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「点-ten-」「線-sen-」/宇多田ヒカル#45

わたしが中学生の頃、ラジオから流れてきた時からすきな宇多田ヒカル。

わたしよりちょっと年上で、近所のお姉さんくらいの人がこんな曲を作るのかと衝撃的だった。

何よりわたしは宇多田ヒカルの声と歌詞がすきで、アルバムはすべて購入。

「初恋」が発売されたときには、コンサートの応募券が入っていたのでもちろん買った。妊娠中だったので結局行けなかったが、必ずいつかコンサートに行きたいと思っている。

たぶん、デビューした当時からHEART STATIONあたりまではメロディと彼女のアーティスト性がすきだったんだろうけど、自分が20歳を超えたあたりから、「あれ?宇多田ヒカルの歌詞ってかなり深い。なんで気づかなかったんだろう」って思い始めた。

語りかけるような、会話しているような、小説を読んでいるような歌詞が、胸に刺さる。
日本語ってこんなに良かったっけ?面白かったっけ?という言い回しが、メロディとリズムに乗ってより心に響く。

彼女の「点」「線」は、現在は出版されていないため、どうしても読みたくて中古で取り寄せた。
デビューから続けているWEB日記「Message from Utada Hikaru/Utada」より、1999年2月19日から2008年12月9日までの書き込みを完全掲載している。

本を読んでみると思っていた以上に宇多田ヒカルの赤裸々な気持ちが綴られており、両親のことやデビュー後の変化などにも触れられている。

かなり特殊で複雑な家庭であったことは、読んでいてすぐわかる。

今になって読んでみたい、と思ったのは「Fantome」が母である藤圭子の死と向き合ったアルバムで、どういった想いがあったのかということを知りたかったからだ。

また、色褪せることない名曲を作り続け、今なお斬新な音楽を生み出す彼女の、人生観や仕事観を知りたかった。

特にいま読み返すと、宇多田ヒカルの心の闇や哲学的な考え方に、彼女がなぜ人間活動をしたのか、そして何を大切に活動してきたのかということも読み解くことができる。





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