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山ペンギン49 Chatting AIの解答 むかつくぜ

イマドがパソコンをたたいている。
指がないように見えるのに入力できているのが不思議だったのは過去の話で、おそらくオレたちの中では一番入力が早い。

「あ、AIインストールしたんですね。」
トリがのぞき込んで目を輝かせる。
「あなたたちの星のAIに比べたらチャチなものだと思うけど、なんか、適当に長い意味不明の文章を書くからひまつぶしにね。」

「本当に地球のAIこんなレベルなんですかね・・・」「まさか。」
MIT出身のマリとユリが即否定する。
「開発者が遊んでるんすよ。」「ああ、あのつつじ婆さんとか言う人ね。」
サツキバー氏のことだと思うが、ここまで違うとむしろすがすがしいので放置する。

ちょっと質問してみる。
「日本とは何ですか?」
AI「首都が東京の国です。」「・・・ありがとうございました。」
間違ってない。

「では、東京都は田舎者の集まりですか?」
AI「the sticks 複数なのにthe が付きますね。木がたくさんあれば山か森ですが。suburban は田舎ではなく、とても中途半端ですね。猿が進化して人間になった証拠に人間は高いところに住むことを好みますが、猿はそもそも高いところを好んでいるのではなくて、天敵から身を守るために高めの木に登り、別の木に飛び移るなどしているわけです。人間は高いところに住んだあげくに、いちいち地上に降りてきて別の場所に移動しますので、とても非合理的です。多分、大脳皮質の進化が合理性につながらず、天敵がいないという驕りのために、あえて非合理的な行動を示威的に行っているのだと思います。それが証拠にタワーマンションに居住する人たちは、高層階に住むほどマウンティングを行う傾向があるようです。このマウンティングとは猿が順位を確立するために行う行動ですが、人間は接触と伴わないマウンティングをするようです。」

「このAI、バカなのか賢いのか分からないな・・・」

AI「そもそも田舎者というのは、田園地帯で居住し、耕作に励む存在のことでしょうか。その意味では、東京都は田舎者は少ないようですね。ただ、田舎者を蔑称としてとらえた場合は、東夷(あずまえびす)という蔑称を採用した場合、東京都は居を構えた段階ですべからく、田舎者ということになるでしょう。」
「いや、賢いっすよ。きっと・・・」MIT出身のユリがうなる。

「また、自分たちがいつも時間がないことを非常に誇りに思っていますが、移動時間だけで過大な時間を消費していて、徒歩での移動、また交通機関を待つ時間も多大なものになってます。」

「時間がないことをなんで誇りに思ってるんですかね・・・」トリが首をかしげる。
おそらくは猛禽に近い構造なので、首を傾げた角度が90度を超えていてなかなかのビジュアルだが本人気づいていない。
普段は意識して地球人の仕草に合わせていたのだろうが、何かに驚くと本来の挙動を隠さない。

「田舎の人はのんびりしている、とかいつも発言していますが、単位時間当たりの生産性において、例えば兼業農家の人たちが日中の業務時間以外に耕作を行っていることを考慮した場合、時間生産性から地域差が大きい金銭発生の大小を排除し、産出されたものの累積を確認した場合、非常に少ない生産性しか認められませんでした。ただし、労働対価は東京都は非常に大きいものが多いようです。」
「そろそろ黙らせたほうがいいかな・・・」
「なんでこんなこと言いだしたんだ・・・」
サイレントヒルあたりの知事の発言に対するアンチテーゼがどうもネットでトレンドになってるな。
なんか横文字ばかりで我ながらイラっと来る。

「なるほど。一日当たりの生産性は乏しいところを見れば、それは職業というより遊行ってことでいいな。遊びは大脳が発達した存在にのみ見られる行動だからな。」
「なるほど地球は労力の大半を遊びに使うんだな。その上で対価が生じているんだ。すばらしい星だ。」
そんなわけないでしょう。しかも現状論議されているのは東京都限定です。

そもそも「仕事イヤー」って言ってる人が大半なんだけど・・・。

日本はこんな仕事があるらしい。


ちなみに一人当たりの名目GDPは世界で32位。

年間労働時間も30位なのである意味GDPと同じとか言えるかも。

「労働者一人当たりになると変わってくるんだね。」

「忙しいとかいいつつ、労働時間は高くより少ないわけだけど、そうすると短時間労働しているパートさんとかがどうとか言ってきそうだな。」

「雇用という契約に階層が存在するばかばかしさがあるらしいしな。正社員は優秀で派遣、パートはそれ以下とかな。」

「そんなこと言ったら医者は全員パートだけどな。」

労働時間で言えば医者の労働時間は間違いなく労働基準法違反だがとがめられる者もいない。































































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