富山県美術館

富山市に行ってきました。
富山県だとこれまで高岡とか黒部とかは行ったことがありましたが、県庁所在地の富山ははじめてのような気がします。今回の目的地は、タイトルにもある通り、富山県美術館でした。

開館時間よりも少し早く着いてしまったので付近をしばらく散歩することにします。
道路を挟んで向こう側は「富岩運河環水公園」という公園になっています。広々としてとても気持ちのいい公園でした。
真っ先に飛び込んできたのが天門橋という立派な橋。

今上天皇が皇太子時代にお手植えされたというエドヒガン、その横にはコシノヒガンがきれいに咲いていたので天門橋と一緒に撮ってみました。

橋の両端は展望塔になっていて上がることができました。立山連峰がぐぐっと迫ってくるかのような景色に「ああ富山に来たんだなあ」という実感が強く湧いてきます。

公園内にあるこのスターバックスは「世界でいちばん美しいスターバックス」と呼ばれているそうです。テラス席から見える四季折々の景色や夕焼け、夜のライトアップがきれいに見えるらしいです。

さて、開館時間が過ぎたので美術館に向かいましょう。と思ったら謎のオブジェ三体に遭遇しました。

かわいくないし微妙、、、と思って作者を見たら「永井一正」とあって仰天。著名なデザイナーでJRとかUFJ銀行とかの企業ロゴマークを手掛けた人がなんでこれを、、、謎は深まるばかり。

気を取り直して、美術館に到着です。

現在開催中の展示は「森村泰昌のあそぶ美術史–ほんきであそぶとせかいはかわる」。

さほど調べもしていなかったので森村さんの個展かと思っていたら森村さんがゲストキュレーターとなって美術館のコレクションを構成するという内容でした。
しかし、これが非常に面白かった。最初の展示室ではなんと作品の裏側を見せるという普段ならまずありえない展示の仕方をしていました。フォンタナとかステラとか、裏面の処理。他にもピカソは贋作制作の協力になるといけないので許可が下りなかったり、ギャラリーや修復所のシールが貼ってあったり、作品をコレクションしている身としてはぐっと身近に感じるものがありました。
そのほか富山県美術館が所蔵しているデザイナーズチェアを積んでオブジェのようにしたり、瀧口修造が蒐集した小物と自身が集めた小物を並べて見せたり、美術館の特性を活かした展示になっていて楽しめました。もちろん森村さんの絵画内の人物に扮したシリーズの作品がずらりと展示されていてボリュームいっぱい。堪能できました。

今回の展示用の新作として、美術館所蔵のジョアン・ミロ「パイプを吸う男」になりきっておられました。

これはなかなかすごい。笑
富山県美術館は「アート&デザイン」とサインマークにあるようにデザイン関連のものの収集にも力を入れていて(だから永井一正氏の妙なオブジェもあるんでしょうね)、常設展示室ではいろんなデザイナーズチェアやポスターを見ることができたのも楽しかったです。

建物のファサードがガラス張りになっているので外の景色がよく見えました。立山連峰が見えたのですかさず撮ってしまいました。やっぱりいい眺め。

屋上は「オノマトペの庭」という公園になっていて子どもたちが元気に遊んでいました。

遠目で見ているとトランポリンで跳ぶ子どもが立山連峰を越えていきそうでちょっとドキドキしてしまいました。
屋上から階段を下りたところに三沢厚彦さんのクマがひっそりと佇んでいました。

エントランスの裏側のデッドスペースみたいなところにポツンと置かれてちょっと寂しそうな。近寄るとクスノキの良い香りが漂ってきました。
すぐそばの外の広場にもクマが。

こちらはブロンズ製。
両脇に小さいクマもいました。

美術館をぐるりと一周して、最後はご飯。エントランス横のカフェでランチをいただきました。

大きなボウルに野菜がいっぱい!これまであまり見向きもしなかったこうしたサラダが最近は好きになってきました。トマトソースのスパゲティにはあさりも入っていて美味。大満足です!

【展示概要】
「森村泰昌のあそぶ美術史–ほんきであそぶとせかいはかわる」
2020年3月7日〜5月10日
富山県美術館(富山県富山市)

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