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嫁姑は外人と思え

レストランやカフェなどの休業要請が徐々に解除され、おしゃべり好きな女子たちを街でわんさかみかけるようになってきた。

とはいっても

「おしゃべりは控えめにグルメを楽しむ」
「握手やハグより会釈であいさつ」
「間隔をあけゆっくり座る」

を推奨されているものの、今までおしゃべりしたくてうずうずしていた女子たちは

「グルメそっちのけでおしゃべりを楽しむ」
「やだ~久しぶり~と肩をパンパン叩いてスキンシップ」
「ここだけの話だけどね~と顔を近づけてひそひそ話」

といった光景もしばしば見かける。

先日、ホテルのスイーツブッフェにいったとき、久しぶりのスイーツに心躍らせながら、パクパク食べていると、おばちゃん3人組がスイーツそっちのけで話に花を咲かせていた。

A:「いい人なんだけどね、息子がスーパーの総菜ばっかり食べてるよっていうのよ。健康面が心配よ」
B:「うちもね、いい人なのよ。でも、うちにくると子どもが大変とかで子どものお尻ばっかりおいかけてまったく手伝わないのよ。いいわよね、今の子は、子育て大変って言えてね~。私たちのときなんてそれが当たり前だったのにね~」
C:「基本はね、いい人なの。ちょっと機転が利かないというか天然というか、話がかみ合わなくてね・・・」

おばちゃんA~Cはみんな息子の嫁の話をしているらしい。
冒頭に「いい人」とつけることで、嫁との良好関係をアピールしつつも文句をいう意味不明なマウンティングをしあっている。
そこまで文句いうなら、いい人と思ってないでしょうに。なのに、自分はよそ様の嫁姑とは違うのよ、ちょっとだけ不具合があるのよ程度でおさめたい女の気持ちといったところか。

とスイーツをもぐもぐ食べながら、おばちゃんたちのうちの嫁は~話を聞いていた。

姑側も文句があれば嫁側も文句ありありということで、先日、会社のランチ場所で絶賛子育て中の時短勤務の女子たちが弁当そっちのけでおしゃべりに興じていた。

社員A:「悪い人じゃないのよ、でも娘の洋服を勝手にに買ってきたりするのよ。娘ももう着たい服あるのに」
社員B:「うちもね、悪い人じゃないの。お米とか野菜も送ってきてくれるし。でも、いちいち電話で届いた?って忙しい時間帯にかかってくるの」
社員C:「悪い人じゃないんだけど、家が近いのがネックだったな。行ってもいいかしら?って週何回くるの~って思っちゃう。忙しいのに相手してられないのよ」

と、嫁側は「悪い人」を否定しつつも、さらに文句を付け加える荒技。

悪い人だし、融通もきかないし、とにかく連絡よこすな、そっとしておいてくれってことなんだなと弁当をもぐもぐしながら聞いていた。


ストレートに文句をいうと、なんか嫌な女だなって思われちゃうから、ちょっとした枕詞(いい人なのよ~、悪い人じゃないの)を使うことで
自己防衛をしているんだろう。

一方の文句しか聞いてないから、どっちが悪いとも言えないけれども、聞いている第三者(私)からするとどっちもどっちなんじゃと思う。

ほんとにいや~な嫁、いや~な姑がいるのも事実だから、悪口というよりほんとのことかもしれないけれども、今回のケースはほんとにただ単に相手が嫌いなだけじゃ?と思わざるをえない。

姑は息子をとられたという嫉妬、嫁は夫がいつまでも母親の心配をするという嫉妬。

どっちも相手を女と捉えているから嫌いというより、嫉妬しているだけな気がしてならない。

ちなみに、私の母親もよく弟の嫁の文句を言っている


「荷物を送ってもありがとうのメール一つこない」
「うちにきても、お久しぶりです、お元気ですか?のあいさつもしない」
「お母さんって呼ばれたことがない」(←嫌われているからねw)

弟の嫁も私の母親の文句をよく言っているらしい(弟談)


「自分のお母さんが白血病で大変なのに、その母親の前で腰が痛くて大変なのとかいって無神経すぎると言っていた」(←白血病と知らなかった)
「私をまだ家族じゃないと言っていた」(←結婚のあいさつはしていたけど結婚の前の話)
「あなたの5月人形を出して息子に見せていたけど、お父さんのうけつぐのは縁起悪いのにどういう神経しているの?」(←あげるとは一言もいってない)

というさまざまな理由により弟の嫁に嫌われている。
ちなみに、私も嫌われている(笑)

弟と私は人並み以上に仲良しで、よく飲みにいったり、なんだったら恋愛相談までしていた。嫁的には、そんな兄弟が信じられないとかで


「女同士の兄弟ならいざ知らず、男女の兄弟で仲がいいなんて気持ち悪い」


と言われたらしい。兄弟の仲がよいのも嫌われる理由なのか~でもそれって嫉妬じゃ?姉ちゃんに嫉妬するのこそ気持ち悪くないか?とは口がさけてもいえず、それ以来、嫁の前では気を使ってなぜか敬語を使いあっている。

「久しぶりですね。元気でしたか?」
みたいな。それを見て、母親がため息をつく負のループ(笑)

母親と弟嫁の関係からもわかるように、自分が文句を言っていたら、相手も確実に文句を言っている。でも、戸籍上はがっつりつながってて、縁を切れる関係でもないし、愛する息子、夫と離れられない限り付き合いもしなければいけない。
だから、「いい人」「悪い人」と文句いっている嫁姑は表面上はうまくやっているんだろなと思うと毎日ご苦労様ですと言わざるをえない。

ちなみにお母さんには
「嫁は外人だと思えば、日本語で意思疎通できるだけですごいって思えるでしょ。だから、外人だと思え」

と言っておいた。

嫁姑に文句がある皆さん、相手を「外人」だと思えば、文化、習慣も違うし、頑張って日本に慣れようとしているんだな~とちょっとは温かい目で見れるかもしれませんよ。

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