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町でヤマザキパンのトラックを見かけたら、あなたは幸運です

ラッキーヤマザキ。
これは我が家の幸運のおまじない。
・・・・
先月の終わり。ちょっと落ち込むことがあった。
良い穴があったら入りたいくらいの、仕事上の失敗だった。
きっと、取るに足らないことだよ、と言われる程度のこと。
でも、胸のチクチクが大きくなりそうで、まだ夫にも話していない。
本当に落ち込んだとき、それが言葉になるまでしばらく時間が必要になる。
少なくとも私はそう。
今回はそういう類の落ち込みだった。
(失敗の中身は、言葉にできる時がきたらまた別のnoteで。。)
・・・・
そう、本題のラッキーヤマザキだ。
発祥は、昨年の夏休み。
娘が珍しく自分からやりたい!と言ったバドミントンの体験レッスンに向かう車内でのこと。
体育館までの片道30分のドライブを余すことなく楽しむために(飽きさせないために)編み出したのが、宝の地図ごっこ。
出発してすぐ、これから通る道中のお宝ポイントをあらかじめ3つ伝える。

『ファミマのある大きな曲げ曲げ道』
『真っ直ぐな長いのぼり坂』
『上がって下がるぐるりん道』

みたいな感じだ。
そこにさしかかったら子どもたちが『曲げ曲げここ!!!』と答え合わせしていく、スーパーローカルゲームの爆誕である。
そしてその時、ヤマザキパンのあのトラックが偶然通りかかった。
『あと、ヤマザキパン3台見つけたらラッキーってことね!』
とやや強引に、おまじない要素を追加した。
その日、帰り道も含め、3台のヤマザキパンに遭遇した車内は『ラッキーヤマザキ〜』と盛り上がった。
それ以来、子どもたちは町を走るラッキーヤマザキにつぶさに反応するようになった。
実を言うと、生みの親(ダブルミーニング)の私もすっかり虜である。
子どもを乗せていない時でも、ヤマザキパンに反応するから不思議だ。
・・・・
落ち込んだその日も、もれなくラッキーヤマザキが私を励ましてくれた。 あー、ダメだ、ダメだ・・・。あー、嫌だ、嫌だ・・・。 
うなだれかける(運転中!)私の視界にふいに飛び込んできた。
横切っていくトラックの、食パンをかじるあの女の子がつぶやいていた。
【ね、おいしいよ】って。
あ、ラッキーヤマザキ!
自分が作ったおまじないに、ほんの瞬間、救われた。
お、なんかいいことあるかも。
こうして書いてみるとあまりにも単純だけど、本当だった。

落ち込むこともあるけれど、ラッキーヤマザキが励ましてくれる。 
似たような失敗を繰り返して。
そのたびに穴を掘ってちょこんと入って。
しばししゃがんで、ふぅと息を吐ききったら。
また歩き出せる。
ラッキーヤマザキがこの町を走っている限り。

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