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大人数のワークショップをホストするファシリテーターのための5つのヒント

今日はファシリテーター向けの記事の中でも、比較的大人数の場に携わる方向けに私が気にかけているポイントを紹介します。


大人数というと定義が曖昧ですが、40人〜くらい、つまりpptを使って説明するのも見えない、模造紙で説明資料を作ろうとしても前の人しか見えない、1人での説明に限界がある、人数が多い分会場スペースも広い場でのワークショップを想定しています。


そんなに大人数の場を担当する機会が少ない人もいると思いますが、大人数の場でなくても参考にできるところもあると思います。



1.  当日までの呼びかけも、立派なファシリテーション

まず、参加者への呼びかけも立派なファシリテーションだと私は思っています。 企画が決まって、日程の連絡だけで当日を迎えるときと、当日までに「今回はこんなことをやります!ぜひ当日までにこんなことに想いや意識を向けながら来てくださいね」というような呼びかけがあるとき、後者の方が参加者が当日ワークショップの場に入りやすいのは言うまでもありません。


参加人数が多い場合は、ワークショップへの質問や気になるポイントの多様性も高まるということ。当日までに案内、当日のための導入の呼びかけを送っておき、その中で「もし事前に聞いておきたいこと、不安なことがありましたらこちらのメールにご返信ください」と書いておくようにおき、当日までの心構えを作る手助けをするようにしています。


2.  最低限、グループに1つは説明資料を作成

人数が少ない場合は、ワークの方法をpptで画面に写して見せたり、大きな模造紙にイラストなどを書いて説明をしたりします。


ただ、人数が多く、会場が広いとそれは難しくなってきます。なので、必ずテーブルに1つはワークの説明資料(例えば、ワールドカフェをやるならワールドカフェの簡単な説明資料 ) を置いておくようにしています。



または、1人ずつに資料を配ったり、当日実施するワークショップで使う資料をまとめてワークブック形式にして配ることもあります。



3.  「今」なにをするかが一目で分かるようにする

大人数のワークショップではpptを使う場合、かなり大きいフォントにして「今、やること」を分かるようにします。


例えば、こんな感じ ( ↓ これもワールドカフェの例 )

1ページに1ステップずつ、やることを大きなフォントで書き、それをスライドしてく方法で進めています。


大人数だと、人前で質問するのにハードルが上がるため、「分からなくてもなんとなくそのままいる」人がいる可能性があります。よって、とにかく「今、何をしているのか」が分からなくならないように。


そして、口頭ではそれを「なぜやるか」をきちんと伝える。参加している方に納得感を持って参加してもらう方がワークショップの効果は高くなります。


なので、視覚的には「やること」を明確化しておき、耳から「なぜやるか」を補足する、というようにしています。


4.   ファシリテーターは進行する人以外に数名

当たり前ですが、50人とかいるのにファシリテーター1人で進めるのは難しいです。



いろんな箇所で質問が上がってしまうと、途端に進行に影響が出て、予定しているプログラムを実施することが出来なくなります。なるべく複数名、その場をサポートしてくれる人を確保しておき、複数名が会場を回るように心がけます。


例えば、ファシリテーターが遠くにいるところをわざわざ呼んでまでは質問しないけれど、近くにいるならちょっと分からないことを聞いてみようかな?と思うかもしれません。


ちょっとした質問を解消しやすくする狙いと、それぞれのテーブルの様子を観察する狙いを兼ねて、何名かで会場をみるようにします。Nice to haveですが、重点的にみるテーブルを決めたりもしています。



5.  大人数の場こそ、ハーベスト(=話し合ったことを収穫し、残すこと)の設計を

ハーベストとは話し合ったことの成果を残すことを指すのですが、大人数のワークショップほど、ハーベストの設計に力を入れるようにしています。


というのも、少人数のワークショップならお互いにどんな話をしたかを休憩中に話し合ったりすることも出来ますが、人数が増えれば増えるほど、それは難しくなりますし、人数が多いワークショップの強みは意見の多様性から、自分に無い発想に出会える可能性が高くなることでもあるからです。


ハーベストには、いろんな方法があるのでここで「こういうことをすると良いですよ」ということは書ききれないのですが、取り入れやすいものを書くと…


・参加理由を付箋に書いてもらって模造紙に貼る
・(ワーク内で話をした結果) 気づいたこと、感じたことを付箋に書いてもらって模造紙に貼る
・(テーマを出して) それに対するそれぞれの人の答えをイメージカードで選んでもらい、写真に撮る
・話し合いをした時の模造紙を壁に張り出す
・記入用のワークシートを準備しておき、記入後それを張り出す

こんな感じです。  これらは休憩中に眺めやすい場所に置いておくと良いですね。




以上が、私が大人数のワークショップを担当するときに意識するポイントです。毎回、全てを完璧に取り入れられる訳では無いのですが、これらに沿って設計をしています。ワークショップは人数が増えれば増えるほど、設計力が求められルため、事前にしっかり準備しておくことが大切。


このnoteがどなたかの設計のヒントになりましたら、とても嬉しいです!


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