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ロンドン行きの航空券をポチってしまった

子どもたちをずっと連れて行きたかった国。それは、イギリス。

世界にはいろいろな国があることは知っている。でも、忘れられないのだ。大学生のときに見た風景や、そこで出会った人たちのことが。

ただ、円安や燃油サーチャージが超高額になったこともあり、もうこの先連れて行くのは無理かな、と諦めていた。

どれぐらい高額かというと、ちょっと前まで家族3人10〜20万円台で取れていたと思われるヨーロッパや北米行きの往復航空券が、今は安くて50万円、直行便だと100万円超え。震える。

でももっと海外に行きにくくなる前に、どこかへは連れて行きたい!と毎日航空券を見まくってたら、なぜか、ロンドン行きだけものすごく安くなっているのを発見。でもなんで? 怪しくない? 航空会社どこ……?

いろいろ調べたけど、LCCではないフルサービスキャリアだし、評価もそこまで悪くない様子。まぁ、しばらく考えてみるか……と2日間放置していた。

2日後、気になってもう一度見てみると、最安値だった航空券はすでに売り切れ。+1万円のものが、残り4枚となっていた。まさかレアもの?どうする?買っちゃう??でも大丈夫?乗り継ぎ2回あるけど、子どもたち生き延びられる?

超高速タイピングで「日本 ロンドン 乗り継ぎ 子連れ」と調べて、2件ほどの個人ブログがヒットした。年齢もうちの子たちと同じくらい。うん、まぁ、辛いけどみんななんとか乗り越えたみたい。あっちに住んでる人は、帰省するためには嫌でも乗るしかないもんね……。

夫に相談すると、「いいじゃん!ホストマザーに会ってきたら?」と。夫はもともと海外に興味のあるタイプではなくて、1年前に「いつか子どもたちとね……」と伝えたときには「ふ〜ん(よくわからんけど)」という反応だった。でも、ちょいちょい“なぜ連れて行きたいのか?”を伝えるうちに本気さが伝わったのか、今では「海外での体験も貴重な教育だからね」と言ってくれるまでになった。

予約してしまった

それでも「予約する」ボタンを押すまで、2〜3分はフリーズしていたと思う。

最終的に私の決断を後押ししたのは、「キャンセル無料」の7文字w キャンセル規定も5回ぐらい読み直して(どんだけ臆病……!)、えいや!とポチってしまった。

というわけで、2023年の夏休み、私と長男(6)、次男(4)の3人でロンドンへプチ移住することが決まった。3週間、イギリスの超expensiveな物価に耐えられるかが不安でたまらないけど、それまでにがっつり働いて稼ぐしかない! 夫は、航空券の高さとそもそも休みが取れない関係で一緒には行けないけれど、毎日ZOOMを繋ぎっぱなしにする予定だ。

1年前、「いつかイギリスに短期移住してみたいんです」と相談して、たくさんのアドバイスをくださったのは中村洋太さん。当時エアビ(Airbnb)の存在も知らなかった私に、できるだけ安く海外に滞在する方法をていねいに教えてくださった。

川内有緒さんの『パリの国連で夢を食う。(幻冬舎文庫)』は今や、私の愛読書になっている。

“そんな皆さんに私が伝えていることがある。それは、(中略)そのハードルの高さに思い悩むよりも、今この瞬間にその足を軽やかに前に出して泳ぎ出してごらん、というシンプルなことだ”

『パリの国連で夢を食う。』 (幻冬舎文庫)

それまで、子どもたちを連れて(しかも母子で)海外へ行くなんて考えたこともなかった。そういうのはごく一部の富裕層のご家庭がすることで、自分には縁がない、と。でも、有緒さんの本を読んで、大学生のときに感じた自分のなかのキラキラした気持ちが蘇ってきて、上記の言葉で、私にもできるかもしれない、と思った。

1年間、Twitterやオンラインコミュニティでいろんな海外の情報を集めてきて、ようやく航空券を予約するところまで辿り着いた。あとは、行くだけ。来夏までに、どうか予想外の出来事(ポンドが一気に跳ね上がるとか、パンデミックとか……!)が起こりませんように。

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