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夜更かしは「駆け落ちの高揚感」でできている

夜更かしは、大切なものを捨てるところから始まる。

夜中の1時を回った段階で、どうしても読みたいマンガがあった場合、確実に次の日の午前中は捨てる必要がある。
もし夜中4時まで起き続けてその後7時間寝たとしても、起きる時間は11時なっているから。そして長時間寝ていても、夜中まで起きていると翌日けだるさが残るため、次の日のコンディションも捨てられる。
そして「夜は早く眠った方が美容/にいい」という言葉を信じるのであれば、自分自身の美容や健康もさよならをしないといけない。

こんなにたくさんのものを捨て去り、眠い中起き続けているのに、不思議と全く辛さを感じない。大事なものを捨てた代わりに、昼では味わえない「駆け落ちの高揚感」が楽しめるからだ。

寝静まった夜中の世界では、誰のことも気にする必要もない。もちろん自分自身の体調や考え方も同様だ。ドラマを全話見直してもいいし、夜中に勉強をしてもいい。気になっていた漫画の続きを半永久的に読み続けてもいい。健康とか美容とか明日の自分とか、先のことは考えず、目の前にある魅力をただ本能のままに味わえる。

まるで駆け落ちの恋だ。周りからは許されてはいないけど、ただ目の前にいる好きなものへの欲求に従い、身の回りの大事なものを簡単に手放してしまう。夢中になれるけど、どこか罪悪感がある。その甘みと苦みが混ざり合った感覚こそ、夜型を魅了する「駆け落ちの高揚感」となる。

欲求に素直になる時間って、昼間は意外なほど存在しない。大人になるほど、まず考えないといけないことが増える。だからこそ誰もいない夜中くらいは、素直に目の前のものにありついたっていい。夜更かしなら、優しく受け止めてくれる。
たまには素直になりたいと思う方には、夜更かしでやりたいことにとことん時間を使うことをおすすめしたい。

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