タイトルバック1229

サードパーティ クッキーとは何か?

Googleの「データ提供取りやめ」がもたらすもの で述べたように、「クッキー」とは、あるウェブサイトを閲覧したときに、そのサイトから送られてくる情報だ。
 それはユーザーのブラウザに保存されており、そこにはユーザーの閲覧履歴が記録されている。
 このクッキーは、「ファーストパーティークッキー」と呼ばれる。

 ファーストパーティークッキーは、利用者の便宜になるものだ。例えば、この情報があるために、ログインするたびにパスワードを入れなければならないなどの手間を省くことができる。
 もちろん、まったく問題がないわけではない。
 ユーザーがどの程度頻繁にアクセスしているかなどの行動履歴が、ウェブサイト側に知られる。通販サイトの場合は、どんな商品を見たかといった行動データも保存されている。
 ただし、こうしたことは、普通はさほど大きな問題ではないといえよう。

◇ 「サードパーティークッキー」とは何か?
 ところが、クッキーにはこれ以外のものがある。それが「サードパーティークッキー」と呼ばれるものだ。
 いま仮に、私があるサイトを閲覧しているときに、第三者が私のブラウザにクッキーを送りこむことができたものとしよう。
 仮にそのようなことができたとすれば、その提供者は、様々なサイトに同様の仕掛けをすることによって、サイトを横断したトラッキングができる。そして、私がどのようなサイトをよく見ているかなどを把握することができる。
 そのデータを解析すれは、私がどんなことに関心を持っているかを把握することができるだろう。

 それは、広告に利用することができる。例えば、私が自動車のサイトを頻繁に見ているということが分かれば、自動車の購入に興味を持っていることが分かる。さらに、国産車でなく外国車のサイトを多く見ていることが分かれば、国産車でなく外国車を購入したいと考えていることが分かる。
 サードパーティークッキーを送っているのが広告会社であるとすれば、この会社は、「私に対して、本の広告ではなく車の広告を送る方がよい。しかも、国産車の広告でなく、外国車の広告を送るほうがよい」と判断できるわけだ。
 そして、そのような広告を送ることを外国車の会社に提案することができる。

 ところで問題は、(1)このようなクッキーを送ることができるか? そして、(2)そのようなクッキーを送るのは許されるか? ということだ。

◇ サードパーティ クッキーはどのように送られるか?
(1)について言えば、可能である。
 サードパーティ クッキーは、ウェブページに表示されているコンテンツの一部(広告、画像など)を所有しているサイトによって作成され、送付される。
 例えば、ユーザーがあるサイトを訪れたとする。 このサイトからは、まずファーストパーティークッキーが送られてくる。
 このサイトには、バナー広告が表示されているとしよう。この広告は訪問しているサイトのサーバーとは別のサーバー(広告会社のサーバー)から送られている。それによって、サードパーティ クッキーが送られるのだ。

◇ サードパーティ クッキーを制限する動き
(2)について。サードパーティ クッキーが利用されると、ユーザーが知らないところで個人情報が使われることになるので、プライバシー保護の観点から、問題だ。
 そこで、閲覧者の側で、クッキーの受け取りを拒否することができる。
 とはいっても、拒否のために一定の手続きを取る必要があるので、面倒だ。そこで、知らぬうちにサードパーティークッキーがブラウザに保存され、閲覧行動を知られるということになる。
 
 2017年、アップルは、ITP機能(Intelligent Tracking Prevention)を導入た。
 Safari 11に搭載したITPでは、サードパーティクッキーのデータを利用できる期間を24時間に制限した。次のITP2.0では、サードパーティークッキーは即時に破棄されてしまう。
 その後、サードパーティクッキーをブロックするブラウザが増えてきた。
 Firefox 22,IE10は、標準でサードパーティクッキーをブロックする。

Googleの「データ提供取りやめ」がもたらすもので述べたグーグルの措置は、このような流れの一環だ。


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一人の伝道師(エバンジェリスト)として、noteを使って何ができるかに挑戦します。

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