聴覚障害の面談に手話通訳を手配することで和解
職場で嫌がらせを受けたなどとして、
会社を訴えていた聾唖(ろうあ)者の女性が、
勤務先の職場と和解が成立したことを明らかにしました。
この方は、生まれつき耳が聞こえず、
手話や筆談を使って意思の疎通をしているそうで、
勤務先のオリックスに1991年に入社し、
事務職として入力作業などに携わってきました。
裁判では、まぶしいと訴えているのに、
上司がブラインドを原則オープンにするよう指示したり、
日よけとして設置されたパーテーションを
同僚たちが揺さぶったりする嫌がらせを
受けていたと主張していました。
パーテーションをめぐって、同僚とトラブルになった際は、
自身だけが懲戒処分を受け、
無期限の在宅勤務(現在まで約4年半)となっていたそうです。
聴覚障害のある女性が職場環境を巡り上司ともめたことを理由に自宅勤務を命じられたのは障害者への配慮不足で人事権の乱用に当たるとして、勤務先のオリックスに命令撤回などを求めた訴訟で、会社が聴覚障害がある社員と上司との面談の際に手話通訳者を手配することなどで東京地裁で和解が成立していたことが4日分かった。
出典:聴覚障害の面談に手話通訳を手配 オリックス、社員と和解(共同通信2020.3.4)
和解内容とは
解決金の支払いの有無やハラスメントの有無についての
事実認定などに関しては、
取り決めにより、非公表になっていますが、
和解内容については、手話通訳を手配することなどが
盛り込まれたようです。
和解調書には、オリックスが今後、(1)聴覚障害のある従業員に対して、目標設定や評価の面談、重要な会議などで手話通訳者を手配する、(2)従業員に対して研修・講習を実施するーーなどの施策に取り組むことが盛り込まれた。
出典:「勇気出してよかった」聴覚障害者の女性、職場の嫌がらせで裁判…オリックスと和解(弁護士ドットコム2020.3.4)
きっと、裁判をするということは、
この方にとって大きな決断だったと思いますが、
こうやって声をあげたことがきっかけで、
改善されていくことにつながってよかったです。
「これまで泣き寝入りをしたり、やめていったりした多くの聴覚障害者を知っている。絶対にやらないといけないと思って、勇気を出して提訴しました。本当に良かった」
聴覚障害の方は、特に先天的な場合だと、
聞こえないことが普通なので、
聞こえる生活がどのようなものかをわからず、
ご本人が誤解したり、
周囲の誤解を招いてしまうことも少なくないようです。
まずは、【伝えようとすること】大事ですね。
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