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自分の感覚に集中する時間

仕事で求められる内外的認識力
 

自分の状態がどうなっているのかを認識する「内的認識力」

 
サッカーでいうところの、相手と自分の位置関係や、ゴールまでの距離や方向、ボールの重さや動き(回転やスピード)などを認識する「外的認識力」

この両方は、周囲のレベルが上がるほど高いレベルで求められます。

この内外的認識力は、アスリートだけでなく多くのビジネス現場でも求められる能力であり、体現方法や種類が異なるだけであって、本質的に求められる能力という部分では同じではないかと思っています。

これらの内外的認識を体現するために必要なのが「技術」と「フィジカル」で、認識→体現までの過程=パフォーマンスで構成されます。

さらに、これらを意識レベルから、無意識レベルへと昇華させることが重要になります。

それは、試合中にそんなことを意識して考えている余裕などほとんどないに等しいからです。

競技能力の土台となる身体操作能力

競技能力を構成している要素は主に、筋力・スピード・持久力・柔軟性・バランス・アジリティ・アジャスト力・技術力・認識力・・・などがあげられます。

競技によって、それぞれ要素の重要度は異なるかもしれませんが、サッカーでは主にこれらの競技能力が必要になります。

そして、これらの競技能力を発揮するために土台となるのが、身体操作能力。

文字通り、身体を操作する能力のことをさします。

再現性高くパフォーマンスを発揮し、最大限のパォーマンスを発揮できるようにするためには、

どのように身体の各部分を操作して、どのように全身の重心を操作し、どれくらいの力加減でパワーの出力を制御すると良いのか、といったことを、自らの感覚をもって理解する必要があります。

私自身、ここ最近この土台となる「身体操作能力」の質を上げることで、競技能力の向上(成長)を実感できるようになってきました。

それと同時に、この身体操作や感覚だけに集中してトレーニングする時間を、チーム練習時間外に作ることの重要性を感じています。

なぜなら、普段のチームでのトレーニングは、身体操作や感覚だけに集中することはできないからです。それは、それ以外に意識することや、やらなければならないことが多すぎるためです。

ただ、練習メニューによっては身体操作や感覚にだけ集中できるトレーニングは少ないですがあります。

アップや基礎練はまさにその時間に活用できます。さらには、待ち時間、メニュー間のレストなど、そういった時間も活用が可能です。

私の場合、自分以外に意識することや考えることが少なくても大丈夫な場合に限っては、できるだけ自分の感覚に意識を集中させて、意識のバランスを考えながらそのメニューを実行するようにしています。

チーム練習とは?

チーム練習というのは長くても90分。1日24時間(1440分)のうち、たった90分です。

この90分に何を考えて、何を意識してトレーニングを実行するのかで、構築される無意識の質は変化しますし、その時間の価値は大きく異なってくると思います。

チームで練習を行うということは、自分の感覚だけではなく、味方の状態やパフォーマンスにも意識を向けること、周りの状況や反応をインプットして自分の動きを決めたりしなければなりません。

自分も動きながら味方に指示を出したり、声をかけたりといったりなど、さらには監督やスタッフとのコニュニケーションも必要になってきます。

パフォーマンス発揮には、身体操作能力、競技能力に加えて、戦術理解力・予測力・状況把握力・判断力といった「知性・思考力」的要素も関わってくるので、チームトレーニングや試合というのは、こういった要素を高める場にもなるかと思います。

このように、複数の作業を同時に行うマルチタスク能力も求められ、複数の能力を同時に発揮する能力も求められるので、動きの認識を身体の中心にも、外的要因(人、モノ)にも置くことが必要になるので、サッカーは脳も身体もフル稼働させるスポーツということが分かると思います。

自分の身体に集中する時間

私が1人で公園で練習したり、部屋でトレーニングしたり、日常生活をトレーニングに活用したり、パーソナルトレーニングをする理由は、自分の身体への認識だけに集中してトレーニングを行いたいからです。

身体操作能力を向上させるには、一度動きを意識化して、内外的認識をフルに働かせた状態でのシンプルなトレーニングを繰り返し行うことで学習させ、動きの自動化を図ります。

身体操作や感覚だけに集中できる環境を作ることは極めて重要で、この環境作りが出来ないと本質的なレベルをアップさせることは難しいと思っています。

だから、全体練習が終わった後の15分のフリータイムとかって、めちゃくちゃ貴重な時間です。監督によってはこういう時間を設けてくれたりするので、本当に有り難いのです。

長くだらだらやっても意味がないので、短時間の中で意識の頻度をあげて集中して実施する。これが大事かなと思います。

人間の意識が続く時間、集中できる時間というのは限られています。

意識しまくって考えまくると最初は脳疲労を起こしますが、少しずつ慣れてきます。身体への負荷もそうですが、脳への負荷を上げる工夫はもと大事。慣れてきたらステップアップ。この繰り返しですね。

みんなが協力しあって生きていける社会へ。愛と共感力で、豊かな世界を創っていきたい。サッカーが私にもたらしてくれた恩恵を、今度は世界に還元していきたいです。