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SF小説を読もう 〜『鋼鉄都市』アイザック・アシモフ🤖

少し前に、noterの闇夜のカラスさんに紹介していただいたSF小説。

普段の読書は、ビジネス書、自己啓発本、サイエンス系と万遍なく読んでいたのですが、SF小説はほんと久しぶりで新鮮でした!

まず、世界観かしっかりしていて共感しまくり。
このシリーズは、人類が宇宙を開拓し宇宙国家が形成されている世界。
地球では、人間がドームのような「鋼鉄都市」で生活しており、宇宙人が監視しながら支配されているというもの。
人口爆発で80億人になる地球・・。うちに篭り、変化を毛嫌いし、思いは懐古主義へ・・。

この小説は1953年に出版されたもの。今になってより一層リアリティを増してきている世界観に驚愕しました。
現代の人口爆発する地球、脱酸素社会に向けたテクノロジーの活用、その中で現代の人間の思想は断絶の時代を迎えている・・・などなど、今の時代と似ているところが多いですね。

そんなSFベースの世界で繰り広げられるストーリーは、ミステリー推理小説そのもの。最初から最後まで24-TWENTY FOURばり進行は、主人公ベイリになったかのようでハラハラ・ドキドキしっぱなし。いっぱい推理してしまいました。本当に最終ページの最終行まで目が離せない展開だったのがすごかったです。

人間の思想のあり方についても考えさせられました。
地球の人間と宇宙人(元は人間)とロボットの思想。
現実的で純粋な主人公ベイリの思考には、自分がリアルに重なってきます。
いずれ、私たちも経験するかもしれないことかもしれない「ロボット(AI)との向き合い方」
今まで無機質な存在だったロボットを擬人化することで、人間との垣根はなくなる。また、人間を疑ったり、人間から裏切られたりすることで、いつのまにか擬人化したロボットに”信頼”する気持ちが芽生える。

旧約聖書などの宗教観には日本人は少し疎いところがあるかもしれませんが、その分余計に現実主義な主人公ベイリに自分を投影できるところもあるような気がしました。

アイザック・アシモフさんの世界は、宇宙人も以前は地球から飛び立った人間が祖先。でも地球の人間よりも思想が進んでいて、ロボットと調和した文化を持つのが面白いところです。シィーフィーですね。

C/Fe(シィーフィー)
炭素は人間生命の基礎、鉄分はロボット生命の基礎
平等でしかも並列した基準で結合させた文化

このような思想が、いずれ何十年かのうちに現実となる日もくるのかもしれません。レイ・カーツワイルさんの提唱するシンギュラリティが来る頃までに、人間の思想・文化もロボット(AI)と共存できるように変化していかないといけないのかもな〜。

あと驚いたのは、アイザック・アシモフさんはSF作家ですが、本業として科学者としても活躍されていたとのこと。ベースとなる知的好奇心は間違いなく歴史に残る偉人なのだと思います。

科学者として、科学及び生化学
物理学、天文学、数学、医学、人類学、大脳生理学、ロケット工学、その他
”科学の一般化”のために、力を尽くしてきた。
自然科学だけでなく、歴史、社会などの人文科学にも・・

これからは合間を見つけてゆっくりと、アイザック・アシモフさんのSF小説を少しでも多く読んでみたいと思いました。次はロボット3原則の本を読んでみます〜。SF小説の基本中の基本として蔵書にしていきたいです。
皆さんもぜひおすすめのシリーズです!

闇夜のカラスさん、教えていただきありがとうございました〜!

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©️Mahalopine

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