きっと、その人だけの「つらさ」がある。
夜、たまたまテレビを見ていたときのこと。
その番組は、いろんなスポーツ選手が出演していて、選手がスタジオで料理を作ったり、グルメリポートをしたりする内容だった。
司会者と選手でいろんなトークが広げられる中、引退した選手の現役時代の食事の話になった。その時に出演していた女性選手は「食事が苦痛だった」と話していて。
シンクロの選手の具体的な食事量が紹介されていたのだけど、1日に摂取するのはなんと5000kcal分の食事。成人女性の平均が1800kcalであることをふまえると、3倍弱の食事量だ。空腹になることはもちろんなく、いつも喉元まで食べ物があるような感覚だったらしい。
そして一番つらいのは「寝る前に5個お餅を食べること」だそうだ。そうしないと、寝るだけで1.5kg~2kg痩せてしまうらしい。痩せてしまうと、ハードな運動量に耐えられない、と。寝る前に餅…。寝られるのだろうか。。夢に餅が出てきそう。
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ぼーっとテレビを見ていて、この話はとっても驚かされた。食事の量の多さもそうだし、スポーツ選手にとって「食事が苦」であることを知らなかったからだ。私にとっては食事は楽しみでしかないのに。
スポーツ選手と言ってももちろん一概には言えないだろうし、逆に体を絞らなきゃいけない場合は「食べられない」という話も聞くので、競技内容や選手の体質等によって食事のスタイルは異なってくるのだろう。
でも、5000kcalも食べないと体重を維持できないほどの練習ってどれだけハードなんだろう…とか、今にも口から出てもおかしくないのにそれでも食べなきゃいけない状況とか、いろいろ想像すると「スポーツ選手って、やっぱりすごいなぁ…」としみじみ思ってしまった。
練習がハードであることはもちろん、食事もハード。生活の全てをスポーツに捧げて、まさに全身全霊で臨んでいるんだな…と気づかされた。
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大きな大会に出場したり、賞やメダルを獲ったり。そういった輝かしい姿にばかりつい注目してしまいがちだけれど、その裏には血のにじむような努力がある。
本当はおいしく食べたいであろう食事でさえも、つらい時間である人もいる。無理やり押し込んでいるのかもしれない。それでもその競技で結果を出したいというのは、並大抵の覚悟ではできないのだろう。
その人の「つらさ」というのは、きっとその人にしかわからないんだろうな。こちらから見て、まぶしいほどに輝いている人ほど、想像もできないようなつらさを抱えているのかもしれない。
活躍している人や成功している人を見ると、うらやましく感じてしまうことがあるけれど、決して輝かしい一面だけではないことを、頭の片隅に置いておきたい。
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身近な人に対してもそうだ。いつも元気な人、頼りがいがある人、弱音を言わずにバリバリ働いている人。
外には出さないかもしれないけれど、その人なりの「つらさ」そして「悩み」というものは、多かれ少なかれきっとあるんだろうなと。
そういう想像力を、いつも持ち合わせておきたい。
そんなわけで、今日はここまで。
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