に『営業に携わっている方は、希望でわざわざ営業と書かない』って事もあり得ます。そのため一度外して、どれだけ増えるか見てみるのもお勧めです。

一方で 明確にキャリアチェンジしたい方々(例えば、営業職から事務職)は、書いている事が多い印象ですね。

◆キーワードについて
最後にこの項目ですが、実は工夫の余地が大きいポイントです。"and"もしくは"or"で検索可能なサービスが多く、"and検索"だとワードを設定すればするほど候補者は絞られます。
これを利用してドンピシャな方々を探す事もできますが、『求職者が使わなさそうなワード』を入れると検索結果が一桁しかいない、なんて事もザラにあります。

今回のケースにちなんで『セールスフォース』って入れると、ほとんど出てこないと思います。むしろセールスフォース社に勤務の方々がヒットするんじゃないでしょうか。実務で活用していない訳ではなく、わざわざ記載する項目として認知されていないのが大きな要因ですね。

ここでは『自社で本当に欠かせない言葉×求職者が使いそうな言葉』で絞り込むのが有益なので、ミスマッチなワードで絞りすぎないよう気をつけましょう。

以上になります。
思ったより、検索軸設定のコツだけでもそこそこ書けましたね。DRは様々な部分にコツがあるので、今後も1つ1つの部分に注力して取り上げていきたいと思います。

おわり。

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