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支店で働く人が感じる、本社のアウェー感

「居場所が無いなー…」

3ヶ月に一度、本社に出張に行くと、いつもちょっと気まずい気持ちになっていました。

昔働いていたあるITベンチャー企業での話です。

関西が地元の私は、関西支社で勤務していました。ありがたいことに、当時は3ヶ月に一度、東京の本社へ出張させてもらっていました。

全社で集まり、代表の話を聞いたり、コミュニケーションをとったりすることが目的です。

まだ100人超えたくらいの段階で、関西の支店も数人しかいなかったため、当時は積極的にこのような機会が設けられていたんだと思います。

若い20代がほとんどで、ITベンチャー企業。コミュニケーションも活発だし、魅力的な人がたくさんいました。

…なのにです。

圧倒的なアウェー感があるんですよね。別になんか田舎者扱いされたとか、そんなこと全然ないんですけどね。

「せっかく東京の本社行くんだから、コミュニケーションとらないと…」

そう思っても、本社からするといつも通りの忙しい営業日の一日。関西からメンバーが来てたとしても、そこに特別な意識は持たれることはない。

慣れない感じで本社のオフィスに入って、「おはようございまーす」と言っても、「ざーっす」みたいなリアクション。

それはそれで、普通の対応だから、よそ者ではないってことなんだと思うんですけど、結局関西から来たメンバーは、オフィスの1つの箇所に集まり、同じように仕事をする。

本社の人がランチに誘ってくれることもありましたが、こちらから積極的にコミュニケーションをとる必要がありました。

ある時は、関西メンバーの居場所を確保するために、本社の会議室を一日中おさえてそこにこもったり。

なんとなくアウェー感をうけながら、1日過ごし、関西に帰る。そんな出張の日もありました。

業務上の接点が無い人に、いきなり仕事中に話しかけづらいし、そもそも何の仕事をしている人かもよく知らない。本社の人から私たちを見てもそうでしょう。

「早く関西に帰りたいな」と思うことすらあったので、今思うと、無駄な出張をしてしまっていたなと思います。

このアウェー感を打破するには、成果をあげて注目される必要がありました。そこからは、もっと見てもらえるように「関西支店メルマガ」なんかを社内に発行したり、関西支店独自の営業活動をして、良い出来事があれば本社に共有したりしていました。

本社で働く人は、こういう、「支店で働く人が感じるアウェー感」を知りません。

だからこそ、私は今、支社に出張で来てくれる人がいたら、できるだけランチに誘いたいし、「あー!今日はこっちなんですね!って話すようにしてるし、直接接点を持つようにしています(つもりだけど)」

ちょっと大袈裟なくらい、ウェルカムな気持ちを表現するのが、また安心して出張してくれるために、支社のファンを作るために、必要なことだと思うのです。

自分の仕事の時間が減ったとしても。