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忘れたくない本のおぼえがき

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感じるもののある本の、感じたところを記録しています。
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記事一覧

「ペッパーズゴースト」伊坂幸太郎作は、ゴーストだらけ?

公式サイトもあります。 * ペッパーズ・ゴースト(英語:Pepper's ghost)は、劇場などで使…

漫画を読んで「声を出して笑ったこと」なんてあっただろうか?「女の園の星」和山やま

電子書籍で読むようになってからは、本の置き場所を考えることなくいろんなものをランダムに読…

「クララとおひさま」カズオ・イシグロ〜AIは人間の心の機微や祈りを共有してくれるの…

「クララとおひさま」。カズオ・イシグロの新作です。 とてもリズムよく読みやすい和訳でした…

「逆ソクラテス」伊坂幸太郎

少年たちよ少女たちよ。くさるな、絶望するな。未来は、ここではないどこかに繋がっている。…

「コロナと潜水服」奥田英朗〜死者と暮らしがつながってゆく世界

いとうせいこうの「想像ラジオ」は、東北大震災とつながっていた。 奥田英朗の「コロナと潜水…

2021年 冬(佐藤正午 小説家の四季)を読む

岩波書店のWEBマガジン「たねをまく」に年4回、佐藤正午のエッセイが掲載されていて、もう何…

長谷川和夫先生、素敵な本をありがとうございます

認知症の人と認知症の人の家族が幸せに生きるにはなにが足りないんだろうか?とたびたび考えるけれど答えは出なくて、そもそもそれは私だけの答えじゃなくて、「社会が持っていて当然な答え」であれば最強なんじゃないかと思っているわけです。 長谷川和夫先生といえば「長谷川式スケール」で有名な先生。その先生が認知症となった自分についての本を書かれています。これは文章の軽やかさや長谷川先生の人となりの滲み出てる感じが何よりもいい感じ。 私もだんだん記憶力があやしくなってきて、自分自身も「わ

「品川猿」がついに語り始めたってよ!

村上春樹の短編の中で好きなものをみっつあげるとすれば「午後の最後の芝生」「プールサイド」…

「兄の終い」村井莉子さんの作品に感じてしまう現実とのつながり感

洗練された文章で淡々と軽やかに描かれているけれど、けっこう大変なお話でした。 なにしろ音…

これを読んだところ「ライオンのおやつ」小川糸

「ライオンのおやつ」小川糸さんの作品です。 瀬戸内海のレモン島にあるホスピスにいくことに…

「一人称単数」 村上春樹 文藝春秋

文学界に不定期連載されていた短編に加えて書き下ろしが一遍。 どれもちょっと不思議で、じっ…

伊坂幸太郎の備忘録「クジラアタマの王様」とエトセトラ

「クジラアタマの王様」第一印象は「マンガみたいでとてもおもしろかった」です。意味とか考え…

伊坂幸太郎の備忘録 「シーソーモンスター」

はじめに:伊坂幸太郎の作品を読むたびに「伊坂幸太郎の備忘録」なるものをブログに書いてまし…

アマゾンに勧められるままに「これ、読んでるところ」あるいは「これ読んだところ」

アマゾンは過去に買ったもののデータから「あなた、この人の本かならず買うよね? 予約しとく?」とか「ほら、続きが出たよ」とか「案外これって、興味あるんじゃない?」とかいろんなことを囁いておすすめしてくれる。 そしてたいがい私は「せっかくの勧めてくれたし」とか「忘れないように予約しておくか」とか思って、アマゾンのおすすめのままに何か買ってしまっている。 いえいえ、本だけじゃないです汗。 でも、買い物ってこういうものですよね。 わたしの好みを骨の髄まで知っていて「お客様の好きそうな