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102. アメリカ到着!

皆さんこんにちは。三浦優希です。

お元気にされていますか?

私は、7月24日に日本を出発し、無事アメリカの自宅に到着しました!こちらの文章は長い長い飛行機移動中に書いたものです(お尻痛い)。

コロナの影響による日本への緊急帰国が3月20日頃でしたので、私は日本に約4か月間滞在したことになります。元々は8月中旬にアメリカに渡る予定でしたが、チームの活動日程や大学の授業が早まったこと、それに合わせて渡航者は2週間の自主隔離をしなければいけないことなどが理由で、出発日がこの日になりました。

こちらのnoteでは、渡米時の空港や入国の様子、最後に日本での滞在期間の振り返りをしていきたいと思います。

空港の様子

出国の時に使った羽田空港国際ターミナルも、乗り継ぎで降りたデトロイト空港も、ともにスッカスカで全然利用者がいませんでした。普段ならたくさんの旅行者で溢れるこの場所ですが、とにかく本当に人が少ない。いつもとは違う光景がとても不思議でした。

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そうそう!羽田での荷物を預けるときの話。僕は2個までは手数料無料で大きな荷物(23キロ以内)を運んでもらえるフライトでしたが、僕は二つのバッグの他にスティックを持っていました。これ、めちゃくちゃアイスホッケー選手あるあるだと思うのですが、スティックを一つの預け荷物とカウントされるか、防具バッグ+スティックのセットで一つの荷物としてカウントしてもらえるかというのはめちゃくちゃデカいんです。各航空会社によってスポーツ用品の取り扱いは変わるのですが、今回のデルタさんは後者で、超過料金を払うことなくすべての荷物を預けることが出来ました。ラッキー!!

海外(特にアメリカやカナダ)の航空会社はアイスホッケーの荷物に対して柔軟に対応してくれることが多いですが、日本の航空会社だとなかなか理解をしてもらえないことも事実。それでも、こんなに重たく大きな荷物を遠い国まで運んでくれるすべての航空会社には感謝しきれませんね。

デトロイトへ行く飛行機の中は、空席がかなり目立ちました。両隣の人がいなかったので座席を広々使えたことはよかったことかも。今回はデルタ航空を利用しましたが、一人ひとりに除菌シートが配られたりマスクの配布もあったりと、感染対策もされていました。飛行中の空気の入れ替えも行われていたみたいです。

頭がぴょこっと見えているところ以外の席は、全部空いていました。

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正直、空港や移動中が一番感染リスクが高まるかなあと思っていましたが、おそらく日本の電車とかに比べたらだいぶリスクは低そうでした。いわゆる「密」になることがほぼありませんでした。

世間では、「コロナは全然たいしたことない、騒ぎすぎ」とか、逆に「感染者○○人越え」というニュースを含め人それぞれ異なる意見が出ていますが、内容はともかくこのパンデミックが世界中に甚大な影響を及ぼしているという事実を現場で改めて認識しました。

こんなにマスクをしている外国の方々を見ることは今までなかったなあ。

アメリカ入国について

ここが一番不安でした。「果たして無事にアメリカに入国できるのか?」とだいぶ心配していましたが、予想とは裏腹に入国審査はあっさり通過。パスポートと学生ビザを提出し、簡単な質問に答えたらすぐに通ることが出来ました。他の人も、長くても6~7分くらいの質疑応答で入国できていたみたい。

とにかく無事入れて良かった!最悪の場合、日本に送り返されるなんてことも考えていたのでほっとしています。

予想していた入国時のPCR検査などもありませんでした。体調チェックとかもなし。税関で荷物のチェックがあったくらいで、特別なことはしませんでした。日本から持っていったうどんを税関で取られそうになったので、「それはただのnoodle(ヌードル)です」といって死守しました。貴重な食料、そう簡単に手放すものか。結局何も没収されることもなく、防具を含めすべての荷物を持ち込むことが出来ました。

ちなみにですが、今回の入国にあたり学生ビザを新たに大学側から発行してもらっていました。というのも、トランプ大統領による「今学期オンライン授業のみの留学生はアメリカに入国できない」というアナウンスを受け、「うちの大学はオンラインとin person(大学での授業)のハイブリットですよ」という正式な書類を出してもらう必要があったためです。結局こちらの留学生ビザ制限については、トランプ大統領は強い批判を受けたことで後日撤回をしましたが、それでも現場で何を言われるかはわからなかったので、ビザの他に大学からのメールなども手元に準備をしていました。やはり、ビザ関係はいつもひやひやしますね。心配しすぎがちょうどいいくらいだと個人的に思います。笑

入国後も、どこかのホテルなどに隔離されるわけでもなく、自宅での2週間の自主待機ということになっています。どれくらいのレベルでの隔離生活になるかはわかりませんが、まずは自分の家で過ごせることに一安心です。

日本での時間を振り返る

さて、ここからは滞在期間を少し振り返りたいと思います。

僕にとって、日本で過ごすオフシーズンというものは、毎年多くの発見に出会える時間です。アメリカにいるシーズン中と同じくらい、日本で過ごす時間は毎年楽しみなものです。その楽しみの大部分は「アメリカにいるときに会えない人に会える」という思いからくるものでした。普段応援してくださっている方々、アイスホッケーが上手くなりたいと思っている選手たち、SNS上で繋がっている方、中学高校の同級生、自分が今まで関わったことのない世界で働かれている方々など、日本にいるからこそ実現できる時間というものを、心から楽しみにしていました。

それが、今年の夏は例年とは少し違った形となりました。基本的に家の外に出ず、直接人と会うこともほとんどなし。その代わりに、パソコンの前に座り画面を見ながら人と会話する時間が圧倒的に増えました。初めての出会いがzoomなどのテレビ電話機能を介したもの、ということも珍しくありませんでした。

また、スケートリンクが閉まっていたことで、アイスホッケーをやる機会も7月に入るまで全くありませんでした。氷に乗れないので、小学生以来の「公園でのシュート練習」を再開していました。

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普段過ごす夏とはまるで違う生活様式を求められた4ヶ月間でした。

ここまで書き出すと、一見「自分のやりたいことができなかった夏」と捉えられるかもしれませんが、僕はこのような状況においても充実した時間を過ごすことができました。

まず、なによりも自分と向き合う時間をたくさん確保できたことです。自分が本当にやりたいことは何なのか、大学最後のシーズンに向けて何をすべきなのか、こんな状況の中でも成長するためにできることは何なのか。こういった内容について深く考える時間を持てたことは、とても良かったと思います。

今まで「外側」に使っていたエネルギーの向きを「内側」に変えることで、得ることができた学びが沢山ありました。

また、こういった状況だからこそ、繋がることができた人たちが多くいました。オンラインでの情報交換が当たり前となったことで、普段であればなかなか会えないような方々や、物理的に直接会うことが難しかった人たちとも、距離の概念を超えて話すことができるようになりました。

今年の5月からやらせていただいた株式会社ユーフォリアでのインターンシップも、99%は自宅で仕事をしていました。(オフィスもっと行きたかったなぁ・・)

こういった日々が続く中で、オンライン上で初めて出会い、オンライン上で物事が完結する、ということが頻繁に起こるようになりました。このような経験をしたことで、直接人と会えることの喜びを再認識したと共に、オンライン上での出会いを「新たなスタンダード」として受け入れ始めている自分もいました。

このコロナ禍でつくづく思うことは、「変化を起こすには構造を変えることが一番手っ取り早いんだなぁ」ということです。例えば、今までの日常において「オンラインで仕事をしよう」といっても、その手段すら持とうとしなかった人たちが、今はリモートで仕事をすることが当たり前になっています。「外に出れない」という社会の構造が、人々の生活を変えました。

このほかにも、今まで全くマスクをすることのなかった人が、必ず外出時にマスクを着けるようになり、今までレジ袋を使い続けていた人が、エコバッグを持つようになりました。

「何かを変えたい、何かをしたい」という思いよりも、「変わらざるを得ない、せざるを得ない」環境になることが何よりも早い変化を生むことを認識しました。プラスの意味でもマイナスの意味でも、システムデザインというものの力の大きさを改めて感じる出来事となりました。

少し話が逸れてしまいました。僕がこの話を通して伝えたかったことは、今の自分がコントロールできることには限界があること、そしてその中でも選択を続けていかなければいけない、ということです。

この滞在中に、ある方から「成ってくる理を受け入れる、成らん理を喜びに変える」という言葉を聞きました。自分の身に起こる出来事を受け入れること、そして思い通りにいかないものの中でも喜びを見つけだす、というような意味です。

今後しばらくは、自分が予想もしなかった出来事がたくさん起こるはずです。先の読めない日々が続く中で、柔軟に対応していくことが求められます。近い話で言えば、今シーズン僕はアイスホッケーの試合ができるのかどうかもまだわかりません。今のところは10月に開幕する予定だけど、もしかしたら中止や延期になるかもしれません。それらの変化に対して、しなやかに行動し自分が選択をしていくこと。これが求められます。

今までの経験上、必ずどんな状況であれ活路は見出せるはずです。予想もしない出来事が目の前で起こったとしても、それを受け入れられどのように行動するかは自分次第だと思っています。

常に自分と向き合い、社会と向き合い、自らの行動を通して世の中に大きなインパクトを残していく。これこそが僕の思う本物のアスリートです。

とまあ、こんな壮大な話をしているわけですが、目の前にやるべきことも沢山あります。大学ラストイヤーということで、自分がプロになれるかどうかを大きく分ける一年になるかと思います。

どんなことが起こるかは分かりませんが、この道を喜んで通りたいと思います!

まずは自主隔離がんばりますね。チームの施設はおそらく使えないので、2週間後のチーム合流に向けて、出来る限りの自主トレーニングをしたり、空いている時間を読書に当てたいと思います。(日本から持ってきたり、kindleでダウンロードしたたくさんの本を前にとてもワクワクしております。)

今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。

それではアメリカでの生活に戻ります!

See you again!

三浦優希

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両親との写真を最後に載せておきます。

息子、頑張ってきます。いつも応援ありがとう!

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