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今年の100冊

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2022年に読んで良かった10冊

2022年に「読んだ」と言える本は50冊くらい。 年末に「読んで良かった10冊」を書きはじめた2年前にはほとんど想像もしていなかったことだけど、書籍の編集者になってしまった。 「読んで良かった10冊」なんて書きづらい気もする。でも気にしないで、今年も書く。 今年の秋に、初めてフヅクエという読書専門のカフェ(ブックカフェじゃなくて「読書」をする専門の場所)に行った。 そのフヅクエを営む阿久津隆さんがご著書に、読書をする姿は「祈る姿」のようだと書いていた。ちょっと顔を下に傾

「絶望を希望に変える経済学」(バナジー&デュフロ)

課題図書として「絶望を希望に変える経済学」(日本経済新聞出版)を読んだ。短時間で読めた背景には、やはりピアプレッシャーの効果が大きく、ありがたく思う。 2019年ノーベル経済学賞受賞者であるアビジット・バナジー教授とエステール・デュフロ教授の共著。彼らの授賞理由は、ランダム化比較試験(Randomized Controlled Trial: RCT)というフィールド実験の手法を用いて、途上国での貧困解消に向けた特定の政策の効果を科学的に測定したというもの。わたし自身が大学で

#2021年の100冊 12月に読んだ本ベスト3

2021年は、122冊の本を読むことができました。100冊を目標にしていたので、達成できたことになります。 2022年、早くも2ヶ月が過ぎてしまいました。 しかし「新しい生活習慣」に飲み込まれ、限られた場所や相手と過ごす事が多く、いつの間にか終わっていた2020年、2021年。この2年間と比べて、2022年はスーパーゾロ目のせいか早くも存在感がある年になっている気がします。そう思うのは、わたしだけでしょうか? 2021年の年末は、2021年のベスト10を公開して終わってし

2021年に読んで良かった10冊

2021年は122冊の本を読んだ。 去年も「2020年に読んで良かった10冊」を書いていたので、今年も同じタイトルで書いてみる。 2020年もすなる日記というものを、2021年もしてみむとてするなり。(土佐日記風) ちなみにサムネの写真は早稲田大学内にできた村上春樹ライブラリーです。 #2021年の100冊 について1年間、#2021年の100冊 というハッシュタグ付きで、読んだ本のログnoteを公開し続けた。 100冊読むという目標は、ジャンル問わずとにかく本を読んで勉

#2021年の100冊 11月に読んだ本ベスト3

#2021年の100冊 は、ジャンル問わずとにかく本を読んで勉強することを目的に開始しました。月ごとにまとめて、読んだ本とその月のベスト本を公開しています。 11月30日時点で113冊! 100冊突破しました! いつまで続くか、何冊で終わるか、と思いながら2021年の年末年始に始めた「#2021年の100冊」でしたが、驚くほどするすると習慣化できました。 平均月に10冊くらい読めたと思います。 読書ログのほうも、1冊も欠かさず書くことができました。 本が好きであること

#2021年の100冊 10月に読んだ本ベスト3

#2021年の100冊 は、ジャンル問わずとにかく本を読んで勉強することを目的に開始しました。10月31日時点で98冊なので、月10冊弱の計算です。 10月は、あまり読めず...5冊。10月には100冊いくかと思っていたけど、グロービス経営大学院の授業を受け始めたり、バングラデシュ出張に行き始めたりなど、忙しくなりました。 今月は5冊しか読めなかったけど、トップ3冊選んじゃう。 1位: 「バウルの歌を探しに」(川内有緒)舞台はバングラデシュ。バウルと呼ばれる歌い人を探し

#2021年の100冊 9月に読んだ本ベスト3

#2021年の100冊 は、ジャンル問わずとにかく本を読んで勉強することを目的に開始しました。9月30日時点で91冊なので、月10冊強の計算です。 9月は、2021年最多の14冊読みました。9月のベストスリーはこの3冊! 1位:田舎のパン屋が見つけた『腐る経済』(渡邉格)腐らない食べ物、増え続けるお金、安い賃金、現代経済への疑問を交えながら、ご自身のパン屋哲学をまっすぐな正直言葉で綴った本です。世の中の見方が少し変わります。 修行や事業を積み重ねながら、世の中への違和感

#2021年の100冊 8月に読んだ本ベスト3

#2021年の100冊 は、ジャンル問わずとにかく本を読んで勉強することを目的に開始しました。8月31日時点で77冊なので、月9冊強の計算です。 8月は11冊読みました。8月のベストスリーはこの3冊! 1位: 24人のビリー・ミリガン (ダニエル・キイス)先月読んだ上巻と合わせてランクイン。子どものときの虐待をきっかけに24人もの人格を持つことになってしまったアメリカ人男性のノンフィクション。24人は、性別も年齢も国籍も異なり、お互い「内側」でコミュニケーションをとる。

#2021年の100冊 7月に読んだ本ベスト3

#2021年の100冊 は、ジャンル問わずとにかく本を読んで勉強することを目的に開始しました。7月31日時点で66冊なので、月9冊強の計算です。 7月は11冊読みました。中でもとても良かったのが以下の3冊! 1位「キッチン」(吉本ばなな)30年前の名作。今まで特に読むきっかけがなかったのだけど、本屋でふと手に取りました。なんで今まで出会ってこなかったのか。直接足を運べる店舗は、こういう出会いがいい。 好きな小説を聞かれたら、今までは村上春樹の「スプートニクの恋人」と答え

#2021年の100冊 6月に読んだ本ベスト2

#2021年の100冊 は、ジャンル問わずとにかく本を読んで勉強することを目的に開始しました。6月30日時点で55冊なので、月9冊程度の計算です。ペース落ちた。 6月のベスト25月に引き続き、6月も6冊しか読めなかったため2冊だけ。 1位: 「insight いまの自分を正しく知り、仕事と人生を劇的に変える自己認識の力」(ターシャ・コーリック) 良書すぎて感想が書けない。自己認識ってあんまり意識してなかった概念だけど、絶対に高めるべきだと思った。読み終わってもたまにぱら

#2021年の100冊 5月に読んだ本ベスト2

#2021年の100冊 は、ジャンル問わずとにかく本を読んで勉強することを目的に開始しました。5月31日時点で49冊なので、月10冊程度の計算です。 今月は6冊しか読めませんでした!なので、トップ2だけ。 1位: 門(夏目漱石)じっくり読むならやっぱり夏目漱石。何も起こらないけど、心の動きが繊細に書いてある。 あとから過去の成り行きがわかってくる構成もいとをかし。 2位: 君を成功に導く49の言葉(岩田松雄)スターバックスジャパン元CEOの著書。「新卒1年目の教科書」

#2021年の100冊 4月に読んだ本ベスト3

#2021年の100冊 は、ジャンル問わずとにかく本を読んで勉強することを目的に開始しました。4月30日時点で43冊なので、月10冊程度の計算です。 1位:「クララとおひさま」(カズオ・イシグロ)日本生まれのイギリス人作家、カズオ・イシグロノーベル文学賞受賞後の初作品。歩きスマホならぬ歩き読書しちゃいそうなくらい、久しぶりに夢中でページをめくりました。 AF(人口親友)が人間の子どもの相手をしている近未来のような世界が、AFの視点で描かれています。人間も人間で、遺伝子操作

2021年の100冊 3月に読んだ本ベスト3

#2021年の100冊 は、ジャンル問わずとにかく本を読んで勉強することを目的に開始しました。3月28日時点で31冊なので、月10冊程度の計算です。 #2021年の100冊読んだ本に対して毎冊ログをとっていましたが、 ①ログに毎回30分以上かかり、書いている間にもう1冊読める ②読んだ上で情報を集約することにアウトプットの価値がある と感じたため、「2021年の100冊」のアウトプット方法を変えてみました。 (ログを書く前に、既読本が3冊たまってしまったからです。積読なら

2021年の100冊 #28 「スプートニクの恋人」(村上春樹)

「グルーチョ・マルクスの台詞に素敵なのがある」と僕は言った。 「『彼女はわたしに激しく恋をしていて、おかげで前後の見境がつかなくなっている。それが彼女がわたしに恋をした理由だ!』」  すみれは笑った。(p.104) 大好きな本をどうやって「記録」したら良いのか、さっぱりわかりません。身近な人ほど、愛を伝えるのが難しいように。好きな人を好きな理由がないように。 2021年の100冊、ジャンル問わずとにかく本を読んで勉強することを目的に開始。ログはスマホで20分で書き上げるこ