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「花粉症マーク」と警戒心で乗り切るコロナ

目の前の女性のカバンに、見慣れないキーホルダーがついていた。マタニティマークに似ているけど、どこか違う。できるだけ近づいてみると、「花粉症です」の文字。

ピンときた。この咳はコロナじゃないよ、を伝えるための「花粉症マーク」だ。

調べてみると、「花粉症マーク」は3月上旬あたりにメディアに取り上げられていた。自分が喘息だと伝える「喘息マーク」があるのを知った開発者は、電車内での咳でトラブルになった報道を受け、「花粉症マークを作ったらどうか」と制作に至ったらしい。花粉症マークと喘息マーク合計で1万個以上売れているという。

確かに電車内で咳き込む音が聞こえると、どうしても反応してしまう。朝は距離感が近いので、咳をした人がどこにいるのか、マスクをしているのか確認したくなる。ちょっと確認したくて見たつもりでも、咳をした本人からは「睨まれた」と感じられたのかもしれない。

コロナが流行るいまのニーズをとらえた素敵な商品だけど、ちょっと危険な気がする。中には「花粉症です うつりません!」と書いてあるマークもある。でも本当にうつらないのか?コロナは無症状の人も多い。誰もが検査を受けられる状況ではない中、「自分は絶対大丈夫です!」と言い切るのは危険な気がする。睨むのは良くないけれど、警戒心は必要だ。

花粉症マークをつけていてもつけてなくても、お互いに警戒し、いたわって、みんなでコロナを頑張って乗り切れたらいいなと思う。

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