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【本】これは人生設計の本だ⇒『マルチ・ポテンシャライト 好きなことを次々と仕事にして、一生食っていく方法』

アジアで働くワーママ ユキコ(@SanoYukiko)です。

アジアで「働く」と「ワーママ」の「働く」が二重になってることが、地味に気になる…。「アジアで働くママ」が正しいんだろうな、うん。

さて、今回は、前回ご紹介した↓こちらの本↓について、


勝手に自分を重ねてみる個人の考察的なものになる。(未読の方は是非、上記の記事からお読み頂けるとユキコが喜びます!)

おさらい:マルチ・ポテンシャライト(マルポテ)の4つのワークモデル

は、下記の4つなのですが、

①グループハグ・アプローチ:一つの多面的な仕事またはビジネスに携わることで、職場で多くの役割を担い、いくつもの分野を行き来すること

②スラッシュ・アプローチ:パートタイム的な仕事やビジネスをいくつか掛け持ちし、日常的に飛び回ること

③アインシュタイン・アプローチ:生活を支える十分な収入を生み出し、他の情熱を追求する時間とエネルギーを残してくれるフルタイムの仕事かビジネスに携わること

④フェニックス(不治鳥)・アプローチ:ある業界で数か月、もしくは数年働いたあと、方向転換して、新たな業界で新たなキャリアをスタートさせること

わたしの働きかた

私の場合、ベースは①(グループハグ)で、④(フェニックス)のスパイスを効かせたものなのかなーと。

実は、私の本業である「国際開発」ですが、本の巻末に付録として「さまざまな分野にまたがる分野」の例として掲載されていた。マルポテお墨付き!

【分野】持続可能な開発ー【要素】組織開発、経済学、社会正義、生態学、政治、テクノロジー、ビジネス、建築、文化

新しく設立された自治政府の行政機能強化についてアドバイスをするのが主な仕事だけれど、

・地域全体の社会経済開発(インフラ整備、産業振興、教育・保健・社会福祉といった行政サービス強化etc)を俯瞰しつつ、

・政治状況、組織や人材のキャパシティ、社会文化や宗教慣習を考慮・配慮し、

・利害関係の異なる人たちの調整しながら仕事を進めていく

・それこそ、時にはスペシャリストの力を借りながら

という、一つの仕事に多面的な要素が含まれている、まさに①グループハグのアプローチ、マルポテ冥利に尽きる仕事。やりがいもありすぎる。笑

④フェニックス・アプローチがスパイス、と書いたのは、私の場合、業界は変わらないけれど、数年おきに国を移って仕事をしている。

国を移るたびに、仕事内容や求められることは変わるし、その国の歴史、政治、経済、社会文化監修を一から学びなおす必要があるという意味で、フェニックスの変形バージョンかなと。

次のステージへ

私は、基本、好奇心旺盛なので、チャンスがあれば、業界を変えたり、全然違う分野のこともしてみたいと思い、本業以外の時間にあれこれチャレンジして機会も虎視眈々と狙っている。

プロフィール記事で書いたとおり、

ここ最近のテーマを

今の仕事をつづけながら、新しい人生戦略をつくる

と設定しているので、ある意味、③アインシュタイン・アプローチをとっているともいえる。

一方、私自身、合わないなーと思っているのが、②のスラッシュ・アプローチ。

契約ベースで仕事をしているので、契約と契約の間がなるべく短くなるように、前の契約が終わる前に次の仕事(契約)の目途をつけておくことが多いのだけれど、3年ほど前に思うところあって、あえて次の仕事を探さなかったことがあった。

その時は、パートタイムの仕事を3つほど掛け持ちしていたけれど、収入が安定せず、経済的にかなり不安な気持ちになった。当時は長男がまだ3歳だったので、動き回るといっても物理的に限界があり、結局、どの仕事にも集中できない中途半端な状態になり、最後は不安から逃げ出すように今の仕事に戻ったのだ。

現在の仕事も、契約ベースだから不安定なんじゃないの?と思われるかもしれないけれど、少なくとも数年単位で収入はあるので、自分的には許容範囲内だ。

ただ、③アインシュタイン・アプローチも、3年前の自分や今のライフステージに合わないだけで、将来的にそっちにシフトしていく可能性もゼロではないのかもしれないな、とは思う。(ぶっちゃけ、かなり熱量高くエネルギッシュじゃないとできないアプローチだということも付記しておく)

出発点は「自分を知ること」

著者が何百人ものマルポテに取材やインタビューを行った結果、マルポテが幸せに生きるための3つの秘訣は、

①お金 ②意義 ③多様性キャリア

と定義していたんだけれど、これは本当にそうだと思う。

必要なお金の額というのは人それぞれで、私自身の経験からすると、「自分が安心して暮らせるお金」=ある程度の経済的安定があってこそ、いろんなことにチャレンジしたり実験したりできる。

一方で、お金があっても自分なりに意義がないと続けられない。(私にとって、最初の仕事だった銀行の仕事がまさにそうだったように!あのまま続けてたら、なんだかんだの安定高収入だったのかも…遠い目)

多様性についても、私にとっては、同じ仕事を来る日も来る日も続けるなんて地獄だし、海外で働いているのも、異文化でコミュニケーションしながら何かを一緒につくりあげていくのが楽しいからやってるわけだけど、これをストレスに感じる人はいるだろうし、毎日同じことを続けることで心の安定を得られる人もいるだろう。

結局のところ、人生において「自分がどうありたいか」を考えることが出発点なんだと思う。

これはキャリア論ではない、人生設計論だ

と著者も書いていたけれど、「自分がどうありたいか」を通じて理想の人生を考えるキッカケや切り口が、マルポテの場合は「お金・意義・多様性」ということなのだろう。

かといって、この3つが、必ずしもキャリアだけで満たされなければいけないというわけではなくて、人生全体として、自分なりのバランスで充足されていればいいんだと思う。

お金・意義・多様性、この3つが重なるところでキャリアを築けている私は、マルポテとしても一職業人としても、すごく幸運で、私にとって、現在の仕事は天職なんだろう。が、ここで満足、安住できないのが、マルポテの性なのだけど…。

いよいよ緊急事態宣言も押し迫り、明日からますます外出自粛要請が厳しくなるようだ。

先行きを不安に感じる人も多いと思うけれど、そんなときこそ、テレビもネットもオフにして、本を読んで、まだ見ぬ未来と自分の可能性に思いを馳せてみるのはどうだろう?

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