世界と交信する/アイアムアコメディアン【映画日記】

　かぞくの話というのは、いつだって消化に時間がかかるものですね。雪乃日　朝日（ユキノヒ　アサヒ）です⛄️

　ウーマンラッシュアワーの村本さんを追ったドキュメンタリー。アイアムアコメディアンを観てきました。

映画『アイアム・ア・コメディアン』

　政治的な内容をネタに盛り込みメディアから消えた村本さん。お笑いというフィールドで、みんなが考えるきっかけを作るために、海外でスタンダップコメディに挑戦する姿を追ったドキュメンタリー。

　なんで彼が挑戦するかって、世界と交信（会話）したかったんだなあ。

　それで、その世界との交信の根底には、お父さんと会話したい、という気持ちがあるのかなあ。

　お父さんと会話すると、言い合いになって、すぐ泣いちゃう村本さん。

　お父さんが大好きな気持ちと、うまく分かり合えないモヤモヤが混じった人間らしい感情。彼の素直さや不器用さには、愛しさすらある。

　親子関係や、かぞくのこと。正解がないし、かぞくごとの形や悩みがある。わたしの場合は、ちょっとここでは書きたくないなと思うくらい拗れてる。

　もう何年も会ってない。

　会わないこと、思い出さないことが、精神的に安定していられる理由がある。

　たとえ血が繋がっていても、かぞくも他人。

　かぞくだから、という合理性のない理由で物事を片付けたりするのも好きじゃない。

　理解されないだろうと思いながら、こういう話を表面的にちょっとだけすると、だいたい、理解出来ないという顔をされる。

　ほらね。

　そして、だいたい、精神的幼稚さを指摘される。

　ほらね。

　だからもう、この件については、わたしのことは分かってもらおうと思わない。

　その代わり、どんなかぞくの形があっても、わたしは分かろうとしたい。

　色々あるよね。大変な時期を過ごしたね。あなたの心が一番穏やかで過ごせるように祈っているよ。普通に囚われることなんてないよ。と、言いたい。

　お笑いという交信で、世界中のお客さんと通じ合おうとする村本さんを観て、お父さんと交信できるといいね。って思った。エールを送りたい。