天文学から読む古事記 神代七代

御身を隠した神々は、全て概念であった。
(複雑になるから言及しないが、御身は「みみ」つまり33であり9、9理(9進法)を隠している)

それから目に見える神々が生まれた。
独り神でなく、二神合わせて一代ひとよ)
ハードに対するソフト、もしくは対極のものを示す、

宇比地邇神(うひぢにのかみ)
須比智邇神(すひぢにのかみ)

宇比地邇神は、天に昇る星々を星座にした。
星座を宇宙の比の地の邇(もよう)と表現した。
須比智邇神は、獅子座の三角形。
この三角形は、直角三角形を描いており、長さを導く指標になった。重要な三角形である。
須は漢字の意味では髭。つまり獅子のたてがみを表現したのだろう。後でわかるが須佐之男も結局は
獅子座の存在無くして説明できない。

日本語の成立時に、どれだけの語彙があったか。
その事象を表現するのに適当な単語もなかった。
つまり、漢字の意味と発音を駆使して表現しようとした。

角杙神(つのぐいかみ)
活杙神(いくぐいかみ)

角杙神は、角に杙を打つ、碁盤目マス目。
活杙神は、東西南北の星座を配置した。
春分夏至秋分冬至を作った。

意富斗能地神(おおとのぢのかみ)
大斗乃弁神(おおとのべのかみ)

斗は「ひしゃく」
北斗はおおぐま座
南斗は射手座(北斗より小さなひしゃく)
28宿の斗宿は射手座で、
北極星の道標となる北斗七星に対し、
太陽や月、諸惑星の通り道である黄道にあたるため重んじられた。

中国では北斗は死を司り、南斗は寿命を司るとされた。
この北斗と南斗の対比は、後に重要になるため、覚えていてほしい。

意富斗能地神は、南斗、射手座を意味する。
大斗乃弁神は、北斗七星を用いた占いを意味する。
意富斗と大斗の漢字を使い分ける意味はきちんとある。

於母陀流神(おもだるのかみ)
阿夜訶志古泥神(あやかしこねのかみ)

於母陀流神は水瓶座。重い樽である。
古代人は、この水瓶座の部分を「天上の海」とみて
諸星座をもうけた。射手座にヌンキ(海のしるし)と言う星があるが、これより東が海であると言う意味からきているらしい。
つまり、天空の海であり、東を意味する。

東と西は秋分春分をしるための方向であり、故に重要な意味を持つ。

阿夜訶志古泥神は、不思議な粘土板。
それに刻まれた天文の知識が、於母陀流神。

おそらく西洋の天文の知識は既に認識されていた。

最後に、
伊邪那岐神(いざなきのかみ)
伊邪那美神(いざなみのかみ)
が生まれるが、長くなるので次回。





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