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若者の行動が知りたければYoutuberのSNSを観察するべし

SNSやインスタグラムに関する仕事をしているからか、「今って若者の間で何が流行ってるの?」と聞かれることがよくある。

ここでいう若者を仮に10代と定義すると、彼・彼女たちの間での流行りはとんでもなく移り変わりが早く、かつ20代後半の私には到底理解できないような文化も多い。そのため、ピンポイントで「これ!」と答えられるわけではないが、ある方法でキャッチアップをするように心掛けている。

それはYoutuberのSNSを隅から隅まで観察することだ。(特にツイッター。)

Youtuberのツイートの内容を観察するのではない。そこにリプライを送る人がどんな人か、どんな内容のリプライを送っているか、彼らに共通点はあるのか、を見るようにしている。そうすると、なんとなくではあるが若者の思考・行動が見えてくる気がして興味深い。

Youtuberというとヒカキンやはじめしゃちょーが有名で、ツイッターでも数百万フォロワーを抱えているが、フォロワーが多すぎるがゆえにユーザー属性も様々で共通点が見えにくい。(子供がファンだという母親からのリプライも多い。)

そこで私はねおちゃんをおすすめしたい。

ねおちゃんは2001年生まれの16歳。MixChannel・musical.ly・LINE LIVEなど多方面で活躍しているので、Youtuberという風に呼んでいいものかわからないが、あらゆるメディアで10代の女の子から絶大な指示を得て活動しているタレントさんである。

はじめは単に「ねおちゃん可愛いな〜」と思ってツイートを見ていたのだが、想像以上に多くの発見があったので、気がついたことを下記にまとめたい。

アカウント名に「つぇるっ子」「🍇」が入っているのはファンの証

まずねおちゃんへのリプライを見ていて目に付くのが、「アカウント名がみんな似ている…!」ということ。「つぇるっ子」というワードやぶどうの絵文字を入れているのがファンの証拠であり、いわばファンクラブ(公式に存在はしないけど)に入っているかどうかの印なのだろう。この印があるアカウント同士が積極的に交流しているのも見て取れる。中には「🍇」以外の絵文字をつけている子もいて、それはファン同士でお互いのインスピレーションで絵文字を送りあったり、ねおちゃんから選んでもらった絵文字もあるようだ。

ねおちゃんがSNSにシェアしている画像を加工して拡散する

ねおちゃんへのリプライを見ていると「ねお!見て!作ったよ!」とねおちゃんの画像を加工したり、歌手のプロモーションビデオのように動画にしているのをよく見かける。人を切り抜いて、背景と合成して、文字を載せて、音楽をつけて…。正直、めちゃくちゃクオリティが高い。


1人で作るのではなく、みんなで作業分担をしたり、メッセージを募って作ることもある。

10秒で50リプライがくる、激しいリプライ合戦

以前一度、仕事関連でねおちゃんにツイートをお願いしたことがあるのだが、少し目を離している隙にものすごい勢いで、いいね・リツイート・リプライが増えていく。見出しに入れた「10秒で50リプライ」は少し大げさかもしれないが、これくらいの勢いが確実にある。ツイッターには特定のユーザーがアクションをするとプッシュ通知が届く機能があるので、ねおちゃんのアカウントをそのように設定しているものと思われる。

ではなぜこんなにもすぐにリプライをするのだろうか。それは早めにをした方が、ねおちゃんからの返信がもらえやすくなるからである。

ねおちゃんの返信可能数はもちろん有限。全員に返信ができるわけではない。その中でも返信をもらうために、皆アイコンやアカウント名を工夫して、すぐにリプライを送り、返信をしてもらうのを待っているのである。彼女たちのアカウントに飛ぶと、ねおちゃんから今までに何回リプライをもらったかを記載しているのを見かけるので微笑ましい。

つぇるっ子垢とは別に、本音垢が存在する

これは最初、「ファンが多い子には一定数のアンチもいる」という理解で、ねおちゃんのアンチ層という意味で理解していたが、どうやらそうでもないらしい。ファンをしながら別で本音垢を保有している子、ただのアンチアカウントの子、特定のねおちゃんファンが気に食わず攻撃する子、いろいろな方向性のアカウントが存在する。どうやら、つぇるっ子垢ではねおちゃんに好かれるための行動をするのに対し、本音垢はねおちゃんに向けて発信できないようなこと(特定のファンへの文句など)を発信するためのもののようだ。

これはおそらく「ねおちゃん絡みの黒い感情を吐き出すためのアカウント」を、普段のアカウントとは別で保有しているという理解なのだが、結構過激で心痛むものも多い。

ねおちゃんのツイッターをしばらく見ていたら、自分が「モー娘。」を好きだったころを思い出した。

私は小学生・中学生のときにモーニング娘。が好きだった。

テレビで見かけて、自分と同世代またはちょっと歳上の可愛いお姉さんたちに憧れ、CDを買ったり駄菓子屋で生写真と呼ばれるものを150円くらいで買っていた。そこまで熱狂的ではなかったので、ライブに行ったりすることはなかったが、周りにはグッツを手作りしてライブに行ったり、メンバーの追っかけをしている友達もいた。

私が小学生・中学生のとき(15年ほど前)はガラケーが出始めたころで、もちろんSNSも浸透していなかったので、上記のようなアナログなファン活動だったが、ねおちゃんはまさに現代のモー娘。なんだなと感じさせられた。

認知するメディアがテレビからYoutubeに変わり、生写真の変わりにSNSでシェアされた画像をスマホに保存し、ライブでどうにかこっちを見てくれないかとグッツを作って手を振る変わりに、リプライをたくさん送ったり加工写真や動画を作る。

ちょっと懐かしさを覚えるとともに、デジタルネイティブな時代ならではのファン活動のあり方の変化を感じながら、いろいろなYoutuberのSNSを日々観察している。


■サービスサイト(4月から人を増員するので撮影与件・PR与件があればガンガンご連絡ください!)
https://www.genic-lab.jp/
■Instagram
https://www.instagram.com/yukiko.423/?hl=ja
■Twitter
https://twitter.com/yukiko_423


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